ホンダ ステップワゴンスパーダハイブリッド 「背高ノッポの元祖クリエイティブ・ムーバー」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

西村 直人
西村 直人
自動車ジャーナリスト
評価

3

デザイン
3
走行性能
4
乗り心地
3
積載性
5
燃費
4
価格
4

背高ノッポの元祖クリエイティブ・ムーバー

2022.1.17

年式
2017年9月〜モデル
総評
初代が登場した1996年はオデッセイに始まるミニバンブーム(当時はステップワゴンから続くRVブーム)の黎明期と重なり、多くのユーザーに支持された。5代目は飽和状態にあるミニバンのなかで、唯一無二の部分や性能が見受けられなくなってきた。新型では原点回帰のデザインを採り入れたが、シンプルな内外デザインはどう評価されるだろうか。
満足している点
クリエイティブ・ムーバーとして多人数での移動を楽しく演出する装備がたくさんある点。最終的に賛否両論あったものの、わくわくゲートは乗り降りする後部ドアとしても役割をもたせ、車内から開け閉め可能なインナードアハンドルもあり利便性は高かった。e:HEVは走りにゆとりがもたらされ、多人数乗車での高速走行時でも頼もしかった。
不満な点
全般的にシートサイズが小さく、シートポジションにしてもアップライトなポジションを全席に渡って強いられると感じる。また、シート表皮が滑りやすく、2列目シートでは座面形状との関係もあり、じっと座っていても少しずつ腰が前に出てきて身体に負担が生じていた。このあたり、6代目がどう改良されたのか期待したいところ。
デザイン

3

現行モデルは2014年に誕生した5代目。すでに6代目が一部のメディアにのみ発表された。それによると2022年春に新型となる模様。新型は初代と2代目の面影を強く残した原点回帰ともいえるデザインだ。標準とスパーダの2本立てだが、スパーダも落ち着いたデザイン。市場ではアクの強いデザインが好まれているが、どう評価されるのか?
走行性能

4

直列4気筒1.5Lターボと直列4気筒2.0Lシリーズハイブリッド(e:HEV)の2本立て。新型の6代目もそれに準ずると言われている。ゆとりがあるのは電動化モデルのe:HEVだが、じつは1.5Lターボがなかなか優れた走行性能である。ターボの過給効果が低回転域から十分に得られるからだ。安価であることもターボモデルの利点だ。
乗り心地

3

2列目シートだけでなく3列目シートでもフラットな乗り心地を示す。具体的には路面の状況はわりと明確に伝えながら、大きな入力に対しては強化された足周りと高剛性ボディでしっかりいなす。これが競合各車、たとえばトヨタ「ノア&ヴォクシー」だとソフトな足まわりと面圧分布に優れるシートで乗り心地の整合性を保つなど正反対だ。
積載性

5

高さにゆとりのある容積型ミニバンだから積載能力はとても高い。おまけに5代目ではテールゲートを縦に分割して横開きできる「わくわくゲート」が採用された。テールゲートを上方向へと全開にせずとも荷物の出し入れができ、また乗降用ドアとしても活用できることから、ユーザーからは一定の評価があった。しかし、6代目では残念ながら廃止。
燃費

4

WLTC値で1.5Lターボは15.8〜15.2km/L、e:HEVは25.0km/L(FFのみ)。シリーズハイブリッド方式は高速巡航燃費が悪化しやすい傾向にあるが、e:HEVはエンジン直結モードがあるため数値は良好。WLTC高速道路モード値は19.5km/Lを記録する。e:HEVは走行シーンによらず燃費数値が安定していて評価が高い。
価格

4

"5代目の最終モデルの価格はターボモデルは2,714,800円〜と装備内容からすれば納得のプライス。登場時は2,288,000円という低価格グレードもあったが、わくわくゲートがなく装備も簡略化されていた。e:HEVは3,427,600円〜だが、グレード構成が異なり装備内容もターボモデルより充実している。"
西村 直人
西村 直人
自動車ジャーナリスト
WRカーやF 1、MotoGPマシンのサーキット走行をこなし、4&2輪のアマチュアレースにも参戦。物流や環境に関する取材を多数。大型商用車の開発業務も担当。国土交通省「スマートウェイ検討委員会」、警察庁「UTMS懇談会」に出席。自動運転技術の研修会(公的/教育/民間)における講師を継続。警視庁の安全運転管理者法定講習における講師。近著は「2020年、人工知能は車を運転するのか」(インプレス刊)。
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