中途半端なクルマです。
先代のエッセは女性ターゲットとはいえお洒落な外観で小粋な車でした。
イースはモーターショーのときのモデルのイメージで市販化され
2011.9.25
- 総評
- 中途半端なクルマです。
先代のエッセは女性ターゲットとはいえお洒落な外観で小粋な車でした。
イースはモーターショーのときのモデルのイメージで市販化されるのかと思いや、オーソドックスなミラをベースにして仕立ててきました。コストダウンの必要性を考えれば最低限の実用車としてこれは正しい選択だと感じますが、残念なことに見事なまでに退屈で魅力を感じないデザインになってしまいました。
しかし、このクルマの肝は燃費対策です。
試乗コースはほとんどが平坦な市街地で約5kmで、一箇所だけ数十メートルの高低差のアップダウンがありました。スタートから燃費計の表示は最大で23km/lを表示した後、アップダウンを走った結果最終的には19km/lでした。エアコンはoffで省燃費に努めた走行をした値です。
まったく同じコースを走ったわけではありませんが、このあたりは普通のコンパクトカーだと実燃費は12km/l程度なのでかなり良い値だと思われましたが、軽の宿命かアップダウンには弱そうで、坂の多い狭い街だとかなり燃費が落ちそうです。
走りについては、柔らかめの足回りでロールはするものの、カーブでも安定感のある走りで悪くはありませんが、最近のダイハツ車の通例で運転してもほとんど楽しさを感じません。
結論
それでも軽に大事なのはやはり価格です。中心的な販売車種のXで99.5万円はなかなかに上手い価格設定ですが、なぜかベースグレードDの79.5万ほどのインパクトを感じません。
それはホイールキャップにキーレス、電動可倒式ミラー、オーディオや表示パネルのグレードアップ、や内装のツートン化などで20万UPもしているからです。この程度ならせいぜい10万円前後UPが妥当ではないでしょうか。
これを解決するのは簡単です。Dにキーレスエントリーとオーディオを付けて85万円くらいで売れば、総額で90万円強で収まります。そうなればダイハツは凄いな!流石だなと感じますが、今時キーレスエントリーも無いオーナーカーなどありえないので、結局Xグレードを選べば100万円超となり予算的にはコンパクトカーが視野に入ってきて価格的にとても中途半端な感じです。
コンセプトは素晴らしいですが、実際に買おうとするとそれほどイースは安くないので、どうにも価格設定が中途半端なのが残念なところです。
- 満足している点
- ・優秀な燃費性能。
(特に平坦地なら渋滞していてもかなり燃費は良さそうです)
・自然なアイドリングストップの感触
(ビッツあたりよりスムースな感じです)
・軽本来の正しい方向性であること
(軽はこれで十分なはずです)
・平坦地では軽やかな走り
(軽ノンターボですが出足が軽い感じです)
・室内の静粛性
(上り坂でなければ静かです。)
・良好な乗り心地
(軽としては良い乗り心地です)
・広い室内
(十分な足元スペースと頭上空間)
- 不満な点
- ・Dにキーレスのみ装備したグレードが欲しい
(Xグレード以上にしかキーレスが無いのは販売単価UP対策?)
・山坂には弱そうなこと
(ちょっとしたアップダウンでも大きく燃費が落ち、エンジンが唸ります)
・軽い車重のため、相対的に劣る衝突安全性
(730kgは軽の適正重量ですが、軽さゆえに普通車との衝突時のダメージは大きくなります)
・Dグレード以外の価格設定
(Dグレード79.5万以外はかなり割高な価格設定だと感じます)
・リヤシートのヘッドレストが未装備
(オプション設定も無く後席には大人は乗れません)
- デザイン
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- 走行性能
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- 乗り心地
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- 積載性
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- 燃費
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- 価格
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- 故障経験