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リーズナブルにポルシェを味わう!「初代ボクスター」が断然おすすめな理由【中古車至難】

掲載 更新 39
リーズナブルにポルシェを味わう!「初代ボクスター」が断然おすすめな理由【中古車至難】

■ほぼ5ナンバーサイズの小柄さで、さらに引き立つ魅力

 ネオクラシックなクルマ、つまり「ちょっと古いクルマ」がブームとなって久しいわけだが、すでにネオクラシックとして確立されているモデルではなく、「今まさにモダンからネオクラシックの世界へ移行せんとしているクルマ」を狙ってみるのも一興であるはずだ。

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 で、このところ──若い人が使っているような言葉でいうなら──「ネオクラシックみ」が出てきたクルマといえば、ポルシェ初代「ボクスター」であるように思う。

●初代ボクスターとは

 初代ボクスター。有名なモデルゆえ、過剰な説明は不要かとも思うが、1996年から2004年まで製造販売された、水冷方式のM96型水平対向6気筒エンジンをリアミッドに搭載する2シーターオープンである。

 その車両価格が911より若干安いことから「ポルシェのエントリーモデル」といわれることの多いボクスターは、たしかにそのとおりではあるのだろう。

 しかし、旧態依然としたRRレイアウトを──諸事情により──採用し続けているポルシェ911よりも、スポーツドライビングをおこなううえでは合理的なミッドシップレイアウトを採用したボクスターを「エントリーモデル=入門者向けの比較的安価なモデル」とだけ位置づけるには、いささかの抵抗がある。

 正しくは、エントリーモデルではなく「ポルシェにおけるもうひとつの製品ライン」ととらえるべきなのだ。

●サイズ感こそ初代ボクスターの美徳

 ……なんていう話はどうでもいいとして、2.5リッターまたは2.7リッターエンジンを搭載したボクスターも、3.2リッターエンジンを搭載したボクスターSも、今や等しく「ネオクラシック風味」を醸成しつつある。ちょっと前までは「中途半端に古いクルマ」だったのが、ある程度古くなりきったことにより、いい塩梅の“風味”が出てきたのだ。

 その風味を作り上げている最大の要因は“サイズ”感だろう。

 全長4315mm×全幅1780mm×全高1290mmという大きさ(というか小ささ)は、現行世代のポルシェ911カレラと比べて20.4cm短く、7.2cmタイトである。これはもう「令和のクルマと昭和のクルマ」ぐらいの差であるため、否応なしに「ネオクラシックみ」が醸し出されてしまうのだ。

 加えていえば、初代ポルシェ ボクスターに電子制御が使われていなかったわけではないが、その範囲は現代のクルマと比べれば極度に狭いため、運転中は「(コンピュータではなく)自分が運転しているのだ」との感触を強く感じることができる。

 このあたりも、2021年の今になって初代ボクスターが「逆にちょっと輝いてきたかも?」と感じられる要因のひとつだ。

■手の届きやすい、90万円からというリーズナブルさ

●現在のボクスターの中古市場価格は?

 そんな986型初代ポルシェ ボクスターを今から買うとなると、車両価格はおおむねいくらぐらいを想定すればいいのか?

 結論から申し上げると、直近のモデル全体の中古車価格は「90万円から270万円」といったところで、内訳は下記のとおりとなっている。

●前期2.5リッター搭載MT車|120万-180万円
●前期2.5リッター搭載AT車|70万-150万円
●中~後期2.7リッター搭載MT車|120万-240万円
●中~後期2.7リッター搭載AT車|100万-210万円
●3.2リッターボクスターS MT車|200万-270万円
●3.2リッターボクスターS AT車|100万-180万円

「ボクスターよりボクスターSのほうが高い」「AT(ティプトロニックS)よりMTのほうが高い」という傾向は見られるものの、基本的には「グレードや年式、走行距離ではなくコンディションの良し悪しで価格が決まる」という、古いクルマ特有の値付け状況になっているようだ。

●狙うべき「ボクスター」は?

 そういった状況下で、もしも我々「いい年をした大人」が初代ポルシェ ボクスターのユーズドカーを探すとしたら──いうまでもなく「なるべく安いやつ」を血眼になって漁るのではなく、「なるべく状態と履歴が良いと思われるもの」こそを漁るべきであろう。

 しかし「状態と履歴のよろしい中古車」というのはたいていの場合、底値圏ではなく高値圏に存在しているわけだが、初代ボクスターの場合、仮に最高値のボクスター2.7リッター MT車を買ったところで240万円程度である。そこに諸費用を加えて260万円ぐらい、ビシッとした納車整備を加えても300万円+α程度でイケるはずなのだ。

 これを「高っ……」と感じる人はゆめゆめ手を出すべきではないが、「あ、そんなモンなの?」くらいに感じる方は、「ネオクラシックカーのひとつ」として今、初代ポルシェ ボクスターに注目してみるのは悪くない話である。

 無論、そのような納車整備をしたところで、乗っているうちにソフトトップの交換が必要になったり、もろもろの整備(というか消耗部品の交換)が必要になったりするだろうことはいうまでもない。

 だがそれでも、この小ぶりでケレン味のない2シーターオープンカーは、やたらと大柄でケレン味たっぷりのクルマばかりになってしまった今となっては、それなり以上の価値がある。

 ぜひフルノーマルで、ビシッと磨き&コーティングを済ませたうえで、小粋に乗りこなしていただきたい。

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みんなのコメント

39件
  • 初代ボクスター、壊れるよ。
    買った車両代くらい修理費使う余裕がないと維持できないから気を付けて。
    輸入車、特にポルシェは部品代とんでもなく高額だから。
  • 300万か~。
    ピカピカの初代ボクスターとチューンドのMR2やMR-S、どっちが楽しいかな~。プラス50万出せばエリーゼも射程に入ってくるかな?

    って思った時点で自分はボクスターに向いてないんだろうと気付いた。。。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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