キャデラック エスカレード 「ラグジュアリーSUV界の主力戦車? とにかく存在感がすごい!」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

伊達 軍曹
伊達 軍曹(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

4

デザイン
5
走行性能
3
乗り心地
4
積載性
5
燃費
2
価格
4

ラグジュアリーSUV界の主力戦車? とにかく存在感がすごい!

2023.2.8

年式
2021年12月〜モデル
総評
「存在感」のようなものに関してはおそらく世界一レベルであり、だからといって「下品な感じ」もしない。またインテリアは思いのほかハイセンスで上質。
満足している点
サイズと重量だけでなく「存在感」とでもいうべき部分においても、地球上にあるほとんどの車を凌駕している。それゆえ、乗っている最中の「満足度」が非常に高く、また自身が大いに満足(充足)できるがゆえに、路上にいる他者に対して「やさしい視線」を持つことができる。そしてインテリアのデザインセンスと質感も大いに良好。
不満な点
さすがに超重量級であるため、走行時は必要な場合にしっかり減速しないとちょっと怖い。またドライバー次第ではあるが、「下品な車」に成り下がる可能性もある。
デザイン

5

巨大なボディのほぼすべてをブラックでまとめたエクステリアデザインは、メッシュの巨大なフロントグリルと併せて「いかつい」のひと言になりそうではあるが、実際はあまりにも存在感が強烈であるせいか、逆に下品な感じはしない。インテリアも、上質なウッドと湾曲した有機ELディスプレイが織りなす世界観は「外資系投資銀行の重役室またはディーリングルーム」といった趣がある。
走行性能

3

搭載エンジンは最高出力416psの6.2L V8OHVで、車両重量は実に2740kg。それゆえ「強力なパワーの持ち主ではあるものの、さすがに重すぎる」といったニュアンスになるのだが、コーナー手前でしっかり減速すれば、コーナリングにおいても不安感はほとんどない。またトランスミッションが10速ATということもあって、走行中は意外と静粛性が高い。
乗り心地

4

ラダーフレーム構造の上に巨大で思いボディを載せているため、当然ながら「乗り味がタイトでスポーティ」ということはない。どちらかといえば「船のよう」と言えるものだが、決してゆらゆらと不快に揺れるわけではない。これはこれで「ある意味快適」と感じる人は多そうだ。
積載性

5

3列目シートまで使って7名がフルに乗車した場合でも荷室容量は722Lと十分以上。電動で3列目シートを格納すれば2065Lまで広がり、かなり広大な荷室空間となる。その気になれば、この車で引っ越しもできるだろう。
燃費

2

カタログ燃費は公表されていないが、試乗時の実燃費は、燃費計によれば3km/L台。まぁ、ここについてはあきらめるほかない。
価格

4

車両価格は1520万円。もちろん高額ではあるが、この圧倒的な存在感と、必要な装備はほぼ標準で付いていることから考えれば、競合車種より割安ともいえるはず。
伊達 軍曹
伊達 軍曹
自動車ジャーナリスト
外資系消費財メーカー勤務を経て出版業界に転身。輸入中古車専門誌の編集長を務めたのち、フリーランスの執筆者として2006年に独立。現在は「手頃なプライスの輸入中古車ネタ」を得意としながらも、ジャンルや車種を問わず、さまざまなメディアに多数の記事を寄稿している。愛車はスバル レヴォーグ STIスポーツ。
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