日産 フーガ 「なくなってほしくない・・・」のユーザーレビュー

なくなってほしくない・・・

2023.4.11

総評

今となっては設計も古く排気量的にも昭和感満載。街中でほとんどすれ違うこともない。でも手間を掛けた造作には惹かれます。

満足している点

FRらしいのびやかなボディ。フロントタイヤハウスの後端とフロントドアまでの距離。これこそがFRセダンの醍醐味かと。

不満な点

Aピラー付近の視認性。ドアミラーがAピラーの根元に設置されているので、右折時に右前方が確認しずらい。

デザイン

4

ボディデザインは個人的な好みがあると思いますが、私はFRらしいプロポーションが気に入ってます。フロントからリアにかけて抑揚のあるボディライン。目立つキャラクターラインはないが5ｍ近い長さをうまく使っていると思う。内装は20年前の高級車路線であり明らかに過去の遺物。だが、銀粉本杢目やソフィレスなどを現代風にブラッシュアップすれば十分通用すると思います。コンソールやドアの肘掛けなど普段から接するところだけでなく、メーター周辺までしっかりとソフトパッドで造作していますし、柔らかいのだけど、フニャフニャでないしっかり感のあるタッチです。デザインとは直接関係ありませんが、シートレール後端にはちゃんとカバーがありますし、ボンネットのラッチも欧州車のように２ヶ所です。

走行性能

4

重量級の車格ではあるが、パワーはV6 3700ccなので必要にして十分かと。今となっては大排気量の部類だが、3,000回転を越えれば一気にピークまで回る元気さ。ただし極低回転では十分な出力とはいえず、ややもたつき感があるかな。リーフのような電動車の発進から低速域でのストレスフリーを経験しているとモーターアシストがあるいいと思われます。これはハイブリッドに期待ですね。

乗り心地

3

18インチの標準サイズでも、フワフワ感はなく芯がある感じで、小さなショックはコッといった受け具合でインフォメーションとして秀逸。大きめの入力はズンと受けた後、早めに収めようとする感じで収束。ただ荒れた路面が続くと少しばたつく感じがした。いずれにしてもこのサイズならではのシートの厚みもあって良好と思う。現在は、ダウンサスと19インチでソリッド感が増したが個人的にはとても気に入っている、

積載性

5

４ドアセダンとしては、ほぼ最大級のトランク容量と思う。ガソリン車を選択したのは、ハイブリッド車や後席エアコン搭載車（前車のLS460のタイプU）に比べれば奥行きがたっぷりあることとトランクスルー。これ以上の積載を望むのであればセダンを選択してはダメでしょう。

燃費

4

排気量を考慮すれば良いと思うし、個人的には燃費の悪くなりそうな短距離移動や街中の走行にはリーフを使用しているので満足している。街中では大人しく走って7km/Lあたり。しかし高速道路を法定速度プラスならば11km/Lを超え12km/Lに迫る。

価格

4

発売当時は、今では当たり前の運転支援の機能がオプション（他の装備とのセットオプション扱い）だったので車両本体価格からかなりアップしたようである。当該車両もセーフティパッケージ27万円、プレミアムインテリア45万円とBOSE20万円、特別塗色5万円など100万円近くになり、ディーラーオプションのマットやバイザーを入れると大台を越える。ただし、これらのオプション代は中古価格にはほとんど反映されないため、車両が気に入れば大変お買い得といえる。ビッグマイナーチェンジを経てはいるが、長年モデルチェンジせずとうとう昨年販売中止が発表された。個人的には、こういったセダンをしっかりと作れる日産であって欲しかった。

故障経験