三菱 グランディス 「トヨタ車とホンダ車を数台乗り継ぎ、初めて...」のユーザーレビュー

トヨタ車とホンダ車を数台乗り継ぎ、初めて...

2007.9.11

総評

トヨタ車とホンダ車を数台乗り継ぎ、初めての三菱車である。
スノーボードがメインの使用となるので、荷物がしっかり積める四駆のミニバンを検討していた。

当初アルファードの購入を考えていたが、子供が親離れする年齢になったこともあり、そこまで大きな車が必要ないことと、外観デザインに今一つ野暮ったさを感じていたので、ワンサイズ小さい他のミニバンを探すことにした。

正直なところ、三菱車にはそれまで魅力を感じる車は無かったのだが、当時ダイムラー・クライスラーとの提携が決まり、同社が開発に手を加えたコルトが新生三菱の第１弾として発売され、そのデザインとクオリティの高さには目を見張るものを感じた。
そして第２弾として発売されたグランディスは、その期待に充分応える車に仕上がっていた。

勿論、エスティマ、プレサージュ、オデッセイなど、他社のライバル車も充分に検討した。
正直に言ってグランディスにおいては、ライバル車を上回るほどの魅力は、デザインを覗けば何一つ無いかもしれない。しかし、今一つといわれているパワーにしても、フラットトルクに調整されており、全域を通してスムーズに回ってくれる。元々攻める走りを求める車ではないので、実用車としては必要にして充分なパワーを備えており、とにかく非常に乗りやすいのである。

また、スライドドアが主流のミニバン界においてあえてスイング式を採用していることや、すべてを曲線で作り上げたワンモーションフォルムにおいても、今までの三菱車には無かったデザインへの拘りを感じる。

つまり、「いい車」なのである。

例えばベンツ。これといって突出した魅力を売りにしている車では無い。しかし、すべてにおいて高い次元でバランスの取れた各シリーズは、車作りへの強い拘りを感じる。
グランディスにおいても、ダイムラー・クライスラーの手が加わった車だけに、ベンツと同じ匂いを感じるのである。

私がグランディスの購入を決めたのは、まさにその部分である。
300万という車両価格で、必要にして充分なものをセンス良くまとめ、飽きの来ない大人のミニバンとして仕上がっている。

残念ながら、ダイムラー・クライスラーはグランディスの開発を最後に手を引いたが、それだけにこのグランディスは他の三菱車とは一線を画したモデルといっても良いだろう。
この車の

満足している点

最も気に入っている点はスタイリング。決して100点満点ではないが、当時国産車外車を問わず、ミニバンとしてこれ以上綺麗なスタイルを持つミニバンは存在しなかったし、今現在でも群を抜いている。スタイリングだけをとれば、ミニバンの名車になっても不思議は無いだろう。

次に走行性能、操作性、居住性、安全性、コストパフォーマンスなど、すべての面において高次元でバランスが取れていること。言い換えれば、スタイリング以外で突出したところは何一つ無い。しかしすべてにおいて満足できるレベルに仕上がっている点は、何より愛着が持てる部分であり、生涯の車として堪える一台であろう。

不満な点

例えばセルシオに比べれば、セダンとしてのレベルは到底及ばないし、アルファードに比べれば、ミニバンとしてのトータルバランスはかなり落ちるだろう。
しかし、購入当時最高グレードでも300万を切る価格設定において、欠点に値する箇所は何も感じられない。
強いて挙げるならば、内装のプラスチック部分に傷が付きやすいところくらいである。

デザイン

-

走行性能

-

乗り心地

-

積載性

-

燃費

-

価格

-

故障経験