スズキ スペーシアカスタム 「スズキ技術の集大成」のユーザーレビュー

スズキ技術の集大成

2015.10.29

総評

静かで乗り心地良好、低燃費、先進の予防安全技術、それぞれ平均点はクリアしてるけど何かが足りない。あと燃費を１km/l伸ばすとか、軽量化とかそういう話じゃなくて「スペーシアはここが凄い！」ってものが見えてきません。そりゃあカタログスペックとか数字を拾っていくとライバルを凌駕しているんですが、そういうものは新型が出た途端に色褪せてしまうし、クルマの魅力の本質とは違うと思うのです。

満足している点

これまた写真を撮り忘れたけどドア内貼りからサンシェードが引っ張り出せる仕組みが良いと思いました。ISGによる無音エンジンスタートはもう全メーカーが採用して欲しいぐらいの仕掛けです。細かい話ですがブレーキペダルから足を離したとき、私のワゴンRみたいに「ガコン」と機械音がしないよう改良されていました。こういう細かい造りこみが大事なんですよ。ギリギリまでブレーキペダルを浮かしても旧エネチャージのように意に反して再始動することはなく、この分野では間違いなくスズキはトップに君臨していると言えるでしょう。アイドリングストップ作動中はもちろん無音、エンジンが回っていてもアイドリング振動・騒音はごくわずかで、実測48～49dB程度です。フードインシュレーターが効いているのか、ムーヴのように高周波ノイズが気になることもありませんでした。

不満な点

タダで借していただいたクルマに難癖つけるのも心苦しいけど、このクルマは評価が難しいです。N-BOXみたいにセンタータンク採用で未曽有の積載性を持つわけでもなく、タントみたいにアッと驚くピラーレスでクルマに興味ない人にもわかりやすい魅力をアピールするわけでもなく・・・。ワゴンRと同じく後輪がホイールアーチの中心からズレているのも気に入りません。

デザイン

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走行性能

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ワゴンR、ハスラー、スペーシア、これら同一シャシーに同一のエンジンを積むモデルは冷めた見方をすればどれも同じようなクルマだと言えますが、乗ってみると意外にも違いを見つけることが出来ました。

以前借りたハスラーのNAモデルはアクセルを踏み加えても思いのほかダウンシフト要求が拒否され、実際のスペック以上にパワー不足を感じさせられるのが不満でしたが、スペーシアではそういうことはありませんでした。同じエンジン＋ミッションであっても車両重量やキャラクターによってセッティングを変えているのか、それともECUがちょくちょくアップデートされているのか知りませんが、とにかくハスラー比＋８０キロの車両重量から想像するイメージよりはるかに軽やかに走る印象でした。

乗り心地

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車両重量が多ければ相対的にバネ下が軽くなり同じサスペンションでも乗り心地は良いはずで、ワゴンRと比べて乗り心地がどっしりしているように感じました。ただし重心も高いので当然ロールも深めになります。感心したのはドアの造り。腕を乗せるだけで「ミシッ」と低級音を発するワゴンRと違い、スペーシアのドアはビシッと組み付けられています。なんだ、やればできるじゃないの。しかし、ドアを閉めた時の「がおーん」と響く音は並の軽レベルだし、インパネ左端からカタカタ音、後席からきしみ音が鳴っていました。R06Aエンジン+Sエネチャージがすこぶる静かだから、こういうところを造りこんだらライバル他車にとってはかなり脅威だと思うんだけど、コスト的に無理ですかね。

積載性

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ワゴンRと同じく助手席下にバケツがありました。

それから写真を撮っていないけど、リヤシートをフラットにするときワゴンR/ハスラーよりひと手間余分にかかります。パワースライドドアは文句なしにいいですね。

燃費

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１００キロ程度しか走っていないのでデータとしての価値はありませんが、メーター読みで２４キロほどでした。

価格

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故障経験