ホンダ インスパイア のみんなの質問

解決済み
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ハイオクと偽ってガソリンを売っていた業者がいたと春先にニュースになりましたが、結局はハイオク車のドライバーもエンジンの不調などに気づかなかったのなら、結局エンジンにとってはそれほど問題じゃないってこと

ですか?指定された燃料以外のものを使うとエンジンを傷めて寿命が短くなると教わりましたが、実際は大丈夫なのでしょうか?

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ベストアンサーに選ばれた回答

まずエンジンには、ハイオク対応エンジンとレギュラー用エンジンがあります。そしてハイオク対応エンジンの大半は、レギュラーガソリンが使用できるようになっています

●エンジンは3種類
(1) ハイオク専用エンジン … 昔のターボ車や大半の外国車は、ハイオク使用を前提としています。

(2) ハイオク推奨(レギュラーも使用可能)エンジン … 現在のエンジンの多くが、この仕様です。最高出力や燃費のためにハイオク使用を推奨していますが、実態はレギュラー使用が多いため、レギュラー使用時には、制御(後述します)を切り換えます。

(3) レギュラー使用エンジン … 最近、増えてきました。例えば、ホンダのインスパイア(3.5L)やマツダのアテンザは、前型車はハイオク仕様だったのですが、モデルチェンジしてレギュラー使用に変わりました。実態として、レギュラー使用が多いことを調査したからです。

●ハイオク仕様のエンジンとは
ハイオクガソリンはオクタン価が高く、より高圧縮比で使えます。エンジンの圧縮比を高くすると、出力と燃費(効率)が向上します。

●レギュラー対応ハイオク推奨エンジンとは (上記の(2)の説明)
高い圧縮比のままレギュラーガソリンを使うと、負荷が高い条件などでノッキング(ノックともいう)を生じます。これを回避するため、点火時期を少し遅らせます。すると、圧縮比を少し低くしたのと似た状態になり、ノッキング発生を回避できます。

ほとんどの使用条件では、点火時期を遅らせた制御(リタード制御といいます)の影響を感じるのは、難しいのですが、最高出力を使うばあい(全開加速など)や連続高負荷状態(富士山を高速で連続して登るとか)では、出力低下が感じられます。

つまりレギュラーガソリンを使用することで燃費悪化はありますが、これは負荷の高い条件であり,ほとんど条件で、ハイオクに対して大きな差はありません。

特にレクサスの直噴エンジンでは,燃焼室内に吹き込まれた燃料が気化するとき,燃焼室内の熱を気化熱で奪います。つまり燃焼室内温度は40~50℃低下します。これによりノッキングに強いという特徴があります。

またノッキング回避のためのリタード制御は,いつもやっているわけではありません。エンジン負荷の高いときにリタードしているのです。

●プラシーボ効果
ハイオクを使うと燃費や出力が大きく改善するのは、一部の高圧縮比エンジン(ターボのような過給エンジンも含めて)であり、一般のエンジンでは、走行条件差(道路事情や渋滞の影響)により明確に感じるのは難しいはずです。時々、燃費や出力の向上があるとの記事がありますが、いわゆる「プラシーボ効果」によるものです。

つまり多くの「燃費改善グッズ」のように、装着後は、燃費を良くする運転をしてしまうのです。

●ハイオクガソリンの出力
ハイオクガソリンは、レギュラーとは異なる成分のため、発熱量がわずかに大きくなっています。

レギュラーガソリン 34.5 MJ/L (低位発熱量では、32.8MJ/L)
ハイオクガソリン 35.1 MJ/L (低位発熱量では、33.3MJ/L)

出典は、資源エネルギー庁が作成したデータ(エネルギー源別標準発熱量(平成19年5月25日改訂)です。

つまり 1.7% ハイオクの方が、出力が大きくなります。この程度の差では、まず専門のドライバーでも感じるのは困難でしょう。

●洗浄剤
ハイオクには筒内(燃焼室内)洗浄剤が入っています。これは、数年前までMTBE(メチル・ターシャリー・ブチル・エーテル)というもので、オクタン価を上げていたからです。これを使うと、筒内が汚れるため、やむなく洗浄剤を入れていました。

しかし肝臓への危険が懸念されるようになり、使用はやめました。しかしハイオクは洗浄剤が入っていて良いという「誤解」が生まれ、石油メーカも、それをいいことに現在も洗浄剤を入れているわけです。

筒内が汚れにくくなることは事実ですが、一度、付着したデポジットなどを落とすような効果はありません。高速道路で全開加速をしたほうが,マシです。

●過去の誤配管事件
過去に何度か,ガソリンスタンドでの配管誤接続によるハイオクガソリン(プレミアムガソリン)とレギュラーガソリンの入れ替え事件がありました。下記URLです。

http://carmode-news.carmode.net/article/24193523.html
https://www.carview.co.jp/news/0/23090/
http://response.jp/article/2002/09/12/19584.html

これらからわかるのは,ハイオク専用車にレギュラーガソリンを入れても,ごく一部のクルマでわかっただけで,ほとんどのクルマでは,わからなかったことです。この知恵袋の回答の中には,ハイオク専用車にレギュラーガソリンを入れて燃費が悪化したとか,エンジンの調子が悪くなったという回答がありますが,それはご自分でレギュラーガソリンを入れたという認識があったことによる「バイアスがかかっている」ためです。

ご参考になれば幸いです。

質問者からのお礼コメント

2012.5.19 20:13

たいへんに詳しく丁寧に教えてくださいました。感謝です。ありがとうございました。

その他の回答 (2件)

  • 例えば
    エンジンの最高出力が若干低下する程度です。
    つまり、法定速度で走っている限り、一般の人には気づくことはないでしょう。

    また、カタログ、取扱説明書などにもハイオク仕様のエンジンにレギュラーは絶対の駄目とは書いてありません。
    「緊急時などレギュラーは使用できるが、若干出力が落ちる」
    この程度のことしか書いてありません。

    つまり、致命的なダメージはないということです。

  • 最近の車は、進化しています。
    昔の車に比べて燃料に応じてハイオク仕様車でもレギュラーで問題なく使えるようになっています。
    ただし、ハイオク使用の方がエンジンスペックをカタログ値の性能を発揮します。

    ガソリンでも粗悪燃料を入れたりしたら、エンジンを痛める事があります。

    参考までに

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