トヨタにヴァンガードという３列シート車がありました。 嫌いではなかったので、セレナの乗り換え候補に挙げていました。 何故、ラインアップから外されたのでしょう？

Answer 1

ヴァンガードは、RAV4ロングです。コレ、北米でRAV4として販売されている、国内RAV4のホイールベースを伸ばしたストレッチVerなのです。

そのRAV4は、海外では2013年にすでにフルモデルチェンジをしており、早々に次期型へと切り替わっています。これに対して、国内RAV4は旧型が未だもって販売されています、新型のスタイルは日本人の嗜好に馴染まないため。

2代目ハリアーが2009年のフルモデルチェンジ時にレクサスRXへとスライドし、ハリアーはそのまま消滅するはずでした。これは、セルシオ、アリスト、アルテッツァ、ソアラがそれぞれレクサスに移り消滅したのと同じです。

このため、利益率の高い高級SUVが無くなる販売店向けに、2代目ハリアーの代わりとしてヴァンガード、北米で販売していたRAV4ロングを投入したのです。ところが、このヴァンガードの販売が撃沈します。

慌てた販売店は、モデル末期でも超売れていたハリアーの存続を希望、これでハリアー2代目は10年というロングライフで2013年まで販売されることとなり、廃止から一転し後継モデルも新規開発されることとなります。

これに対してヴァンガードも、時間の経過と共に次第に販売を伸ばします。都市型SUVのハリアーに対して、少なからずオフロード型の泥臭いSUVを好む層が存在するのです。

これで、ハリアーが2013年に次期型へとバトンタッチします。これに伴い、2代目ハリアーの代替えとして投入されたヴァンガードはお役御免、廃止されたわけです。

1・2代目ハリアーとレクサスRXはカムリベースに対して、RAV4/ヴァンガードはオーリスベースと一回り小さくなります。3代目ハリアーもオーリスベースのため、このあたりは全て兄弟車となるわけです。

この3代目ハリアーが、旧ハリアーとRAV4、ヴァンガードと、このあたりのユーザーをカバーしており、これはトヨタの狙い通りに売れています。ハリアーではちょっと大きい、というユーザーに対しては、11月に新型プリウスベース(TNGA)のSUV「CHR」が投入されます。

そんな、トヨタのSUV戦略の一環というわけです。

いつまでも、旧型RAV4ベースのモデルを作っていても効率が悪いので、廃止するわけです。トヨタは新型プリウスを皮切りに、次々と効率の良い新型シャーシのTNGAに切り替えていきますから、今後も車種の統廃合はかなり起こるはずです。

SUVは元々は北米で人気のあるモデルであり、北米では3列シートは全く売れません。そういう意味からも、ラインナップからは外されるのです。

質問者からのお礼コメント

駄問に対して丁寧にお答え下さりまして大感謝です。

Answer 2

不人気で売れなかったから

SUVに3列シートを求める人が少なかったのでしょうね