レクサス GS F 「国産FRスポーツセダン最速の一角」のユーザーレビュー

しろ。 しろ。さん

レクサス GS F

グレード:GS F(SPDS_5.0) 2018年式

乗車形式:マイカー

評価

5

走行性能
5
乗り心地
5
燃費
2
デザイン
4
積載性
4
価格
3

国産FRスポーツセダン最速の一角

2022.7.29

総評
国産FRスポーツセダン最速に最も近い一台です。
走行性能、快適性能、質感、安心感、どのジャンルにおいてもハイレベルで様々な用途に対応できるオールマイティさがこのクルマの長所です。
満足している点
・1基ずつ回転バランス取りされた2UR-GSE
・スムーズかつ気持ち良い加速
・ASCも含めたエンジンサウンド
・室内の静粛性、質感
・AVSによる硬軟併せ持つ乗り心地
・機能面も含めたメーターデザイン
不満な点
・燃費(仕方ないとはいえ)
・GS前期型の印象を残すテールランプのデザイン
・違和感が残ってしまうリアフェンダーアーチモール
デザイン

4

■エクステリア

ベースとなるGSの2015年MC準拠のためレクサス最新のデザインとは異なっていますが、薄型ヘッドライトと独立したL型ポジションランプの形状、写真で見る以上にスラントしたフロント周りの形状はとてもシャープかつスポーティです。

サイドはEセグとして居住性も考慮していることもあってか抑揚は控えめで、強めのプレスラインなどもありません。ただし、Fモデルであることを主張するサイドエアアウトレット一体型のロッカーモールの存在感は抜群です。

リアもサイド同様にFモデルのアイコンである4連エキゾーストパイプが主張はしているものの、リア全体としてはやや個性に欠ける印象です。特に、テールランプがGSの2012年FMC時の形状のまま内側のみ変更されたことで、デザイン的にやりきれていない感が強い点が残念です。(MC担当デザイナーさんもそう思われているとは思いますが)


■インテリア

インテリアもベースモデルなりに古さを感じると言われるものの、個人的にはさほど気にならないどころか、むしろEセグメントセダンらしい幅の広さを上手に使った無駄の少ないデザインだと思っています。最新レクサスでは廃止されつつあるアナログクロックですが、インテリアデザイン上での画竜点睛感があって好きです。

新型車両でどんどん採用されるタッチパネルは手で触れると画面が汚れ、かつ操作時に運転姿勢が崩れる点を考慮すると、多少操作性が悪くても運転姿勢を変えずに操作できるリモートタッチは個人的に好印象です。ただ、リモートタッチのパームレスト両脇にENTERボタンが付いているのですが、どちらか片方をキャンセルボタンにしてくれればより操作性が向上したはず。キャンセルボタンはあるにはあるのですが、従来正方形だったMENUボタンを上下分割しその上部をキャンセルボタンにしたため、ボタンのサイズが小さく押しづらいんです。リモートタッチ自体廃止されつつあるので今更こんな提案は無駄なのですが…。

ディスプレイ位置がフロントガラスに近く、視線移動が少なく済むため疲労軽減に役立ちます。
また2画面表示がレクサスの12.3インチディスプレイ採用当初から進化しており、従来はできなかった「左画面:TV、右画面:地図」「全画面で一枚地図」などのフレキシブルな表示が可能となっています。
メーターはセンターのタコメーター部と左側のインフォメーション部が液晶となっています。LFAのような物理的なギミックはありませんがドライブモードに合わせて見た目を変化させます。インフォメーション部にはタイヤ空気圧やGセンサー、トルク配分といった様々な表示が可能で、再生中の音楽や目的地設定時のルート案内なども表示できます。周回ごとに自身でステアリングのボタンを押すことにはなりますが、ラップタイマーも搭載されています。

シートはアスリートのボディスーツをモチーフとしており、純正シートとしてはホールド性も高く、デザインと機能が両立しています。RC Fのシートと同じものに見えますが、GS Fは後部座席にも人を乗せる機会の多いセダンであることを考慮し、ショルダー部の出っ張りを少なくしているようです。

愛車は「ブラック&アクセントホワイト」という内装カラーで、室内の色味が明るく華やかです。
その反面ホワイト部分の汚れが気になるところですが、比較的汚れが目立ちやすい箇所にブラックが採用されているせいか、思っていたほどは気にしなくて良さそうです。ただし、ジーンズなどの色落ちするような材質は避けたほうが良さそうです。

オーナメントパネルはメーカーOPの「カーボン」です。
ハイパフォーマンスカーの定番で、メーカー純正品だけあり質感が非常に高いです。

ルームミラー下部にシフトパネル付近を仄かに照らすアンビエント(間接照明)が用意され、インサイドドアハンドルとそこから後方にかけてもアンビエントが用意されています。が、2012年FMCのGSがベースなだけあり、この頃のレクサスは「控えめを是」とするところがあってか明るさはだいぶ抑えられており、夜間でも道路照明の明るい場所ではアンビエントに気づかないレベルです。
走行性能

5

1830kgという重量級セダンですが、477PS/54.0kgf・mというパワーと後述する足回りのおかげで意外と重さやボディの大きさを感じさせません。さすがにゼロ発進だけは重さを感じてしまいます。

