日産 パルサー 「「山椒は小粒でも辛い」を体現する車」のユーザーレビュー

「山椒は小粒でも辛い」を体現する車

2015.7.13

総評

早すぎて、遅すぎた車。
最近ではこういう尖がった車が出ていないのも
ひとえに
「このタイプの車はこういう味付けでなければ売れない」
「こういう車はこういった機能を載せるよりも燃費を優先したい」
「性能よりも静粛性」
というような実用一辺倒の

ク　ッ　ソ　面　白　く　な　い　白　物　家　電　未　満　

が車が我が物顔で並んでいることからも
今後しばらくはお目にかかれることはないジャンルであろう。

もっとも、クライスラーのエンブレム取り付けて
「アメリカのホットハッチモデルが日本上陸！」
とか銘打ってやれば本質もわからず有難がって買うような輩が
少なからずいるんだろうが‥

趣味車としては非常に良いのだけど、
現状ではコンディションを維持するのも相当厳しい。
本当に好きでなければツラい。

満足している点

「ハッチバックコンパクト」というカテゴリの中で産まれた
異端児であるという点。
そして、それを恥らうことなく堂々とあり続け
1代限りでラインアップから消えた不遇の名車という点。

そして、それを所有できた満足感と
手放してから今も残る印象の強さ。

初めてのマイカーがこの車体だったという刷り込みも否定はしないが、
それを差し引いてもなお強く印象に残る車というのも
今後そうそう出てこないと思われる。

不満な点

とはいえ、やはり世間一般からすれば
「実用モデルのハッチバックでありながら、何だこの反社会的な車は」
という目で扱われる点については認めざるを得ない。

たとえそれがメーカーとして確信犯的な行為であっても、
市場でそれは受け入れられなかったのだとすれば
それはもう立派な「汚点」として扱われてしまう。

荷物が積めない・燃費が悪い・乗り心地も悪いけど
そういうハッチバック車なんだからいいじゃないか、
という認識にならなかった当時の世間と業界に対し
不満が残る。

じゃあルノーメガーヌとかは良いのかよ、
外車だから別枠扱いなのかよ‥って。

デザイン

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走行性能

-

当時で言う「ドッカンターボ」の最先鋒。
ただし、ホイールベースがどうしようもないほど短いので
直安性などは言うに及ばず。

またその車体特性から旋回性や制動性も期待できないため、
本当に文字通りの「加速一辺倒」な印象が強い。
実際には4WDゆえに性能的にはそれほど低くはないのだが
同じ4WD+ターボである車（BNR32・スカイラインGT-R）や
FFではあるが同型エンジン車（HP10・プリメーラ）などから比較すると
「えっ？嘘でしょう？」
と思うような挙動が端々で顔を出す。

乗り心地

-

3ドアハッチバックという車格に求められるような乗り心地は

　絶　対　に　期　待　し　て　は　い　け　な　い　。


大事なことなので繰り返すが、
3HBの乗り心地ではない。

どちらかというとチューンドのスポーツカー寄りな乗り心地は
仮におねーちゃんが買物帰りに乗って帰るような
軟弱かつ快適さを求めたそれとは対極に位置する。

積載性

-

ハッチバック系が荷物を載せられる車だと言ったな？
‥すまん、ありゃ嘘だ。

あまり荷物を載せる事を考えないほうが賢明だと言える。
この車、人は乗らない荷物は積めない燃費は悪い割に
ハッチバック車体なのである。

そういった面でもなかなかヒネたニクい奴なのである。

燃費

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燃料計を気にしてはいけない。

ハッチバックタイプのコンパクトが皆全て低燃費であるなどと
そんな幻想を抱いてはいけない。
およそ1.2トンの車体にはこれでもかと動力・駆動装備を詰め込んであるので
必然的に燃費にも悪影響を及ぼしているのは確定的に明らか。

なんと2L車体で6Km/L。
すばらしく燃費が悪いな、君は。（ゲス顔）

価格

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故障経験

年式が年式、タマ数がタマ数ということもあって
大抵の部品が寿命を迎えている。

これは車体そのものにも言える事で、
よほど良質な個体にめぐり会えるでもない限りは
おおよそ全ての部位でトラブルを抱えていると考えてよいだろう。