2020年10月
■2020年10月
レクサスは、ブランド初のEV市販モデル「UX300e」を2020年10月22日に発売、同年11月4日までの期間限定で商談申し込み受付を開始した。2020年度限定販売は135台を予定している。
UX300eはハイブリッドシステムの開発で培った知見を生かし、EVシステム全体の性能向上を図りながらバッテリーの信頼性にもこだわって開発が行われた。ラインアップは「バージョンL」と「バージョンC」の2タイプを設定、UX(ガソリン車)と基本的に共通のスタイリングながら、専用デザイン&カラーの18もしくは17インチアルミホイールを装着。荷室フロアはガソリン車よりも低く、デッキボード上部には303Lの容量が確保されている。
バッテリーパックを井桁形状のアンダーフレーム上に搭載し、フロントはサイドメンバー間をクロスメンバーでつなぎ、ステアリングギヤボックスにブレースを追加、リヤエンドに大断面アルミ製バンパーリインフォースの採用などによりボディ剛性を強化。さらに専用チューニングのパフォーマンスダンパーを採用するなど、リニアで上質な乗り心地とレクサスらしい操舵感や静粛性を実現したという。
パワーユニットは4KM型モーターをフロントに搭載。最高出力150kW(203ps)、最大トルク300Nmを発生し、前輪を駆動する。搭載されるリチウムイオンバッテリーは54.4kWhの容量を確保し、WLTCモードで367kmの航続距離を実現する。充電時間は付属の充電ケーブルを用いた普通充電(AC200V 16A)で約14時間、普通充電器(AC200V 30A)で約7時間30分、急速充電器(最大125A 50kW)を使用した場合は75%まで約50分、満充電は約80分掛かるという。
ドライバーの意図に忠実な滑らかな加減速フィールを実現し、加速時は過度な車両ピッチ挙動を抑制。減速時もモーター回生ブレーキと油圧ブレーキによる制動力をバランスよく協調させ、過度な姿勢変化のないブレーキフィールとした。また、パドルシフトにより減速度を4段階から選べ、ガソリン車のエンジンブレーキと同じような減速操作が行える。
静粛性については、床下バッテリーに遮音壁としての機能を持たせ、アコースティックガラスをフロントドアに採用するなど、風切り音や小石や砂などの巻き上げ音にも配慮。走行中のサウンドにもこだわり、走行状況に応じて心地よいサウンドを提供するアクティブサウンドコントロール(ASC)を採用した。
最新のコネクティッド技術にも対応し、専用アプリによるスマートフォンとの連携でバッテリー残量やエアコンON/OFF時それぞれの走行可能距離を表示し、充電の必要がある場合は告知をする。また、充電完了までの時間表示、出発時刻に合わせて充電が完了するタイマー設定も可能。自車位置周辺の充電ステーションを表示し、営業時間や稼働状況の確認も行える。
2021年8月19日には一部改良を行い、従来設定のあった車室内を快適な空気環境に導く「ナノイー」を「ナノイー X」へと進化させ、快適性をさらに向上。またフロントセンターコンソールボックス後部の充電用USB(2個)をType-AからType-Cに変更した。