現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 「VW工場製のカイエンはポルシェの走りじゃない」の噂の真相とは! 製造工場でクルマの走りは変わるのか?

ここから本文です

「VW工場製のカイエンはポルシェの走りじゃない」の噂の真相とは! 製造工場でクルマの走りは変わるのか?

掲載 更新 20
「VW工場製のカイエンはポルシェの走りじゃない」の噂の真相とは! 製造工場でクルマの走りは変わるのか?

 この記事をまとめると

■ポルシェ・カイエンがVWの工場で作られるようになったりと製造元が変わることがある

「祝日がない」のに「文句」は出ない! よく耳にする「トヨタカレンダー」って何?

■工場により出来が左右されるという声も上がるが現代ではそのような事象は考えにくい

■自動化が進む自動車製造において、職人技が冴えわたるという時代ではなくなってきている

 初代MLは「アラバマ・メルセデス」と揶揄された

 自動車はグローバルな工業製品だ。そのため、ブランドの本拠地と生産国が異なるなんてことは珍しくない。また、アライアンスが進む昨今では、生産委託のようなケースも増えている。

 前者の例でいえば、ホンダのフラッグシップNSXはアメリカ製となっていることが挙げられる。また、日本でいうとトヨタGR86とスバルBRZについては群馬県にあるスバルの工場で作られているようなケースは後者の例となるだろう。

 こうしたケースにおいて「そのせいで●●らしさが失われている」といったファンの声も聞こえてくる。はたして、そうしたことはあり得るのだろうか。

 たしかに、20世紀にはそうした事象も認められた。

 その最たる例といえるのがメルセデス・ベンツの初代MLだ。このモデルは同社の製品として初めてアメリカで生産されたが、初めてということで課題をクリアできなかったのか、明らかに品質が低い印象があった。そのため生産工場の場所にちなんで「アラバマ・メルセデス」などと揶揄された。

 とはいえ、アメリカ製ドイツ車はすべてがダメといった風に考えるのは短絡的だ。同時期にBMWから登場したオープン2シーターのZ3 はアメリカ・サウスカロライナ州にある工場で生産されたが、Z3についてはアメリカ製だからという品質の問題が指摘されたという記憶はない。むしろ、アメリカ製であると認識していたユーザーのほうが少なかったのではないだろうか。

 また、昔から日本仕様の右ハンドルのドイツ車ではロジスティクスの関係から南アフリカで生産されていることが多い。だからといって、ドイツ車らしくない走りに仕上がっているという指摘もほとんど聞くことはない。アラバマ・メルセデスの一件は、生産地によって変わってしまうという普遍的な例ではなく、大きな失敗といえるレアケースだ。

 ところで、最近では「ポルシェ・カイエンはフォルクスワーゲンが作っているのでポルシェらしい走りに仕上がっていない」と主張するファンも少なくないという。

 いまやASEANでもポルシェが作られる時代

 たしかに現行カイエンはスロバキアのブラチスラバ工場で製造されている。そして、この工場はフォルクスワーゲンの所有物なのである。つまりフォルクスワーゲン製のポルシェともいえる。純粋なポルシェではないと嫌いたくなる感情は理解できなくはない。

 ただし、生産工場によって「ポルシェらしい走りが失われる」ということは、現在の生産技術を考えるとあり得ない。そもそもカイエンはフォルクスワーゲン・グループ内においてプラットフォームが共有されているモデルであって、姉妹車としてフォルクスワーゲン・トゥアレグが存在している。トゥアレグとカイエンが同じ工場で生産されているのは当然の話で、それは冒頭で記したGR86/BRZの関係のようなものだ。

 GR86/BRZでメーカーによるテイストの違いが明確になっていることは知られているが、このような生産体制となることを前提に設計している限り、どこの工場で作ったからといってブランドごとの味つけが失われるということは基本的には考えられない。

 実際、ポルシェは中国に研究開発施設を置くことを発表しているし、マレーシアに組立工場を新設することも発表している。マレーシアに工場を作るのは、おそらく現地での税制に対応したものだろうが、グローバル市場が拡大するなかで、アセアンでもポルシェが作られる時代になっているのだ。

 さらにいえば、生産工場の場所を気にする時代ではない。実際、日本でも中国製のクルマが人気を集めている。それがテスラ・モデル3だ。2021年になって最大150万円以上も値下げしたモデル3だが、その背景にはアメリカ製から中国製になったことが大きな理由となっている。

 しかも中国・上海のファクトリーで生産されたモデル3の品質は、それまでのアメリカ・カリフォルニア州フリーモントで作られるそれよりもクオリティがアップしているという。

 自動化が進む自動車製造においては、職人技が冴えわたるという世界ではなくなっている。逆にいえば、最新設備を導入した新しい工場のほうが品質を向上させることができるというわけだ。

 こうした生産技術の進化を考えれば、生産国によって走り味が変わるという先入観を持つことは正当とはいえない時代になっているのだ。

文:WEB CARTOP 山本晋也
【キャンペーン】第2・4金土日は5円/L引き!ガソリン・軽油をお得に給油!(要マイカー登録&特定情報の入力)

