トヨタ アクア 「良いクルマが売れるのではない、売れるクルマが良いクルマなのだ」のユーザーレビュー

良いクルマが売れるのではない、売れるクルマが良いクルマなのだ

2015.11.25

総評

いくら考えても「一番売れている」理由がよくわからない不思議なクルマ。
確かにハイブリッドシステムの完成度は素晴らしいけど、小型車の寸法を持ちながら室内は軽自動車より狭いなんて・・・。低重心で小振りな車体にスポーティなハンドリング、そこにトップレベルの低燃費を誇るハイブリッドテクノロジー。確かにちょっと上等なコンパクトカーとして魅力はあるけど、それはあくまで選択肢の一つであり、コンパクトの本流ではないと思うのです。

そもそも今回の試乗は新入社員のN川君を私のワゴンRに乗せて外回りをした時に
「ワゴンR凄いですね、自分が普段乗ってるアクア（家族所有）よりも静かですよ！」
と持ち上げられたのがきっかけでした。新人のおべんちゃらを真に受けるほど私もピュアじゃないけど、ワゴンRはデッドニングを頑張ったのでちょっと嬉しかったのも事実です。最後にN川君、

「んなわけあるかい！」

満足している点

一番気に入ったのはドアロックで、タッチ施錠、ドアハンドルに手を回すと開錠は現在最高のものでしょう。出来たら他メーカーも追従して欲しいけど、こんなとこにも特許とかあるのかしら？

ただしバックドアの電動機構は無駄。最初どうやって開けたらいいのかわかりませんでした。
あとはTHSⅡの完成度の高さですかね。初代プリウスを借りて2日間ドライブしたのを覚えていますが、パワー、スムーズさ、静粛性、燃費、当たり前ですが大幅に進化しています。

不満な点

オートライト（トヨタは今でもコンライトと呼ぶ？）が相変わらずエンジン停止後もドアを開けるまで消灯しないのはなにか理由があるのかしら？ワゴンRのようにエンジン停止と同時に消えてしまう方が良いに決まっています。

ヘッドレストの数からしてこのアクアは5人乗りなんですね。後席中央はちょっと勘弁して欲しい罰ゲームです。

初代プリウスは大人が４人座るところからデザインをスタート、「これが２１世紀のパッケージング！」とその優れた居住性をアピールしていましたが、新型プリウスやこのアクアを見る限り結局ボディが先、後から室内寸法を割り振るの昭和の退廃的パッケージングに戻っちゃってますね。いや、世の中にそういう斬新なデザインのクルマがあってもいいと思うけど、低燃費で経済的な大衆車がそういう手法を採るのが正しいとは思いません。

デザイン

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走行性能

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最初はエコモードを使用していたためアクセルレスポンスの悪さに辟易していましたが、ノーマルモードに切り替えたら割とキビキビ走って納得？しました。逆にいうと低燃費を目指すならあれぐらいモタモタ走らないといけないってことですね。ブレーキは「ストロークで利かす」タイプで、ワゴンRから乗り換えるとしばらく利きすぎてつんのめります。

今回は伊勢志摩スカイラインを走りましたが、アクアのステアリングは思いのほかシャープで低重心な車体と相まってこれが結構速いのです(笑)。もはやワゴンRとか軽自動車と比べるのは失礼なレベルで、ちょっとしたスポーティカーの雰囲気ですね。山道をワゴンRなら絶対出せないハイペースで走ったものの、私ごときの運転ではタイヤが鳴くことすらありません。ただ、下り坂ならずっとEVで走行できるのかと思いきや、エンジンが冷えすぎるのもまずいようでバッテリーが満タンでもちょくちょくエンジンが暖気？していました。またBモード（エンジンブレーキ）もエンジンを冷やすようで、使用後はしばらくEV走行不可の状態になりました。

乗り心地

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タイヤはBSエコピア175/65R15。乗り心地はちょっと固く感じるけど揺さぶられることの少ない上質なものでした。例えるならこないだ借りた現行ムーヴに似ています。

静粛性も高く、騒音計の値は60キロで56～60dB程度。ただし舗装の悪い路面では急激にロードノイズが高まるように感じました。

内装の建付けは大したことなく、時折インパネからガタつき音が聞こえていました。まあ評価するなら「軽自動車よりはマシ」程度でしょうか。

積載性

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ラゲッジスペースはワゴンRの後席を目いっぱい前にズラした時ぐらい奥行きがあり、２人ならゴルフも行けそうな感じです。ただし、そのしわ寄せは後席の居住性に・・・。

燃費

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203キロ走行して給油したのはわずか7.5リットル！最近は軽自動車も燃費はいいけど、やはり快適性、走りの次元が違うので単純比較もどうかと思います。

価格

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故障経験