ロータス エリーゼ 「市販車の終わりとレーシングカーの始まりがココにある」のユーザーレビュー

市販車の終わりとレーシングカーの始まりがココにある

2021.2.13

総評

少し目を瞑るべき部分はありますが、本当に運転が好きで、少し腕に覚えのある方には堪らない魅力を持った車です。
絶対的な価格は高いですが、少量生産故に仕方なく、欲しければ黙って買う車ですね。
これだけ運転の楽しさを持ち、ギリギリの実用性を持った軽過ぎるくらい軽くて思いきった車は、今後出てくることは無いと思います。
所有してみると「何が故に働くのか」の理由の一つになり得る車です。

満足している点

ハンドリングオタクには、これ以上は無いと思える、気持ち良い、どこまでも甘美なハンドリング。
この車にしかない独特の世界観。
低いシートに体を収めた時の非日常感。
誰が見てもスポーツカーであることが分かるルックス。
楽しく走ることに全ての快適性を無視していると思わせながら、エアコンや最低限の安全装備があり、意外と長距離も苦にならないところ。
輸入車なので、構造が難しくて手が入れにくいと思いきやプラモデル感覚(笑)
壊すと高いが、普通に維持する分には市販パーツも多くて安く、経済的。

不満な点

曲面を多用している上、水が溜まる継ぎ目が多く、洗車後の拭き取りが意外と大変。なので、洗車に時間が掛かる。
軽いので、路面のギャップに飛ばされて不安定な挙動が出ることがある。
オッサンホイホイのため、サクッと終わらせたい給油の時や道の駅でトイレに行きたい時に限って話かけられ、タイムロスする(笑)
18年モデルからブレーキパッドの摩材が変わって、強い制動が欲しい時に止まらない。

デザイン

5

曲面を多用した思い切りスポーツカーなデザイン。
少し古い面の使い方も気に入っています。
週末にガレージを開けて見るだけでもテンション上がります。

走行性能

5

どこまでも素直で、気持ちに応えてくれるハンドリング。
今した操作が正解か不正解かを教えてくれるので、車との対話ってこうなんだ、と気付かされます。
パワーは大したこと無いですが、軽いので加速感も減速感も十分です。
2ZRはトルキーな特性で、忙しなくシフトをしなくも速度にメリハリをつけた走行が可能です。

乗り心地

3

S3のZRエンジンのモデルから乗り心地は良くなりました(あくまでもエリーゼシリーズでの比較)。
NVHに期待をしてはイケません(笑)

積載性

3

2日分の旅行カバン(ボストンバッグ)であれば、十分に積載可能です。
サーキット走行をされる方は、ヘルメットの置き場に困ります。工具は積めてもガレージジャッキは厳しい感じです。

燃費

3

気にしたことがありませんが、記録によると12～14Km/l走ってますので、十分経済的だと思います。

価格

3

基本的に値引きを期待してはイケません(笑)
数が出ている車と比較すれば内容の割に高額ですが、少量生産であることを理解できれば妥当だと感じると思います(特にものづくりに関わっている方は)。
リセールがメチャメチャ良い(絶対数が少ない上、欲しい人は本気で欲しい車です。生産終了に伴い上がる一方)ので、手放す時にホントの価値に驚くかも知れません。

スパナチェックの箇所が多いので、ディーラーさんで点検を受けると1年点検で3～4万円(部品や油脂類の交換無し)、車検が13万円くらい(部品や油脂類の交換無し)です。
万が一、ネジが緩むと危険な場合もありますので、正規ディーラーでの点検は必要経費と思った方が良いです。

故障経験

特に困るほどは壊れませんが、雨漏りと窓落ちとラジエータからの水漏れはS3になっても標準装備です(笑)
3年6万キロの新車保証がありますので、保証期間中に壊れることを祈りましょう(^_^;)