こんな記事も読まれています

《2026年2月》注目モデル購入情報『タント』
《2026年2月》注目モデル購入情報『タント』
グーネット
【ポイントランキング】2026年WRC第2戦ラリー・スウェーデン後
【ポイントランキング】2026年WRC第2戦ラリー・スウェーデン後
AUTOSPORT web
HYPER WATER Racing INGINGが2026年スーパーGT参戦体制を発表。堤優威と卜部和久の新コンビで挑む
HYPER WATER Racing INGINGが2026年スーパーGT参戦体制を発表。堤優威と卜部和久の新コンビで挑む
AUTOSPORT web
トヨタがトップ4独占、エバンスが2年連続スウェーデン制覇。勝田はペース復調で2位表彰台【第2戦最終日レポート】
トヨタがトップ4独占、エバンスが2年連続スウェーデン制覇。勝田はペース復調で2位表彰台【第2戦最終日レポート】
AUTOSPORT web
【最終結果】2026年WRC第2戦ラリー・スウェーデン パワーステージ後
【最終結果】2026年WRC第2戦ラリー・スウェーデン パワーステージ後
AUTOSPORT web
WECARS IMPUL with SDGが『SDGモータースポーツフェア』で2026年のスーパーフォーミュラ参戦カラーリングをお披露目
WECARS IMPUL with SDGが『SDGモータースポーツフェア』で2026年のスーパーフォーミュラ参戦カラーリングをお披露目
AUTOSPORT web
10億円超えなるか!? 59年前の“オリジナル”フォード「GT40」を発見 公道仕様はわずか31台 フェラーリに勝つために生まれた「MkI」の価値とは
10億円超えなるか!? 59年前の“オリジナル”フォード「GT40」を発見 公道仕様はわずか31台 フェラーリに勝つために生まれた「MkI」の価値とは
VAGUE
新車350万円! ホンダ「新“3列・7人乗り”コンパクトSUV」発表! 精悍「黒過ぎ」マスク×全長4.5m弱の「ちょうどイイサイズ」! 新たに刷新の「新BR-V“N7X”プレステージ」尼で実車公開
新車350万円! ホンダ「新“3列・7人乗り”コンパクトSUV」発表! 精悍「黒過ぎ」マスク×全長4.5m弱の「ちょうどイイサイズ」! 新たに刷新の「新BR-V“N7X”プレステージ」尼で実車公開
くるまのニュース
いまや車載ナビよりディスプレイオーディオ+スマホが優れる? 現在1位に躍り出たのは新勢力のGoogle搭載車載ナビ!!
いまや車載ナビよりディスプレイオーディオ+スマホが優れる? 現在1位に躍り出たのは新勢力のGoogle搭載車載ナビ!!
WEB CARTOP
4WDの名門が本気で作るSUVとは!! アウディQシリーズとクワトロの進化を一気見!
4WDの名門が本気で作るSUVとは!! アウディQシリーズとクワトロの進化を一気見!
ベストカーWeb
“フィン”が語るエンジンの鼓動と造形美!! シンプル構造で今なお現役!! 冷却方式のひとつ「空冷」とは?
“フィン”が語るエンジンの鼓動と造形美!! シンプル構造で今なお現役!! 冷却方式のひとつ「空冷」とは?
バイクのニュース
なぜ、地方のコンビニ駐車場は「無駄に広い」のか?
なぜ、地方のコンビニ駐車場は「無駄に広い」のか?
Merkmal
ゴールド×ブラックで高級感バッチリ! ベル&ロスのアイコニックな“角形ダイバーズウォッチ”は300m防水のガチ仕様
ゴールド×ブラックで高級感バッチリ! ベル&ロスのアイコニックな“角形ダイバーズウォッチ”は300m防水のガチ仕様
VAGUE
買い替えるか迷ってる人にはもってこい! ルイ・ヴィトンが数年に一度の“最強開運日”に新作メンズウォレットを発売 日本限定アイテムも多数登場
買い替えるか迷ってる人にはもってこい! ルイ・ヴィトンが数年に一度の“最強開運日”に新作メンズウォレットを発売 日本限定アイテムも多数登場
VAGUE
価格29万円! スズキ「“新”アンダーボーンスポーツモデル」がスゴイ! 「高性能エンジン」×「ジクサー250顔」で唯一無二の個性を演出! インドネシアで発表された「サトリア」シリーズとは?
価格29万円! スズキ「“新”アンダーボーンスポーツモデル」がスゴイ! 「高性能エンジン」×「ジクサー250顔」で唯一無二の個性を演出! インドネシアで発表された「サトリア」シリーズとは?
くるまのニュース
レッドブルが新世代F1に不満抱えるフェルスタッペンに対してできること「勝てるマシンを提供することだけ……彼を満足させられるかは別の話」
レッドブルが新世代F1に不満抱えるフェルスタッペンに対してできること「勝てるマシンを提供することだけ……彼を満足させられるかは別の話」
motorsport.com 日本版
救助隊激怒「安易な気持ちで入るな!」 相次ぐ“危険行為”にSNSも同情殺到「迷惑な話」 「インバウンドへそこまでやる?」の声も
救助隊激怒「安易な気持ちで入るな!」 相次ぐ“危険行為”にSNSも同情殺到「迷惑な話」 「インバウンドへそこまでやる?」の声も
乗りものニュース
【MotoGP】最強ドゥカティ、今年もエンジンは2024年型!?「90%以上が、2年前と同じだ」
【MotoGP】最強ドゥカティ、今年もエンジンは2024年型!?「90%以上が、2年前と同じだ」
motorsport.com 日本版

みんなのコメント

20件
  • よくわからんけど基準は911ですか?
    そして、中国工場で作られるポルシェは買いたくないですね。
    そもそも値段が値段なだけに中国で作るような車ではないように思えるんですが。
    高くても買える人が買う車だし…
    ステイタスで乗る人も多いだろうし。
    中国ポルシェって言われるのがオチですね。
  • そもそも、あんなにデカくて重い車にポルシェの走りなんぞを期待する方がナンセンス!
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

1162 . 3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

48 . 0万円 2400 . 0万円

中古車を検索
ポルシェ カイエン ハイブリッドの買取価格・査定相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

1162 . 3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

48 . 0万円 2400 . 0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村