ビートやNSXと…
本当ならば、ビートやNSXとの比較をしたいのですが…。
スズキ・カプチーノ(EA11R)からフルノーマルの2000年式LA-AP1
2011.12.25
- 総評
- ビートやNSXと…
本当ならば、ビートやNSXとの比較をしたいのですが…。
スズキ・カプチーノ(EA11R)からフルノーマルの2000年式LA-AP1に乗り換えて、約1年半で4万kmを走りました。これを機に、両者を比較しながらの感想を投稿します。これから購入を考えている方々の参考に少しでもなれば幸いです。
普通は違うのでしょうが、私の場合カプチからの乗り換えなので、まず乗った瞬間に室内の広さや内装・装備が充実していることに驚きました。特にエアコンはよくできており、冬場のオープンでも暑く感じる位です。トランクも広く、大きな家具や家電でも買わない限り、荷物を載せるスペースとしては充分過ぎる位です。
次にエンジンをかけようとクラッチを踏むわけですが、これが中々重いです。過去にじん帯を切った身としては、調子の悪いときは少しですが辛く感じる重さです。そして車重、700kg強から1200kg強へと増えたので当然ですが、クラッチを繋いだ瞬間に重さが伝わってきました。ここが乗換えで一番変わったと感じる部分です。
いざ走り始めると、剛性の高さや地面に吸い付くような走り(カプチのときは足回りのへたりも手伝って80km/h位でも接地感は薄れ、ちょっとした路面の凸凹で飛んでいきそうな状態)など、随所に安定感・安心感を感じ取ることができました。よくトリッキーで危険と言われる初期型AP1ですが、6000以上回さずに普通に運転する分にはとても安全な車です。
しかしハイカムまで回すなら話は別です。カプチのドッカンターボで一拍間を置いてからグッとくる加速感には慣れているつもりでしたが、初めて6000を超えて9000まで回したときは強烈な加速感と激しいエンジン音の相乗効果で恐怖しか感じませんでした。それが次第に爽快感との隣り合わせになっていくのですが、危険な代物という認識は乗り始めた頃から薄れていません。
ここまで色々と述べましたが、どちらも特色のある車で、面白さだけなら優劣はつけられません。ただ、どちらかを選べと言われたら、少なくとも私はS2000を選びます。なぜなら、全てが専用設計という存在自体が極々僅かな「ピュアスポーツ」であるS2000には他車では味わえない「所有する喜び」があります。できることなら、生誕○○周年復刻モデル、或いはS3000、S2000Ⅱなどの後継車が出てくれればありがたいのですが。
- 満足している点
- ・完全に主観ですが、発売から10年以上経った現在でも国産車において最もカッコいい(最も美しいのはZ33)エクステリアだと思います。シンプルとよく言われますが、だからこそ毎日見ていても飽きません。
→この見た目のせいで、法廷速度+10位で走っていてもよく煽られます。特にオープン時。
・F20Cエンジン。淀みなく吹けあがる抜群のレスポンスと9000rpmのVTECサウンドは唯一無二のものです。マフラー交換で大音量を出している車はよくいますが、あれとは違うエンジンそのものの甲高い音はF1を思い起こさせます。
→基本的に公道でVTECが切り替わることは、警察のお世話になる速度域に達することを意味します。特に9000rpmまで回す場合、1速で約70km/h…。「加速が良い=スポーツカー」という考えの方にはお勧めしません。見た目やVTECによる加速「感」はともかく、実際はNAの250馬力しかない車なので。そういう方はエボやインプ等のスポーティーセダンはもちろん、クラウンやフーガ等の高級セダンの方が満足できます。
・足回り。同じFRの中でもS2000は旋回時に余裕を持ってコントロールできます。ブレーキの効きも一般的な車の比ではありません。
→限界域を超えたとき、よく言われる危険な車となります。本当に前触れがほとんどなく、立て直すことが容易ではありません。また、FRなので雨も大の苦手です。試すことができる空き地等の安全な場所があれば、この辺りの挙動は早めに体験しておくべきです。
・MTしかなく、シンクロレブ・坂道発進補助のような電子制御も採用していないこと。ドライバーの技術を引き上げてくれます。
→クラッチが重いので、渋滞では少し閉口ぎみ。
・国内19000台の希少(不人気)車。ガソリンスタンドを始めとして知らない人から声を掛けられます。自分の愛車を褒められるのはオーナーとして嬉しいことです。また、S2000やビートに限らず、同じ2シーター乗りがすれ違いのとき等に手をあげて挨拶をしてくれることもあります。
→ディーラーでも詳しい方が少なく、対応に多少時間がかかります。
・オープンカーであること。あの開放感、爽快感は病みつきになります。夏場の日中は少々辛いですが、夏は花火、秋は紅葉、冬は星空、春は桜という風に、走りながらも季節を直に感じることができます。
→毎日開け閉めしていると、半年位で折りたたみ箇所に小さな穴が。
- 不満な点
- ・個体差があるとは聞きますが、(VTEC多用時には特に)エンジンオイルがすぐ減ります。こまめにチェックが必要です。
・前期ビニール製リアスクリーンは後方視界がほぼ皆無です。年数の経ったものだと冬場に割れる恐れもあるので、早めにガラス製への交換をお勧めします。
・無駄に高い任意保険料。私の入っているところでは、RX-7に次ぐ国産車第2位です。
・新車で買えないこと。この点だけは本当に短所だと思います。
- デザイン
-
-
- 走行性能
-
-
- 乗り心地
-
-
- 積載性
-
-
- 燃費
-
-
- 価格
-
-
- 故障経験