メルセデス・ベンツ GLCクラス クーペ 「普通のSUVでは満足できない人に」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

工藤 貴宏
工藤 貴宏(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

4

デザイン
5
走行性能
5
乗り心地
4
積載性
4
燃費
3
価格
2

普通のSUVでは満足できない人に

2023.9.13

年式
2017年2月〜モデル
総評
個性派のためのSUV。選ぶ基準はこのスタイリングに惚れたかどうかではないでしょうかね。「どうしてもクーペでなければ…」という人以外は、荷室の広い“クーペではないGLC”のほうが実用的でトータルバランスは上です。つまり、「そんなの関係ねぇ! デザインで選ぶ」という人向けのクルマということです。
満足している点
軽快なデザイン。これにつきます。ただそれ以外にも、安定の走りと乗り心地、先進感があって上質なインテリアなど基礎の部分でも仕立てがいいですね。
不満な点
価格が高い。それが最も気になるポイント。逆に言えば、それ以外は不満が見当たらないのである意味凄い。
デザイン

5

デザインこそがこのクルマを買う理由ですよね。テールゲートを寝かせたパッケージングはまごうことなく「クーペSUV」。普通のSUVじゃつまらない!という人にぜひ乗ってほしいと思います。
走行性能

5

プラットフォームは同世代のCクラスと同じもの。弟分の「GLA」や「GLB」に比べると後輪駆動ベースとなり、各部が手の込んだ作りとなっています。その結果として走りのレベルも引き上げられ、満足度の高い走りを実現。SUVとはいうものの、オフローダーとしての性能よりは舗装路での安定性やハンドリングを重視して作られたといっていいでしょう。オススメはディーゼルエンジンを積む「220d」系のモデル。2.2Lの排気量とは思えないほど力強く、そのうえ燃料代も抑えられるから魅力的ですね。ガソリンモデルは「GLC200」でも不足ない動力性能ですが、「GLC250」そして「GLC300」と数字が増えるほど力が増すとともに、高回転の盛り上がりが高まるので、運転好きなら数字の大きなモデルを選ぶのがベターです。どっぷりと加速の快感に浸りたいのであれば、3.0LのV6エンジンを積むAMG モデル(GLC43)を狙っちゃいましょう!
乗り心地

4

メルセデスの美点の一つが、乗り心地でハズレがないこと。GLCクーペも同じで、どのグレードに乗っても入力をしっかり吸収して不快な揺れを残さない、不満のない乗り味です。居住性という意味も含めて話をすると、クーペスタイルながら後席の居心地は“クーペではないGLC”と同じ。安心してください!ファミリーでも問題なく使えます。
積載性

4

“クーペではない普通のGLC”と GLCクーペとの大きな違いがここ。……なのですが、普通に使っている限りは違いを感じることがないでしょう。床面積は同じなので、日常領域での使い勝手は変わりません。差がつくのは、キャンプやロングバケーションに出掛けるなどで荷物を天井まで積み上げるとき。GLCクーペは荷室の天井が低く、実質的に後席背もたれの高さまでしか荷物を積み上げられないので、限界ギリギリの積載量はやっぱり減ってしまいます。カーライフの中でそういうシーンがあるかどうかが、判断となるのではないでしょうか。
燃費

3

「ガソリンか、それともディーゼルか?」という選択であれば、燃費視点での答えは間違いなくディーゼル。燃費に優れるだけでなく、燃料の軽油はハイオクガソリンより2割ほど単価が安いのでお財布に優しいです。ディーゼル車なら実用燃費も流れのいい一般道で10km/L、高速道路なら15km/Lを超えることも。ガソリン車は、高速道路巡航であれば13km/Lを超えることもありますね(AMGモデルを除く)。
価格

2

かつては600万円台で買えた時代もありましたが、2023年夏現在、もっとも控えめなプライスのモデルであっても800万円+αからのスタート。なんていうか……プレミアムなSUVです。
工藤 貴宏
工藤 貴宏
自動車ジャーナリスト
1976年生まれ。クルマ好きが高じ、大学在学中に自動車雑誌の編集部でアルバイトしたことをきっかけに、そのまま就職。そして編集プロダクションを経てフリーランスの自動車ライターに。日々新車を試乗し、日夜レポートを書く日々も気がつけば10年以上。そろそろ、家族に内緒でスポーツカーを買う癖はなんとかしないと。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員日本自動車ジャーナリスト協会会員
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