IS Fでは設定されていたフォグランプはヘッドライトをAHS(アダプティブハイビームシステム)化することで撤去し、そのスペースをエンジン周りの冷却用とすることで熱対策もしっかり行われています。RC Fのようにボンネットのエアアウトレットが用意されていないのは「セダンならではのジェントルな雰囲気を失いたくなかったから」だそうです。
車重が重い分、消耗品の消耗度合いは早そうです。

■ドライブモードセレクト
ノーマルモードでの普段乗りはハイパフォーマンスカーにありがちな気難しさは皆無です。
SPORT Sではアクセルがハイスロットル化&変速タイミングが変わり、高速道路走行などで重宝します。SPORT S+ではSPORT Sより高い回転数を維持するようになり、足回りも引き締められ、このクルマの最もハイパフォーマンスさを味わえる仕様へと変化します。
多段AT搭載車のDモードは得てして燃費向上のためにどんどんシフトアップしてしまい、それにより街中では他車よりブレーキランプを光らせる頻度が高くなりがちです。SPORT S+を選べばDモードでも常に臨戦態勢のギアで待つことが可能となり、ワインディングやサーキットで重宝します。
CUSTOMIZEモードでは「パワートレーン:NORMAL or SPORT」「シャシー:NORMAL or SPORT」「エアコン:NORMAL or ECO」を自由に組み合わせることができます。
ECOモードはほとんど使っていませんが、さほどもっさりする印象はありませんでした。ガソリンが無くなりそうな時にはお世話になるかもしれません。

■ASC(アクティブサウンドコントロール)
ASCはSPORT S(CUSTOMIZEモードのパワートレーン:SPORT含む)でリアスピーカーから出力され、SPORT S+ではリアスピーカーに加えフロントスピーカーからも出力されます。SPORT S+はV8のビートだけでなく高回転域ではメカニカルなサウンドも強調され、高揚感を掻き立ててくれます。実車で聴かずに「疑似音なんてあり得ない」と不満を述べている方がいらしたら、ぜひ実車でご体感いただきたいものです。他人に迷惑をかけずにドライバーは心地よいサウンドを楽しめるなんて、ジェントルでいいじゃないですか。

■TVD
コーナリング時の後輪左右の駆動力を電子制御するTVDがGS Fは全車標準装備です。

バランスモードなNORMAL
ステアリングレスポンス重視のSLALOM
高速サーキットでの安定性重視のCIRCUIT

ビスカス式やトルセン式と比べるとコーナリング時の推進力の強さが実感できます。機械式と比べるとシチュエーションによっては効きが弱いと感じることはあるものの、電子制御のおかげで使い分けられるのが強みです。
乗り心地

5

AVS搭載モデルのサスペンションもザックス製が使われているようです。

「NORMAL、SPORT S(CUSTOMIZEモードのシャシー:NORMAL含む)」はこの手のクルマにしては望外に乗り心地が良く、仕事に使っても全く嫌になりませんし、後部座席に客人を乗せても比較的不満を抱かれなさそうです。
「SPORT S+(シャシー:SPORT)」に切り替えると足回りは明確に硬さを帯び、揺れの収束が早まり、コーナリング時の踏ん張りに繋がり「スポーティカーはこのくらい引き締めてほしいよね」と頷いてしまう仕様に変わります。それでもガチガチに硬くなるわけではなく、GS F発表直後に試乗した初期モデル(非AVS)の印象を想起すると同程度の減衰と思われます。
プライベートでだけ乗るスポーティカーであればともかく、仕事にもプライベートにも使うクルマという観点では、硬軟2つの仕様を使い分けられるのは非常にありがたいです。

ISよりLSに近いボディサイズにもかかわらず、IS Fから乗り換えてもその大きさや重さを感じさせません。これは、単純に馬力が向上しているだけでなく、様々なボディ剛性向上の取り組みに加えて足回りを引き締めることで、クルマの挙動がクイックになったからではと推測しています。
積載性

4

これまで乗っていたIS Fとの比較になりますが、ボディサイズが大きくなった分だけ積載性が向上しています。室内スペースも広くなったため特に後部座席に乗る方は快適でしょうし、飼っている愛犬も乗せやすそうです。
燃費

2

定常走行域ではアトキンソンサイクルとすることで燃費性能を向上させているようで、IS F比でやや燃費が向上しているように感じます。
とはいえ燃費性能を期待してはいけないクルマで、一般道8割、高速道2割の現時点で7km/L程度です。多少比率が変わったとしても7.5km/L程度と思っておいたほうが良さそうです。
価格

3

中古購入で、それを考慮しても絶対値として安いわけではありませんが、同価格帯の他車種と比較すれば妥当な価格かと思っています。

予算にもよりますが、GS Fは初期型ではなく
・2016年9月21日一部改良モデル
 →NAVI・AI-AVS採用、ワイドFM対応
・2017年8月31日一部改良モデル
 →全車速レーダークルーズコントロール搭載
を選ぶとより満足度が高まるはずです。
もちろん、予算に余裕があるなら最終モデルが理想です。

既に絶版かつ趣味性の高いクルマですので突然値落ちすることは考えづらく、買いたいと思ったときが買い時と思われます。ただ、販売台数が非常に少なかった車種だけに、欲しい装備によっては待つ期間が長くなることも。
フルオプションで購入しがちな初期型以外では、特にマークレビンソン搭載車両が少なく感じました。
故障経験
特になし

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