ホンダ インテグラ 「中古車では最も安く乗れるタイプＲ」のユーザーレビュー

中古車では最も安く乗れるタイプＲ

2022.12.26

総評

既に８年もこの車に付き合ってるとは思わなかった。これ乗ると、他の車に乗れない。多分、手放したら泣く。

前オーナーがこの車を手放したタイミングは確か、13年目で税金が上がるところ。最初期のDC5だから、多分車齢はそろそろ21年目かな。今までエンジンや駆動系といった重要部分で致命的な故障の経験はない。
それなりに高価だが、結果的に長く乗れる車だったことは間違いなさそう。
今後はだんだん部品が出なくなるだろうから、どうなるか分からないけど。

満足している点

強力なエンジン、先代より余裕のあるボディ。
街中で走りながらショーウィンドウに映るスタイルを見るとニヤニヤが止まらない。(わき見運転注意)

不満な点

錆びやすいボディ、貧弱な足まわり、ゴソウダンブヒン。壊したら部品出ないかバカ高い。安く修理できるスズキがうらやましい。

デザイン

5

普通にクーペはカッコいい。
初期型にテールライトが丸４灯なのはとてもスポーツカーっぽい。
でっかい羽根はいかにも「走りそう」な気がする。

走行性能

5

普通に走ってれば路面の凸凹でガタガタするぐらいでそんなに酷くはない。ちょっとステアリングは重く、路面状況をいろいろ拾って勝手に回そうとしてくる様子はあるが、そう神経質ではない。

ところが、フルパワーを出そうとするとこれがとんでもなく手強い。「こいつまっすぐ走らないぞ？」というのを思い知らされる。
有名な「タイヤ館でアライメントを」取っても無理。(元々DC5は純正だとトーインしか調整個所は無い)
きっと有り余るパワーに足がついていかないのだ、と思っていたけれど、現行シビックの足は300馬力でも普通に乗れるのだから、単にサスが昔ながらの古くてダメな設計なのだろう。
さらにローダウンすると、悪名高い「タイロッドがバンザーイ」して、ハンドリングはもっと神経質になってさあ大変。この車、運転者の意思に関係なく自分の意思で勝手にステアリング切ってくるし、トルクステアもハイパワーな分大きい。

ローダウン時にはショート加工のタイロッドをストラットに逆挿しするとか、車高調アッパーマウントを左右逆に取り付けてキャスター角を増すとか、諸々きちんと対処すれば比較的安全にローダウンできるそうだが、マトモに走れるまで、かなり手間がかかる。
「カッコよく車高を落とせないスポーツカーって何」と言われそうだが、この車はイジるのが厄介だから下手に手を入れるぐらいならメーカー純正ノーマルで乗るほうがいい。
自分がやるなら前期型なので、逆巻きスプリングの採用で、直進性が改良された純正後期型に交換する程度で十分だと思う。

リアサスは先代DC2と同じくダブルウィッシュボーンの高級サスを奢られているが、これもストロークが少な目。攻めた走りをすると３輪走行になりやすく、タイヤが地面を離れる分だけグリップは減る。ノーマルの状態でも既に見た目はかなり車高短に見えるぐらいリアが沈んでるので、下げる必要は無さそう。(ストローク欲しいからもっと上げたいぐらい)

乗り心地

5

タイプＲに乗り心地を要求するのは野暮ってもんだよ。
ちゃんと走れば、速く走れればそれでいいのだから。
でもレカロシートのおかげでそこまで酷くない。
車体の強度は結構頑張って上げてあるようだから、それが乗り心地にも反映されているのだろうと思う。

積載性

5

リアトランクの積載性が異常にあって、車中泊できるぐらい大きいのは特筆できる。やってみると、妙にたくさん積めるので驚く。
この車でサーキットへ遊びに行くとしても、スペアタイヤを積んでいけるかどうかは、かなり重要じゃないかな。

燃費

5

最近、燃費が良くない傾向。リッター１０km程度。
ガス欠を気にしてタンクへ頻繁に補充してる分、重量が増えて燃費が悪化してるのだと思う。
調子がいい時は12km台を普通に出す。

元々「燃費のいいスポーツカー」として有名だったし、K型VTECエンジンは燃費もパワーも両立させた素晴らしいパワーユニットだ。
これは、街乗りで大半の時間使うことになる下側のカムがきちんと実用車としての性格を持って仕事をしていることが大きい。

具体的には、高速道路で使う3000rpm前後にトルクのピークを持ってくる手堅い設計で、運転のしやすさと燃費を重視していることが窺える。

排気量が大きいということもあるのだろうが、低回転でも結構よく粘り、トルクが確保されているので発進操作も楽だ。多分i-VTECになって追加で装備されたカムの作用角を可変できるVTC(トヨタで言うVVT)なんかも良い仕事をしているのだろう。

カタログで最高出力だけ見てると、こういうところは結構見落としやすく、乗ってみてはじめて気づく事が多い。

価格

5

部品確保と維持費がきついけど、
買った値段そのものは安かった。
今ほど高騰もしてなかったから。

故障経験

ハブベアリングは１度交換した。その他エアコンガス漏れ、オルタネータ、パワステポンプ、ラジエター等を交換済み。腐食でボディに穴が開いたこともあった。
エアコンの操作ツマミもストッパーになってるプラスチックがポキポキ折れる。どうやっても経年劣化からは逃れられない。
レカロシートもいつ破れるかドキドキしてる。
買うと１脚５万円ぐらいするみたいだ。