スズキ スペーシアギア 「「遊びに行きたい」という気持ちを盛り上げてくれる一台」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

伊達 軍曹
伊達 軍曹(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

4

デザイン
4
走行性能
4
乗り心地
4
積載性
4
燃費
4
価格
4

「遊びに行きたい」という気持ちを盛り上げてくれる一台

2022.12.21

年式
2018年12月〜モデル
総評
スズキ ジムニーで行くようなハードコアな場所に行くことはできない車だが、平坦なキャンプ場などであればこの車でも十分であり、活発な走りと楽しいデザインおよび装備が、ドライバーや乗員の心を盛り上げてくれる。「平地で遊びたい人」には強くおすすめできる一台だ。
満足している点
ターボ車は走りにパンチが利いている点が好印象だが、仮にノンターボ車であっても、この車のエクステリアおよびインテリアのデザインと、それに伴う細かな仕様が人をどことなくアッパーな気持ちにしてくれる。CMどおりの「遊びゴコロ」にあふれた車であり、どこか遠くへ行きたい気分にさせてくれる。
不満な点
スペーシア ギア固有の問題点ではないが、軽スーパーハイトワゴンは、近年のそれはかなり走行安定性が十分になってはいるものの、ややオーバースピードでカーブに進入すると、さすがにちょっと怖い思いはする。あらためて安全運転の心を思い出しながら乗るべきカテゴリーだ。
デザイン

4

スズキ スペーシアのSUV版ではなく「SUV風モデル」ではあるが、よくまとまっている好印象なエクステリアデザインではある。インテリアの細部も専用仕立てで、オレンジのアクセントカラーのオレンジも印象的で、助手席の前にあるツールボックスをイメージした形状の収納スペースも素敵。
走行性能

4

ターボエンジン搭載車も自然吸気エンジン搭載車も、マイルドハイブリッド機構付き。それゆえ自然吸気版であっても発進はスムーズで、軽自動車特有の安っぽさをあまり感じない。背が高い車ではあるが安定性はまずまず良好で(あくまでまずまずだが)、高速巡航時の風切り音も、ボディ形状を考えれば小さめと言える。全車速追従機能付のアダプティブクルーズコントロール(ACC)を標準装備だ。
乗り心地

4

あくまで「軽スーパーハイトワゴンとしては」という注釈付きではあるが、悪くない。新世代プラットフォームが採用されただけあって、それなりにしっとりとした乗り心地を全席で感じることができる。
積載性

4

荷室容量やシートアレンジなどは近年の軽スーパーハイトワゴンとして標準的なものだが、SUVライクなコンセプトの車だけあってシート背面と荷室フロアは汚れに強い防汚仕様。泥のついたシューズや濡れた荷物などをガンガン積んでも、ラクに拭き取ることができる。
燃費

4

2WDのWLTCモード燃費は、ターボ車が19.8km/Lでノンターボ車が21.2km/L。近年の軽スーパーハイトワゴンとしては標準的な燃費性能である。
価格

4

ベーシックなノンターボの2WDであれば車両価格172万5900円であり、2WDではもっとも高額でナイスデザインであるターボのガンメタリック2トーンルーフ仕様車でも184万6900円。高くはないというか、ここ最近の軽スーパーハイトワゴンとしては競合とおおむね同程度の価格と言える。
伊達 軍曹
伊達 軍曹
自動車ジャーナリスト
外資系消費財メーカー勤務を経て出版業界に転身。輸入中古車専門誌の編集長を務めたのち、フリーランスの執筆者として2006年に独立。現在は「手頃なプライスの輸入中古車ネタ」を得意としながらも、ジャンルや車種を問わず、さまざまなメディアに多数の記事を寄稿している。愛車はスバル レヴォーグ STIスポーツ。
スズキ スペーシアギア 新型・現行モデル

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