素人なら騙せるレベルの車
「カッコいい形してるなぁ」
雑誌か何かだったと思います。それが私がはじめてこの車を見た感想でした。
それから1年ほど過ぎて、
2008.5.13
- 総評
- 素人なら騙せるレベルの車
「カッコいい形してるなぁ」
雑誌か何かだったと思います。それが私がはじめてこの車を見た感想でした。
それから1年ほど過ぎて、CX-7が仕事の関係で手元に届きました。「さて、見掛け倒しでなければいいけど」と思い運転席に乗り込んだことを覚えております。しかし、その期待は見事に裏切られました。
低速時から何やらサスペンションが落ち着かず、ゴツゴツとぎこちない動き。
スピードが出るにつれて喧しいエンジン音が露になり、300万円の車とは思えないレベルです。
インテリアのスイッチも普通すぎて高級感など微塵も感じられません。もちろん樹脂のパネル。
ムラーノやハリアー、もしくはフォレスターあたりがライバルなのでしょうけど、これでは到底太刀打ちできません。むしろ弟分のRAV4にも負けているかもしれません。
しかし、この車は今のマツダ事情を色濃く反映した車ですね。
「高級」は出せないからソコソコの「スポーツ」で個性を出し自身のマーケットを広げようとしているのです。
と言いますのも、マツダは昔からトヨタのような小型車から高級車までを販売・生産する大量生産メーカーになりたくて仕方がないのです。デミオを始めとした小型車ではそれは達成されています。しかし高級車は皆無です。
本来ならばクラウンやLSのように放っておいても売れるような高級車を作りたいのです。
何故ならば高級車のように値段の高い車から得られる利率は小型車から得れるそれよりはるかに大きいからです。しかし、マツダにはそこまでの高級車を作る資本も技術ありません。
ならば外観をスタイリッシュに作り、ターボエンジンを載せて足回りを硬くすればスポーティに仕上ることができます。値付けもそれなりの値で示すことが出来ます。もちろん利率もそれに然り。ハリアーと比べられて「安っぽいなぁ」と言われても「これはスポーツSUVなんです。」と言えばプライドも保て、お客も納得してくれます。
誤解の無いように言っておきますがこの車は「多少スポーティ」です。本格的なスポーツを望むならば高級感以上に難しいでしょう。
この車に乗った感想は「マツダも商売上手になったなァ」でした。
これならば車をほとんど知らない素人ならば自称スポーツSUVに感極まるかもしれません。しかし、車にウルサイ人ならば乗った途端にこの車がいかに短期間で作られたか察することができるでしょう。
- 満足している点
- コンセプト通り速い。スピードが出ればかなり楽。
BOSEサウンドは思っていた以上に音質が良い。ただしスピードが出るにつれてエンジン音にかなりスポイルされてしまうが。
ドアを閉めたときのしっかり感が良い。ちょっと外国車を思わせるような心地よい音がする。
エアコンが良く効く。
サスペンションが硬いおかげかハンドルを切ると自然と鼻先が行きたい方向へ向いてくれる。その挙動はとてもスムーズ
2.3Lなので税金が安い。
- 不満な点
- 加速時に振動がハンドルからセンターパネル類に伝わる。特にルームミラーはビビるので耳障りです。
後部座席が柔らかすぎる。この辺が煮詰めが甘い。
標準装備のナビは良いがなんで何世代も前のようなナビを付けるの?
販売状況から見るとリセールバリューは期待できない。
エンジンがウルサイ
高級感は微塵も無く、内装の子供っぽさはいかにもマツダらしい。
スタイル重視なので後席が狭い。
スピードメーターが220km/hまで刻まれていること。共有もいいけどここまでコストダウンに徹底しなくても・・・
なんでスポーツがコンセプトなのにサイドブレーキが足踏み式なのか。
分かる人には「あの人は車知らないんだなぁ」と思われてしまうこと。
- デザイン
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- 走行性能
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- 乗り心地
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- 積載性
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- 燃費
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- 価格
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- 故障経験