2009年11月
■2009年11月
ポルシェのエントリーモデル。フルオープンで2シーターのボディを持ち、ハンドリングの楽しいピュアスポーツモデルとして1996年に登場した。ボクスターとは、ポルシェの伝統である水平対向エンジン=ボクサーとオープンカーのロードスターを組み合わせたものだ。エンジンはドライバーの後方にミッドシップに搭載、1950年代に作られたポルシェ356スパイダーを連想させる。搭載エンジンは当初2.7リッターだけだったが、1999年10月からは3.2リッターが追加され、選択の幅が広がった。オープンボディの割には軽量で、ポルシェに相応しい軽快なフットワークを備える。インパネ回りのデザインは現代的で馴染みやすい印象。2005年8月からの06年モデルでは、ヘッドライト回りなど外観デザインにも手が加えられ、空力特性もCd=0.29にまで向上した。アクティブサスペンションや6速MTがオプション設定されたほか、横滑り防止のPSMが標準装備され、ロードスターとして世界で初めてヘッドエアバッグを装備したのも注目される。インテリアはアダプティブ・スポーツ・シートなど4種類のシートが用意される。2006年7月からの07年モデルでは、エンジンの改良を行った。2008年11月からの09年モデルでは、前後のデザインに変更を加えたほか、2.7リッターエンジンを2.9リッターに排気量アップし、3.4リッターエンジンのパワーを向上させるとともに、ポルシェ・ドッペルクップルング(PDK)を採用した。2009年11月にはシリーズのトップモデルとなるボクスター スパイダーの受注を開始した。