スバル ジャスティカスタム のみんなの質問

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オートマチックトランスミッションについて・・・その2

先の質問では皆様の回答をいただきましてありがとうございました。オートマチックトランスミッションにつきまして、引き続きお伺いします。
今回は「トルクコンバーター」なるものについてお伺いします。

エンジンとタイヤの間の動力の伝達経路のうち、直接接続されてない部分はこのトルクコンバーターとクラッチの2カ所ということになるのでしょうか?
トルクコンバーターはATFオイルを介して動力を伝達するようですが、かなり以前に「扇風機を向かい合わせて置いて、一方を回転させればもう一方の羽も回転を始める。このときの空気をオイルに置き換えたものがATだ」という話を聞いたことがあるのですが、この話は合っていますか?それとも間違っていますか?

どうぞよろしく願いします(ぺこり)

補足

ロックアップのクラッチがつながっているときは、エンジンからタイヤまでMT車のようにロス無く動力が伝達されているという解釈でよろしいでしょうか?また、このクラッチはMTのようにクラッチ板とフライホイールが繋がるというイメージでよいのでしょうか?

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ベストアンサーに選ばれた回答

●伝達経路の切断部とは?
・トルコン(トルクコンバータ) … 機械的な接合がなく,流体で動力伝達をおこないます
・クラッチ … 現在のトルコンには,ロックアップクラッチが内蔵され,このクラッチは,機械的な接合/切断をおこないます

●トルコンの原理の説明は?
半分あって,半分ちがっています。

2台の扇風機はよくトルコンの説明に使われます。たしかに一方の扇風機からもう一方を駆動できます。その駆動した空気の流れはどこに行くのでしょうか? 駆動された扇風機の後ろに流れ出ていきますね。しかしトルコンでは,駆動された羽根(タービンライナ)を出た流れが再度,駆動する羽根(ポンプインペラ)側に戻る必要があります。ここが違うところです。なぜなら,そのままポンプインペラに戻すと,そのポンプインペラの回転を逆回転させる方向に力が作用するからです。

このためステータという部品で流れを約90度変更します。つまり,「2台の扇風機」と異なるのは,「ステータ」という「羽根」がもう1組必要なことです。

以下,流体継手とトルコンについて説明いたしましょう。そうすると,ステータの意味がわかりやすいからです。

●「流体継手」と「トルクコンバータ」の構成の違い
・流体継手 = ポンプインペラ,タービンランナ
・トルクコンバータ = ポンプインペラ,タービンランナ,ステータ

つまりトルクコンバータは「ステータ」という部品が多いことになります

構成としては下記URLをご参照ください

http://auto.howstuffworks.com/auto-parts/towing/towing-capacity/information/torque-converter2.htm

これを見ていただくと,次のことが分かります。

・上から4つ目の写真 … インペラ(ポンプ)の外周から出た流れがタービンの外周部に入って,タービンを回転駆動させます

・最後の写真 … タービンの内周部に来た流れは,タービンを出てステータに入ります。この時,ステータで流れが90度くらい曲げられます。ステータを出た流れは,インペラの内周部に入ります

~ こうしてインペラの駆動力がタービンに伝達されます

●どうして「ステータ」が必要なのか?
本文下の添付図をご覧ください。

もしインペラとライナが同じ回転数であれば,オイルはキレイに流れます.問題は,始動時のように回転数が異なるときです。

ステータがないと,インペラを出たオイルがライナの回転を止める方向に流れます。このため内部で渦が起き,この渦のエネルギで熱が発生します。

一方,ステータがあると,インペラを出たオイルがライナの回転を助ける方向に流れます。こうして回転数差があるとき,ライナを押す方向に作用し,その作用する力の方向が,回転数差が大きいときは,より強く働くことで,「トルク増幅作用 = トルク・コンバータ」と呼ばれるのです。

●動画による説明
以上のことが分かって,下記URLの動画の動画を見ていただくと楽しめます。

http://www.yutakagiken.co.jp/products/drive/tq_movie.html

ここでのポイントは,2/3くらいのところにある,

「エンジン回転力+戻ったオイルの力→トルク増幅」

のところで表示されるステータを通るとき,オイルの流れの向きが変わるところです。ここを見逃さないように(動画上にマウスを置くと,スライドバーが出てきて,見たいところを選べます)

●初期の自動変速機付き自動車は?
じつは初期のAT車は,単なる流体継手でした。このため始動時には,大きなエンジンがないと,うまく始動できませんでした。トルクコンバータができ,トルク増幅作用があることで,小さなエンジンでも,車両をじわって走り出せることができるようになったのです。

自動車用CVT(無段変速機)は,日本のスバル・ジャスティで商品化しました。これも初期は電磁クラッチ(パウダークラッチ)を使ったため,トルク増幅作用がなく,上り坂で車両が後方にずり落ちるなどのトラブルがありました。このため最近のCVT車はほとんどトルコンが付いています。なお一部の欧州のCVT車には,付いていないため,クラッチを断続的に接続して,クリープ走行のようなモードを作り出していますが,ぎくしゃくしてしまいます。

●トルコンの目的
トルクコンバータの機能は次の2つです。

(1) トルク増幅 … 出力軸の回転数が入力軸より小さいとき,トルクを増幅する
(2) 流体継手 … 入力軸と出力軸の回転数差があっても許容する

この特に(1)のために,現在もトルコンが多くのクルマで使われているのです。

簡単ですが,ご参考になれば幸いです。

回答の画像

質問者からのお礼コメント

2012.2.8 21:38

みなさん、ありがとうございます。お一人にしかBAを付けられないのが本当に残念です。回答も何となくイメージできましたが、とても難しいのでもっときちんと理解できたら、その3の質問を書きたいと思います。また見かけましたらよろしくお願いします。

その他の回答 (2件)

  • トルクコンバータの説明は大体合っています.

    流体継ぎ手のうち,
    スリップ時のトルクが増えるものを[トルクコンバータ]といいます.
    発進時にはスリップし,トルクが増えて加速に有利ですが,
    いつまでも滑っていては速度が伸びないし,
    燃費も悪い.
    高速時にアクセルを踏んだときも,滑らないほうが自然な加速になる.

    それで,スリップを殺すための仕掛けが[ロックアップ]です.

    動力伝達経路としては,
    トルクコンバータと,それに付加されたロックアップが並列に機能します.
    ロックアップのクラッチが[OFF]のときは,トルクコンバータが回転を伝達します.
    [ON]のときは,トルクコンバータは滑らずに,クラッチが回転を伝達します.

  • パソコンで、ご参考になれば

    http://www.youtube.com/watch?v=QOjHd45kecA&feature=related

    http://www.youtube.com/watch?v=6idqUJCgt5Q&feature=related

    http://www.youtube.com/watch?v=EqPQln_gpdc&feature=related

    http://www.youtube.com/watch?v=wrGGCTkpND4&feature=related

    http://www.youtube.com/watch?v=avk80iTidGk&feature=related

    http://www.youtube.com/watch?v=GxL9F0bHIp8&feature=related

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