スバル レガシィ ランカスター のみんなの質問

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第二次世界大戦時代の航空機用のレシプロエンジンでは、空冷、液冷の違いで高高度性能に差がでますか?昔のエンジンで・・・

ターボチャージャーなしで、NAかスーパーチャージャー付きでは液冷のロールスロイス、DB系では高高度も得意で、空冷のBMW,P&W系では不得意のように思えます。もちろん、液冷でもアリソンの様に高高度に弱いエンジンもありますが、基本的特性としては液冷≒高高度用との解釈でよろしいでしょうか?

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ベストアンサーに選ばれた回答

単に2段過給と1段過給の差かと思います。

同じアリソンV-1710でもターボチャージャー+スーパーチャージャー2段過給のP-38は高高度性能に優れていた一方で、スーパーチャージャー1段過給のP-39の高高度性能はぱっとしませんでしたし、スーパーチャージャー2段過給のP-63の高高度性能はP-38程ではないにせよ優れていました(ただしP-63には活躍の場は用意されませんでしたが)。
実用上昇限度(参考)
P-38L:13,400m
P-39Q:11,000m
P-63A:13,106m
零戦二一型:10:000m

ドイツの場合、高高度性能に優れていたのはターボチャージャー+スーパーチャージャーの2段過給のユモ207を搭載したJu 86の高高度爆撃型や写真偵察型(ターボを実用化できたのはディーゼルエンジンの低い排気温度に助けられたため。ガソリンエンジンではターボの実用化に失敗しています)や、スーパーチャージャー2段過給のユモ213Eを搭載したTa152H-1あたりでしょうか。
ドイツはモーターカノンにこだわった関係でスーパーチャージャーの配置に制約が生じスーパーチャージャー2段過給の実用化が遅れました。
ただし、ドイツはスーパーチャージャーの駆動にフルカン継手による無段変速を採用したため、1段過給のエンジンの中では高高度性能には優れていました。が、スーパーチャージャー2段過給のマーリン搭載のスピットファイアやランカスターやP-51、ターボチャージャー+スーパーチャージャーの2段過給のR-2800搭載のP-47やターボチャージャー+スーパーチャージャーの2段過給のR-1820搭載のB-17相手には苦戦しています。
実用上昇限度(参考)
Ju 86 R-1:14,400m
Ta 152 H-1:15,100m
Bf 109G-6:12,000m
Spitfire Mk Vb(Merlin45):11,100m
Spitfire (H.F Mk. VII(Merlin71):13,700m
P-51D:12,800m
P-47D-40:13,000m
B-17G:10,850m

同じく日本でもターボチャージャー+スーパーチャージャーの2段過給のR-3350搭載のB-29の相手がかろうじてつとまったのは1段過給の中でも高高度性能に優れたDB601系エンジンを搭載した飛燕くらいでした。
実用上昇限度(参考)
B-29:9,710m
三式戦闘機1型:11,600m

高高度性能に秀でた空冷エンジン機はB-17・B-29・P-47くらいしかありませんでしたが、あと戦争が1~2年長引けば、高出力化に行き詰まりを見せていた液冷エンジン(V12を越えるものの成功例はネイピア・セイバーくらい)の座をブリストル・セントーラスやR-4360等の空冷エンジンが脅かしていたかもしれません(が、ジェットの時代もすぐそこに迫っていたのでした)。

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