トヨタ シーポッド 「価格は高いがコンセプトに関して共感できる」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

山本 シンヤ
山本 シンヤ(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

2

デザイン
4
走行性能
2
乗り心地
2
積載性
4
燃費
3
価格
2

価格は高いがコンセプトに関して共感できる

2022.2.12

年式
2020年12月〜モデル
総評
コンセプトに関して共感できるし、型式指定を取るなど本気の姿勢である事も理解できるが、肝心なハードが全く伴っていない。これが100万円を切りはじめると話が少々変わるが、現時点の価格では申し訳ないが普通の人にはおススメできない。
満足している点
超小型モビリティでありながらも“クルマ”らしいデザインをしている事。この手のモデルは実用性ばかり重視してしまうが、欲しいと思える魅力がないと選んでもらえない。そういう意味では、誰でも「ちょっと乗ってみたい」と思わせるエクステリアは重要だと思っている。
不満な点
走る/曲がる/止まるの性能全てが、トヨタクオリティではない事。TNGAで飛躍的に良くなったトヨタ車と共通の“味”は、残念ながらこのクルマからは全く感じられない。もちろん、カート的な感覚で乗ればピュアなクルマの楽しさがないわけではないが、ターゲットユーザーはそこではないはず……。
デザイン

4

軽自動車よりも小さなサイズ。スポーティなデザインは思わず二度見してしまいそうな個性的なルックスとカラフルなボディカラーが特長だが、トヨタ一族である主張はシッカリある。インテリアはシンプルで割り切りもあるが、デザイン力でカバー。単なるシティコミューターとは一線を画する。
走行性能

2

見た目の洗練さとは裏腹に、乗り味は粗い。動力性能はモーターの力強さは感じられず常にアクセル全開。ステア系は曖昧、ハンドリングに一体感はなし、乗り心地はハード、振動は盛大と、「トヨタバッジを付けていいの?」と思うレベル。超小型モビリティとしての割り切りも解るが、もう少し何とかならないだろうか?
乗り心地

2

路面の凹凸判定機。良く言えばダイレクト感強めでゴーカート的、悪く言えばサスペンションがまるで動いていない印象。全幅が狭いクルマなのでロールオーバーの危険性を考慮したサスペンション設定だと思うが、街乗り需要に特化するならば、もう少しやりようがあったような気がする。
積載性

4

室内長、室内幅共に割り切ったパッケージなので広さを求めてはいけない。ただ、大人二人がキッチリ乗れる室内空間はシッカリと確保されおり、ガラスエリアも広い上に圧迫感の少ないインパネ周りのデザインも相まって、それほど窮屈な感じはない。小さいながらもラゲッジもシッカリと用意され、全長を考えれば積載性能は十分なレベルだ。
燃費

3

満充電からの走行距離は150km。超小型シティコミューターとして考えれば十分だと思うが、リアルワールドでのアクセル全開率を考えると、実質的には100km前後か? ちなみに充電時間は200Vで約5時間。毎日充電できれば心配はいらないだろう。
価格

2

スターティングプライスは165万円だがクーラーもつかないスパルタン仕様、多くの人は171.6万円のモデルを選ぶはず。もちろん補助金を入れればもう少し安価になるが、軽自動車と比べてしまうとなかなか難しいプライス。安全/信頼などはトヨタクオリティである事はよく解るし、大事な事だが、多くの人に使ってもらうためには、更なるカイゼンは必要な気がする。
山本 シンヤ
山本 シンヤ
自動車ジャーナリスト
自動車メーカー商品企画、チューニングメーカー開発を経て、自動車メディアの世界に転職。2013年に独立し、「造り手」と「使い手」の両方の想いを伝えるべく「自動車研究家」として活動を行なう。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員ワールド・カー・アワード選考委員
トヨタ シーポッド 新型・現行モデル

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