トヨタ カルディナ 「スタイル以外は、良くも悪くもトヨタ車――...」のユーザーレビュー

スタイル以外は、良くも悪くもトヨタ車――...

2002.11.24

総評

スタイル以外は、良くも悪くもトヨタ車――この一言に尽きる。いい評価のレポートが多いが、「それほどでもないのでは？」と思う。正直言うと期待ハズレだった。
評価できる部分は少なくない。エンジンはスペックを維持しながらも環境性能を高めた。加速性能は燃費もそれほど悪くない。足回りも先代モデルのプアで軟弱なイメージは多少改善され、コーナーでもなかなか粘る。また、その外観からは想像できないほど、ラゲッジルームは広く使いやすい（リアシートを倒せば自転車も乗る）。これだけでも満足するに足る要素がそろっているともいえる。
一方で、個人的にはライバル車・レガシィと比較すると不満も多い。まず、あまりに先代とかけ離れすぎたデザイン。個性的ではあるが、自分の周囲では評判が芳しくない。おまけにデザインを優先しすぎた結果、後方視界が悪いのも気になる。
スポーティーさはメーカーが標榜するほどには感じられない。スポーツワゴンの愛好者として「スポーツカーも嫉妬する」というキャッチコピーには惹かれるものがあった。その割には設定は4ATのみ。操縦感覚もフロントヘビーな印象はぬぐえない。低重心を誇る「ボクサーエンジン＆シンメトリーレイアウト」のライバルの方がよりナチュラルな感じがした。260PSというのもマイナスポイントだ。
さらに厳しい意見をいわせてもらうなら、走りに味がない。スバルのボクサーエンジン独特のエキゾーストノートのような、マニアを狂わせる官能的な要素があってもいいのではないか。300万円近く払うのだから、それぐらいは求めたい。……天下のトヨタだから、万人受けする車を出さないといけない、という制約もあるのだろう。だからと言って、「仕方ない」と済ませることは出来ないのでは。
何しろライバルは4年前のモデル。後出しにしてはお粗末なのではないか。これからスポーティーさを求めてカルディナを選ぶ人のために、マイナーチェンジで大幅な改善を求めたい。

満足している点

●2リッターターボ・4ＷＤにしては燃費がいい（走り方にもよるが）。
●加速性能の高さ。
●予想外に使えるラゲッジルーム。
●コストパフォーマンスの高さ。

不満な点

●個性的過ぎるスタイル（アルファ147を思わせるが好みではない）。
●後方視界の悪さ。
●メーカーが打ち出すほどスポーティーではない（レカロシートなどぱっと見は魅力的ではあるが）。
●260PSしかない（スポーツワゴンを標榜するなら280PSは必須）。
●4ATのみの設定（MTかシーケンシャルMTを）。
●走りに味がない。

デザイン

-

走行性能

-

乗り心地

-

積載性

-

燃費

-

価格

-

故障経験