2022年5月
■2022年5月
三菱自動車は、軽規格の電気自動車「eKクロスEV」を2022年5月20日に発表、同年6月16日より販売を開始した。
eKクロスEVはSUVテイストのeKクロスシリーズをベースとしたEVモデル。一般的な軽自動車ユーザーの日常使いに十分な航続距離を確保しながら買いやすい価格設定とした。さらに先進の運転支援機能とコネクティッド技術による快適性と利便性を融合させたという。
エクステリアはeKクロス同様のフロントデザイン「ダイナミックシールド」に加え、ダーククロムメッキのフロントグリル、LEDのフロントフォグランプなど、EVらしいアレンジを加えたもの。ボディカラーはクリーンな印象をもたらすミストブルーパールに電気銅線をイメージしたカッパーメタリックのルーフを組み合わせた、2トーンカラーを新規に採用するなど、2トーン5色、モノトーン5色の全10色展開とした。
インテリアは直感的で操作しやすい電子制御セレクターレバー、7インチカラー液晶メーターを採用し、EVらしい先進的なイメージとした。インストルメントパネルにはUSBポートをグレードに応じて設定、収納スペースを充実させるなど、機能性にも配慮している。
室内はガソリン車と同様の広さを確保。プレミアムインテリアパッケージを選択するとライトグレー基調として、合成皮革と立体感のあるダイヤ柄エンボス加工を施したファブリックのコンビネーションとした。さらにインストルメントパネルまわりにソフトパッドを配し、各所にカッパー色のステッチをアクセントカラーを入れることでプレミアムな仕上がりとしている。
モーターは最高出力47kW(64ps)、最大トルク195Nmを発生し、前輪を駆動する。eKクロスのターボモデルに対して約2倍の駆動トルクは運転にゆとりをもたらし、高度なモーター制御が力強く、滑らかで静粛性にすぐれる走りをもたらすという。ドライブモードには「エコ」、「スタンダード」、「スポーツ」が設定され、アクセルペダルだけで加減速を自在にコントロールできる「イノベーティブペダルオペレーションモード」が備わる。
リチウムイオンバッテリーの容量は20kWh。フル充電時は最大で180km(WLTCモード)の航続距離を確保する。普段の買い物などには十分な実用性があり、普通充電は約8時間でフル充電が可能。急速充電は約40分で80%の充電が行える。バッテリー冷却システムも備わり、継ぎ足し充電でも安定した急速充電性能を発揮。バッテリーに蓄えた電力は自宅へ給電することで、家庭の電力としても使用することも可能だ。もしもの時は「走る蓄電池」となり、非常時には1日分の電力を賄うこともできる。
運転支援機能(eアシスト)は標準装備。全車速追従機能付きACCと車線維持支援機能を含めた高速道路同一車線運転支援機能の「マイパイロット」はパッケージオプションとして用意。上級グレードの「P」にはスムーズな駐車をサポートする「マイパイロットパーキング」も用意されている。
eKクロスEVは令和3年度補正予算「クリーンエネルギー自動車・インフラ導入補助金」および「令和4年度クリーンエネルギー自動車・インフラ導入補助金」の対象であり、55万円の補助金を受けると、購入に際しての実質的な負担は「G」で184万8000円、「P」では238万2600円からとなる。地域によっては自治体からの補助金を活用することもできるので、より安価に購入することが可能だ。