メルセデス・ベンツ GLSクラス 「「SUVのSクラス」……ですからね」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

工藤 貴宏
工藤 貴宏(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

4

デザイン
5
走行性能
5
乗り心地
5
積載性
5
燃費
1
価格
2

「SUVのSクラス」……ですからね

2023.7.20

年式
2020年3月〜モデル
総評
メルセデス・ベンツのSUVシリーズの中でもっとも大きく、もっとも上級のモデル。さすがに車体が大きいので、このクルマを買うにはそれ相応の理由が必要ではないでしょうかね。大きくて存在感のあるクルマが欲しいとか、ゆとりの室内が魅力とか、広い荷室が欲しいとか。そういった目的があれば、きっと満足できると思います。
満足している点
広い室内と荷室。納得の乗り心地。動力性能のゆとり。室内の上質さと先進性。そして快適性。いい部分はたくさんあります。
不満な点
高い満足度は間違いないですが、お値段も高め。とはいえ、コスパを語るのは無粋でしょうね。
デザイン

5

同じメルセデスのSUVでも、Gクラスとは対極といえる丸みを帯びたスタイル。フロントグリルはそれなりに大きいのですが、レクサスLXあたりに比べるとコンパクトでスマートだし、押し出し感もそこまでではないですね。何が言いたいかというと、個人的にはこのくらいがいい塩梅ということです。それにしても車体が大きい! 全長5.2mですからね。
走行性能

5

しっかりとオフロードを走れる性能を持ちつつも、オンロードの安定性が高いオールラウンダー。489〜612馬力を誇るガソリンV8エンジン搭載モデルも魅力ですが、それらはちょっと過激すぎるのも事実。個人的には、地に足が付いた感のある直6ディーゼルあたりがジャストだと思っています。はじめて運転する人は、ディーゼルとは思えないまろやかな味わいに驚くんじゃないでしょうかね。
乗り心地

5

結論から言えば極上です。全車にエアサスを装備していて、乗り心地の悪さとは無縁。いっぽうでスイッチ操作により締まった味付けにも調整でき、AMGモデル(GLS63)になってくるとその締まり具合もスポーティさを語れるほどです。とはいえボクの印象では、全体的にAMGモデルのほうが乗り味は洗練されているように感じます。不思議ですが。
積載性

5

3列シートを展開している際の荷室容量はそれほどでもありませんが、それを倒して“2列状態”にするとSUVの中でも最大クラスとなる広さを確保できます。なんと2400Lですよ。キャンプやウインタースポーツなど荷物が増えがちなレジャーを楽しむ人は、その荷室の広さを求めてこのクルマを選ぶ価値があるかもしれないですね。
燃費

1

気にするのはやめましょう。どうしても……というのであれば、(他のパワートレインよりは)燃料消費が控えめで燃料となる軽油の単価もハイオクガソリンより2割ほど安いディーゼルの「GLS400d」を選ぶといいでしょう。とはいえ、WLTCモード燃費は11.3km/Lですが……。
価格

2

気にするのはやめましょう。もっとも控えめの「GLS400d 4MATIC」でも1420万円。さすがです。
工藤 貴宏
工藤 貴宏
自動車ジャーナリスト
1976年生まれ。クルマ好きが高じ、大学在学中に自動車雑誌の編集部でアルバイトしたことをきっかけに、そのまま就職。そして編集プロダクションを経てフリーランスの自動車ライターに。日々新車を試乗し、日夜レポートを書く日々も気がつけば10年以上。そろそろ、家族に内緒でスポーツカーを買う癖はなんとかしないと。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員日本自動車ジャーナリスト協会会員
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