スバル WRX S4 「ファミリー特急」のユーザーレビュー

トワイライトブルー トワイライトブルーさん

スバル WRX S4

グレード:2.0GT アイサイト_AWD(CVT_2.0) 2014年式

乗車形式:その他

評価

2

走行性能
-
乗り心地
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燃費
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デザイン
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積載性
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価格
-

ファミリー特急

2015.3.28

総評
 この車の味付けにはスバルも苦心したことだろう。上にはSTIが在り、「スポーツ走行を旨とする方はそちらへどうぞ・・・」と言うことなのだろうか。そう考えると、ファミリーカーとしての中庸を選択した判断は正解とも言える。しかしながら、もう少しキリっとしたところがほしいと正直思う。付け加えると、走る気力を削ぐ腰高なドライビングポジションも大いに問題だ。

 内装も300万円を超える車としてはいかがなものか。ドアの内貼り3分の2は安っぽく輝かったペラペラ樹脂のインプレッサ品質であり、そしてペットボトルでも置けるような大きなポケットには興ざめしてしまう。また、シートの座面も小振りで疲れ易く、サイドサポートも全然足りていない。年次改良では、今一度見直しをした方がよさそうだ。
満足している点
 果たして300馬力が必要なのかとの議論は抜きにして、ここ一発の加速が利くのは実に有難い。柔かったスバル車のボディーも、ここに来てようやく他メーカー並みにまで引き上げられたようで好感が持てる。
 
 NAのFB型エンジンは打音がやたらと耳に付き煩わしく感じたものだが、このFA型はターボの消音効果も相まって、四気筒としては静粛性が高く(激しいロードノイズにかき消されているのか?)かつスムーズに吹け上がる。しかし、Dレンジでの街中走行では少々ハイギヤード気味で微振動を起こし、排気音やエンジンノイズが終始キャビンに籠ってしまう。ここは要改善だろう。
 
不満な点
 速さは確かに魅力ではあるが、その一方で免許の点数が気になってエンジンを回せないストレスが溜まる。お構いなくブン回して行けるEJ型NA車との違いはそのようなところにもあるようだ。

 ボディー剛性が高められた点は確認できたが、この使い回された継ぎ接ぎだらけのシャシーはもはや古い。端的に言うとそれはステアリング系の頼りなさであり、未だに希薄な中立感が克服できずに残ってしまっている。
 そして、そのはっきりしないステアリングセンター(ハンドルの水平とは意味が違う)らしきところから左右に振った時の挙動の違いにも違和感を覚える。右コーナーはスムースにこなすのだが、左コーナーに於いては当てる舵角が予測するものよりも過大であり戸惑うのだ。「これってスポーツセダン???」みたいな。これは私の車にも現れている癖なのだが、ある意味安心するのだ。何故なら、最新式でもこうなのであり、決してハズレ車を買わされた訳ではないようなので。
 私が考えるに、きっと、スラスト角の狂いなどとは次元の異なる話なのだろう。物理的諸条件の一つに過ぎない【シンメトリー】が、SUBARUの場合、イデオロギー的な問題へと発展して面倒臭くなるので、これ以上の突込みはやめておきたい。
 中立感云々は抜きにして、ステアリングの反応自体がダルいのも気になる。私のNA車よりもギヤ比はクイックであり、かつトランスバースリンクブッシュの後ろ側はピロのはずなのだがどうして?
 
 路面の当たり自体はスポーツ的だが基本的にはソフトな足回りであり、その特性がピント外れであったとしても、この車の乗り心地の良さには好感が持てる。しかしその一方で、大したスピードではなくとも、柔らか過ぎて素早い切り返しにシャシーが付いて来れずに姿勢を崩し、大袈裟な修正舵を余儀なくされる場面も多々ある。ビルシュタインのSタイプであればまた違ったのだろうか。よって、カヤバ仕様のただの「GT」を購入したら(買わない方が賢明)ダンピングやリヤサブフレームブッシュ等の見直しは必須だろう。この点に於いては、一発で決まる我がB4(弄っているけど)の方がレベルが高いと言える。

 
 
デザイン

-

走行性能

-

 殆どIモードで走っていたが、なんらパワー不足を感じることもなかった。だが、150馬力のインプでさえアクセルを踏み込めば馬脚を現すのに、その倍の出力があるこの車にCVTが似合うはずがない。
乗り心地

-

 段差のいなし方がスポーツカー的なので誤魔化されてしまうが、実は柔らかくて乗り心地はすこぶるよろしい。だが、柔らか過ぎて振り回すには心許なくもある。
 もっともこれは、出来の良いダンパーを使った車とは真逆の特性。本来ならば初期ストロークをスムーズにこなして当たりをソフトにし、奥に行くほど踏ん張りそして粘るという特性であるべき。カヤバの安物黒ダンパー仕様車であるとしても、何故、日本車は全般的にこうもチグハグなのか。ダンパーの良し悪しは車の印象を決定付けるのであるから、もっと真面目にコーディネートしてもらいたい。
 
 一頃のスバル車に比べるとボディーの剛性も上がり、モノコック自体が発する微振動は随分と軽減され価格に見合った車にはなったようだが、何でもない段差等で安っぽい微振動が顔を出す局面もある。
 また、最近の車としてはロードノイズが激し過ぎる。ファミリーカー然とした柔らかな足回りを奢っておきながらこんなところは戦闘モード。
積載性

-

 BLと比較するとトランクの奥行きが無さそうだった。でも、スポーツセダンにとり、そんなことはどうでもよい。荷物を積みたければレヴォーグやミニバンをどうぞって感じか。
燃費

-

 都心郊外丘陵地帯をIモード入れっ放しでアクセルワークは気にせずに走り回ったのだが、それで8.7km/L。私が所有するBL型NAエンジンと同じくらい。ハイパワーエンジンと重量を考慮すればかなりの低燃費だと思う。
価格

-

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