日産 NISSAN GT-R 「今だから乗りたい日本のスポーツカー 日産“水野"GT-Rがさらなる進化を果たした。“モノ造り精度、限界への挑戦"ともいえるGT-R」のユーザーレビュー

今だから乗りたい日本のスポーツカー 日産“水野"GT-Rがさらなる進化を果たした。“モノ造り精度、限界への挑戦"ともいえるGT-R

2011.12.30

総評

今だから乗りたい日本のスポーツカー
日産“水野"GT-Rがさらなる進化を果たした。“モノ造り精度、限界への挑戦"ともいえるGT-Rの歩みは、まったくもって留まる気配を見せない。開発陣にとってGT-Rとは、永遠に終着点のこないレールの上を走るシロモノなのだろう。
　もっとも、本来スポーツカーというものは得てしてそういうもので、終着点とは経営判断やら消費者の飽きやらで、強制されるものにほかならず、ポルシェ911を見れば分かるように、続ければ続けるだけゴールは遠のくものである。それはすなわち、工業製品に対する人間の飽くなき要求だ。それに応えるという信念と熱情をもってのみ、素晴らしいスポーツカーが生まれ成長する。
　そういう意味では、目まぐるしく進化を果たすGT-Rといえども、その“ライフ"は始まったばかり。性能は超一級でも、スポーツカー界においては、ひよっこだ。今後の展開に目を凝らしておくこともまた、クルマ好きの嗜みというものであろう。

満足している点

まずパフォーマンスの向上を指す。今回もまた、エンジンパフォーマンスとシャシーポテンシャルを引き上げてきた。
ダウンサイジングターボや気筒休止など、
　実は今回、インテークマニホールド、ジェット、エグゾーストバルブ、カムシャフトタイミング、空燃比など、発売以来はじめてエンジン内部にも手がはいった。結果、中低速域におけるレスポンスとトルク、高回転域におけるパワーフィールが向上し、スペックも大幅にアップしている。併せて、高性能に見合ったハンドリングのレスポンスとフィールを確保するため、アルミハニカム入りCFRP製ストラットサポートバーなどでエンジン後部とダッシュボード周辺をさらに強化した。
　面白いのは、右ハンドル仕様における左右非対称サスペンションセッティングだ。静止状態では、ドライバーが座るうえ、プロペラシャフトが車体運転席側を通るため、右側がわずかに重い。つまり、軸荷重がアンバランスな状態である。それを走行中において均一化し、左右いずれのコーナリングでも同じ安定感やスムースさを得られるよう、あえて左右で非対称なサスペンションセッティングを施した。
走らせて見て
　そんな違い、レーシングドライバーにしか分からないだろう、と思っていたら、なんとボクでも分かった。菅生サーキットの裏ストレートにパイロンスラロームが設けられていたのだが、そこで11年モデルと12年モデルを乗り比べてみたら、圧倒的に後者が乗りやすく、しかも速い!
　実際、12年モデルのコーナリングは、苦手な左コーナーを気持ち悪いくらいスムースにこなしたうえに、得意な右コーナーではとまどうほど速く駆ける。しばらく、その勝手の違いに慣れず、気分が悪くなったほどだった。
　しかし、しばらくすれば、こんどはピックアップの素晴らしいエンジンパワーを“もてあそぶ"ことが楽しくなり、左右“対称"の動きなどまるで気にならなくなってゆく。センターシート、さもありなん。素晴らしくクセのないマシンになってきた。
　加速は圧巻のひと言だ。常識的に言って、市販車でこれより速いクルマに挑まれることなどあるまい。加速中に右足の裏を押し上げる力強さこそ、スポーツカー好きの快感の源である。
　新たに用意されたトラックパックも、最高のオモチャだった。

不満な点

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デザイン

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走行性能

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乗り心地

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積載性

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燃費

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価格

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故障経験