2020年11月
■2020年11月
ホンダは、軽乗用車「N-ONE」を2020年11月19日にフルモデルチェンジ、翌11月20日より販売を開始した。
2代目となるN-ONEは、初代で好評だった「丸、四角、台形」で構成されるスタイリングをほぼそのまま踏襲する、“タイムレス”なフルモデルチェンジを行っている。一見した程度では先代との違いがわかりにくいものの、特徴的な丸型ヘッドライトは新開発のフルLEDタイプとなり、バンパーやグリルといった細部のディテールにも初代との造形の違いを見出すことができる。リヤコンビネーションランプも新型はフルLED化されている。
新デザインのインストルメントパネルを採用したインテリアは、運転席では運転する楽しさを、助手席では足元まわりのスペースを見直すことで開放感の得られるデザインとした。室内空間については特許技術の「センタータンクレイアウト」により、低床で心地よい広さを実現したという。また、後席ドアの開閉履歴をもとに、荷物などの置き忘れ注意喚起をメーターに表示する「リアシートリマインダー」を軽自動車で初めて採用した。
パワーユニットはバルブコントロール機構VTECを採用し、最高出力43kW(58ps)/7300rpm、最大トルク65Nm/4800rpmを発生するNA(自然吸気)エンジンと、電動ウェイストゲートバルブを採用し、最高出力47kW(64ps)/6000rpm、最大トルク104Nm/2600rpmを発生するターボエンジンを搭載した。トランスミッションはCVTとターボエンジンのポテンシャルを最大限に引き出す6速MTを用意。このマニュアルトランスミッションは「S660」に採用されているダブルコーンシンクロとカーボンシンクロにより1速から2速、2速から3速へのシフトアップ時の操作力を低減、ショートストローク化との両立が図られている。シフトノブは「S2000」のデザインをベースとした専用デザインで、操作のしやすさを追求したインパネシフトとしている。
ボディは2代目N-BOXのプラットフォームをベースに構造を刷新。ハイテン材を随所に使用することで高剛性化と軽量化を同時に実現したほか、防音材を適材適所に配置することで防音性能を向上させている。足まわりではタイヤが上下に動いた際にダンパーに加わる曲げの力をオフセットしたスプリングが打ち消してダンパーのスムーズな動きをもたらす「横力キャンセルスプリング」を採用。さらに前後スタビライザー、リニアなステアリングフィールをもたらす電動パワーステアリングの新制御ロジック、ブレーキを左右独立して制御することで回頭性やライントレース性を高める「アジャイルハンドリングアシスト」などが採用されている。
運転支援機能としては、従来の機能に加え、後方誤発進抑制機能(CVT車のみ)やオートハイビームを装備した、最新の「ホンダセンシング」を全タイプに標準装備。また、軽自動車の6速MTでは初めてACC(アダプティブクルーズコントロール)、LKAS(車線維持支援システム)を装備した。
安心を高める装備としては、スイッチ操作でパーキングブレーキを作動・解除、発進時にアクセルを踏むだけで自動的に解除する「電子制御パーキングブレーキ」、停止時にブレーキペダルから足を離しても停止状態を保持する「オートブレーキホールド」などが装備されている。