三菱 デリカD:5 「２代目スキーエクスプレス 兼 ファミリーカー」のユーザーレビュー

２代目スキーエクスプレス 兼 ファミリーカー

2020.12.13

総評

ガソリンD:5からの乗り換えです。
おすすめ度は★★★★☆にしたけど、自分本意なお気に入り度なら★★★★★
TNGAなど他社の最新シャシーの乗り味を知っていると、まだまだ1歩も2歩も及ばないけど、前に乗ってたガソリンD:5と比べれば快適性と上等な感じが劇的に向上。エンジンも変速機もステアリング機構もインパネも変わり、今どきの安全装備がある程度付いたことで、全体的な乗り味は激変。

いろんな車に乗りたい性分の自分が、まさか同じクルマ（しかもマイナーチェンジモデル）を乗り継ぐとはびっくりですが、ガソリンデリカからだとしっかり「モデルチェンジした」感が味わえます。

満足している点

世界的にもほぼ比べるものが無いコンセプト。

適度にエンジン音が聞こえ、8ATでスルッスルッと変速し、良い意味で内燃機関感があり、2000回転台のトルク任せの力強い加速はなかなか。
その加速は、短距離走者のようなスピード感ではなく、ウエイトリフティング選手がバーベルを一気に持ち上げる時の底力のようなイメージ。

あとは、いかようにでも変身させられるカスタム度の高さ、間口の広さ。

ガソリン車もそうでしたが、切り替えできる４ＷＤとパドルでマニュアル操作できるＡＴの組み合わせは、きっと雪道では無敵のミニバン。

不満な点

前期型からは相当に良くなったとはいえ、快適性や乗り心地、走りの滑らかさは最新のクルマと比べてしまうとまだまだ。
運転席耳元でBピラーがキシキシ言うのもガソリン車時代と変わっていない。
3列目を跳ね上げると2列目のシートスライド量が制限されてしまうのも前と変わらず。
ハンドル操作支援（車線中央維持）や、バック時の自動ブレーキが備わらず、先進安全装備は過渡期な感じが否めない。
全体的に内装の上質感を高めた中でパドルシフトがマグネシウム→樹脂に変わったのは非常に残念。

デザイン

3

どうせ買わない人が、寄ってタカってディスるフロントマスク。私も最初はギョッとしました。

でも、もう見慣れました。
フロントのゴテゴテ感とサイド～リヤのすっきり感はアンバランスだけど、個性もイジり甲斐もあって良いんじゃないでしょうか。
大きなタイヤのシルエットは他のミニバンとは圧倒的に違うポイント。
ディテールじゃなくて全体のフォルムを見ましょうよ、まずは。

走行性能

4

太いトルクが効いて、80kmまでなら周りのクルマに「おっ！」と思わせられる程度の加速があると思います。
ハンドリングに関して俊敏な運動性を期待するクルマじゃないけど、ビッグフェイスになりディーゼルエンジンを積んだことで明らかにフロントが重くなったことを実感。
早い操舵では一瞬ほぼ無反応と感じるほどのアンダーステア感。
雪の峠道では、とにかくフロントタイヤのグリップに神経を集中、外に逃げ始める前で止めとかないと立て直し困難です。

乗り心地

3

前期型ガソリン車は★☆☆☆☆でしたから、マイナーチェンジで相当良くなりました。特に純正18インチのYOKOHAMAタイヤだとかなり良いです。でもなにせ年代物のプラットホーム、最新車には及びません。
メーカーさんの名誉のために付け加えますが、ローダウンスプリングに交換しているので、私の感想は正当なインプレッションではないと思います。

積載性

4

2列目セパレートの7人乗りなので、スキーや自転車をポーンと中積みできるところが重宝します。
バックドア開口部の床の低さは隠れた美点で、ノアヴォクといい勝負。敷居の高いエスティマやSUVだと重たいもの載せるのに腰悪くしそうですが、このクルマは掃き出し型なので荷物の載せ降ろしがとてもラクです。
ダッシュボード周りはデザイン優先になり少し物入れが減ってます。

燃費

5

2t近い車重で、街乗りメインでも12km近く、しかも燃料単価も安い。ハイブリッドミニバンに近い経済性だと思います。
普段の航続距離が700km以上いけそうなのもありがたいところ。夏になったら長距離ドライブで1000kmチャレンジしてみたい。


軽油って、昔からこんな色でしたっけ？

価格

4

車両価格はとても「高いなぁ」と思い、新車をまともな値段で買うことはできず、訳アリ特価な新古車を購入。
でも前ガソリン車が、予想以上の価格で売却でき、意外とリセールバリューの良い車だと思いました。

故障経験

故障はないけど、個体の問題が少々。解決に向け模索中。