525iと530iの印象は結構違うね
525iのMスポと530iを1000キロほど乗り回す機会があった。憧れのシルキースムーズな直6エンジン搭載の2車
2008.1.13
- 総評
- 525iと530iの印象は結構違うね
525iのMスポと530iを1000キロほど乗り回す機会があった。憧れのシルキースムーズな直6エンジン搭載の2車、結構キャラクターの違いがあった。
まずは重要な乗り味。
ドアを開け、サポートの良いシートに座り、ドアを閉める。ズン、という剛性を感じさせる重厚な音。キーを差し込んでスタータスイッチを押す。軽いクランク音に伴ってエンジンがかかる。市街地を軽く流してから高速道に入る。ICのRの小さなコーナーを何事もないようにスムーズに駆け抜けて本線へ。マニュアルモードでギアを落として回転を上げ、巡航速度。それに飽きたらずにアクセルをもうひと踏みすると本来の顔を見せ始める。卓越したハンドリングは●●●キロを超えても何の不安も抱かせない。180キロのリミッターは付いていない。
なんなんだろう、この高速安定性は。狙ったラインどおりに走り抜けてくれる。前方に急にトラックが追い越し車線に車線変更。ブレーキングは何事もないようにしっかりと減速する。このブレーキはカーブの途中でも同じような効き味を示す。すばらしいサスペンションと相俟って、俺の運転がうまくなったのかな、そんな気持ちを抱かせるのは贅沢な話。
525iと530iを比較すると、530iの方は全体的にバランスがとれていて印象が良かった。特に160~210にかけての伸びが非常に気持ちよい。
525iはエンジンがボディや足回りに負けている印象があったが、トルク・パワーともたった500ccの差で印象がまるで変わってしまう。540や550、M5なんて免許証がいくらあっても足りないようなパワーまではいらないな。ベストマッチでシルキー6のエンジンを楽しめる。
ただしM-Sportパッケージでないので、多少ロール感があった。もう少し固めが好きなので、530iのM-Sportパッケージが最高の選択かな。
- 満足している点
- 足回りはしっかりしている。堅めのセッティングが好印象を与える。ファットなタイヤにしてはロードノイズもさほどうるさい印象はない。遮音性にすぐれているためなのか。
それに対してエンジンの低速トルクが不足気味なのか、エンジンが負けてしまっている印象がある。3名乗車時で2トン近い車重に2.5リッターでは力不足か。特に出足がまどろっこしい。4000回転以上になってくるとすばらしい伸びとサウンドを与えてくれるだけに、その落差が気にかかる。高回転域では、自車はDOHCではないので圧倒的に525の方が勝っている。トルクで走る車と回転で走る車の違いか。以前乗っていたDOHC-VTECとの比較は難しい。びゅんびゅん回してサウンドも楽しむ4気筒と、シルキースムーズでジェントルさを併せ持つ6気筒ではまるで異質のものだから。自分の年を考えたら前者は選べないが。今のライフスタイルでの実走行では高速60%、一般道40%程度だが、530でなく525ではストレスが溜まるかもしれない。
エクステリアは好みの部分が強く出るが、憧れのスタイルにM-Sportパッケージは似合っている。サイズ的にもちょうど良い。というか、駐車場の問題でこのサイズが限度。ということで満足度は非常に高い。ワイパーも拭き残しが少なくて非常によい。
インテリアは、このパッケージでは広さ・デザイン・質感とも文句のつけようがない。特にハンドルとフロントシートがいい。ただ、自分のホンダと比較してダッシュボードの位置が高く、開放感と見切りが悪いので、トヨタ車ほどではないが慣れるのに多少時間がかかりそう。サンルーフは実用上の差を感じないが、ガラスエッジ部分にラバートリムがないぶんだけ高級感が高い。
- 不満な点
- 自分は年間走行距離が4万キロと長いので、ガソリン価格高騰の折、燃費も結構気にしているが、燃料計は見る見る減っていくのがわかる。残念ながら525iのプレミアムで7~8キロと比較すると、ホンダの現車は3リッターの可変シリンダーシステムによりレギュラーガソリンで250馬力&実用燃費13~15キロは捨てがたい。
現在の相場で計算すると、年間差額で約54万円もガソリン代が違ってしまう。
運転席回りの装備は、慣れてさえしまえば多機能スイッチは便利だろう。ただモニタが小さくて見にくいのが難点。ナビの操作性も良くない。TVも地デジ未対応。
530だと900万を超えてしまうが、国産車も相当良くなってきているので、果たしてこの価格設定はいかがなものか。
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