レクサス LM 「自動車界のファーストクラス（後席は）」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

自動車界のファーストクラス（後席は）

2024.4.30

年式

2023年10月〜モデル

総評

これぞ究極のショーファードリブン（運転は他人に任せて主人が後席へ座るクルマ）ではないでしょうか。後席は広くて、快適装備が満載で、乗り心地も極上。誰かに運転を任せ、後席へ座ってゆったり移動するならこんなクルマがいいですね。これまでショーファードリブンといえばセダンが主流でしたが、「どうせ都市部は渋滞だし、高速道路もそんなに速度を上げるわけでもないし、だったら室内が広いクルマのほうがいいんじゃない？」というのがLMの考え方です。

満足している点

後席の快適性。普通のミニバンが飛行機でいうところのエコノミークラスだとしたら、アルファード/ヴェルファイアがビジネスクラス、そしてこのLMはファーストクラスですね。極楽で、移動時間があっという間に過ぎてしまいます。

不満な点

1列目のシートをリクライニングができない……という不満を述べている人がいましたが、それはLMというクルマの前提が間違っていますね。このクルマの運転席は、あくまで仕事としてLMを運転する人のためにあるもの。助手席だって同様で快適性を求めた場所ではありません。LMを買うということは、自分で運転などせず後席にふんぞり返るのが前提なのです。というわけで、不満ってありましたっけ？世間からの目を考えて「PHEVが欲しい」という不満は理解できますが、「燃費が悪い」なんて気にする人はまさかいませんよね？

デザイン

4

先代LM（国内未導入）との大きな違いは、車体パネルがすべてアルファード/ヴェルファイアと違うこと。顔やお尻だけでなく、側面パネルまで完全なるLMオリジナルデザインです。いいか？それとも悪いか？デザインはあくまで主観の評価ですが、個人的には「うまくまとめているなあ！威厳があるし洗練されている」という印象。どうですか？

走行性能

4

パワートレインはハイブリッドのみですが、アルファード/ヴェルファイアとは異なるパワー型のハイブリッドシステムですね。トヨタでいえば「クラウン・クロスオーバーRS」、レクサスでいえば「RX500h」などと同じタイプです。十分にパワフルだし、実は運転しているとエモーショナル感もありますね。ハンドリングも鍛え上げられていて、安定感が抜群に高いのが好印象。

乗り心地

5

極上です。文句なんて一切ございません。嘘でも誇張でもなく本気でそう思います。

積載性

5

後席の後ろにゴルフバッグが4個載るスペースが用意されているので、大型セダンよりも実用的。90Lクラスの大型スーツケースも4個以上積めるレベルです。十分では？

燃費

3

WLTCモード燃費は13.5km/L。制限速度で走る高速巡行であれば、それ以上の燃費をキープできます。ハイブリッドとして考えれば控えめな数値ですが、2トンを超えるミニバンとして考えたらかなりの実力ですね。

価格

3

2000万円。とんでもないプライスで来ましたね。でも、これを「高い」といった人は率直に言ってこのクルマを買う資格がないということ。「ああそんなもんだよね」と言える人のみが、このクルマを買う資格を得た人なんだと思います。ボクの印象ですか？「意外に安いですね（震）」。