ポルシェ カイエン PHV 「燃料代が気になる人はハイブリッドでもキレのあるPHVを」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

工藤 貴宏
工藤 貴宏(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

4

デザイン
5
走行性能
5
乗り心地
4
積載性
5
燃費
2
価格
4

燃料代が気になる人はハイブリッドでもキレのあるPHVを

2023.6.22

年式
2019年6月〜モデル
総評
今やポルシェの屋台骨を支える重要な1台ですね。印象をひとことでいえば「とにかくデカイ!(そのぶん日常の取り回しはけっこう大変!)」。いっぽうで実際に乗ってみると「さすがスポーツカーメーカーの作るSUVは一味違うな」というのをひしひしと感じる、キレッキレの操縦性が楽しめます。それが他銘柄との最大の違いではないでしょうか。
満足している点
見るからに「ポルシェだ」とわかるスタイリングと、スポーツカーの血筋を感じさせるハンドリング。車体の大きさは、人によっては長所と感じられるでしょうし、いっぽうで短所と感じられることでしょう。なので判断が分かれるところですが、個人的には「ここまでの大きさはいらないかな〜?」という印象ですが、まあとにかくハンドリングはさすがですね。
不満な点
大きな車体は「ここまでのサイズはいらない」と思う人が多いんじゃないでしょうかね。狭い道や駐車場はやっぱり気を遣います。個人的には「マカン」くらいがちょうどいいですね。
デザイン

5

ひと目でポルシェだとわかる意匠はさすがですね。「ポルシェを欲しがる人はこういうのが好みでしょ?」というメッセージが伝わってくるかのようです。個人的には標準ボディよりも、軽快な雰囲気が増すクーペのほうが好きですね。
走行性能

5

ポルシェから走行性能を取ったら何が残るんですか?笑 重心の低い感じとか、心地よさを感じる旋回の感覚はさすがです。速さももちろんありますが、そうではなくドライバーに快感をもたらしてくれる味付けに注目したいですね。旋回の気持ちよさという意味では、イチオシは「カイエンGTS」です。パワートレインの選択肢も多いですが、ハイブリッド系でもキレがあるのはさすがです。そこはもう好み次第で。
乗り心地

4

全体的に乗り心地は良好。「GTS」などハード系のモデルでも、サスペンションの硬さを調整できる電子制御のおかげで乗員に優しい乗り味になってくれるから心配無用です。
積載性

5

ラージサイズのSUVだけに文句なし。これで足りないという人はもう、「エスカレード」など北米のフルサイズSUVか大型ミニバンを買うしかないですね。
燃費

2

期待してはいけません。大きな車体は重いので、燃費に対しては相当不利です。ガソリン消費を気にするという人は、一定の距離であればエンジンを止めてモーターだけで走れるプラグインハイブリッドモデルの「カイエンEハイブリッド」や「カイエン ターボSEハイブリッド」を選ぶのがいいでしょう。
価格

4

2022年まで販売していたモデルでいえば、ベーシックタイプが1200万円弱。上を見ると約2100万円(ハイブリッドは除く)。かなり高額ですが、それを手にした人だけが味わえる魅力がある……といったところでしょうか。「頑張って買う」というのが正しい捉え方で、「高すぎる」と価格に文句をつける人はこのクルマを買う資格がないのだと思います。
工藤 貴宏
工藤 貴宏
自動車ジャーナリスト
1976年生まれ。クルマ好きが高じ、大学在学中に自動車雑誌の編集部でアルバイトしたことをきっかけに、そのまま就職。そして編集プロダクションを経てフリーランスの自動車ライターに。日々新車を試乗し、日夜レポートを書く日々も気がつけば10年以上。そろそろ、家族に内緒でスポーツカーを買う癖はなんとかしないと。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員日本自動車ジャーナリスト協会会員
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