アバルト 595 （ハッチバック） 「クルマが好きな人、運転が好きな人のクルマ」のユーザーレビュー

クルマが好きな人、運転が好きな人のクルマ

2017.7.3

総評

数多のツッコミどころを笑って許せる、クルマ好きな人のためのクルマです。
単にいいクルマが欲しければドイツ車を選びますが、私はいいクルマより好きなクルマに乗りたいので、アバルトを選びました。
ただ、確かに超個性的なクルマですが、品質面などはかなり頑張ってますし、必ずしも一部のマニア向けのクルマではないと思います。

満足している点

(1) エクステリア
　どの角度から見ても様になる。ファニーだけど決して軽薄でも幼稚でもない。ステッカーや各種アクセサリーを付けても付けなくても似合います。
(2) インテリア
　コストをかけずに見せるデザインセンスが素晴らしいです。合理性や小手先の使い勝手よりも見てくれを優先させる心意気は潔ささえ感じます（笑）
(3) パワートレイン
　とにかく元気。シリーズ3まで指摘されていた発進時のモタつき感はかなり改善されています。レコードモンツァの快音を響かせながらの中高速域の追い越し加速は、快感のひと言。しかも燃費や低速域のドライバビリティといった部分も良好です。
(4) 足回り
　超低速域の乗り心地は硬いですが、街乗りで不快な印象はあまりありません。中高速域の安定感は車格を考えると別格といえるものです。
　ボディも基本的に強固で、ベース車の素性の良さがよく解ります。普通に乗る分には補強を必要とすることはないと思いますが、アフターパーツで更に良くなることに期待しています。

不満な点

(1) ドライビングポジション
　アップライトなドライビングポジションはこのクルマの性格には合わないと思います。ステアリングのテレスコピック調整がなく、ペダルに足を合わせるとステアリングが遠すぎます。この場合、バックレストを立てなければならないため、スポーツドライビングにはまったく不向きな姿勢になってしまいます。
(2) スロットルペダル
　しっかりした踏み応えのあるブレーキと対象的で、反力が弱いため気を遣います。
(3) トンネルの多い日本での走行の場合、オートライトはほしい装備だと思いました。
(4) 純正スピーカーがあまりにもプアです。Aピラーのツィーターなど存在価値すら不明（笑）
(5) ルーフアンテナについては、ガラスアンテナにするか、あるいはレスオプションの設定があってもいいと思いました。
(6) フューエルリッド周辺のボルトやフロントサスタワー頂部など、直さずに乗ると錆が浮いてきそうなパーツが散見されます。
(7) TTC (トラクションコントロール)。いわゆる疑似LSDですが、デフォルトがOffなのは不便。エンジンをかけるたびにスイッチを押すことを習慣付ける必要がありますが、これはデフォルトでOnにすべきものだと思います。

デザイン

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走行性能

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エンジンのレスポンスは文句なし。スロットルペダルの反力を少し強めにしてほしいと思います。
コーナリングとブレーキ性能は素晴らしいのひと言。
小回りが利かないのはご愛嬌（笑）

乗り心地

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締め上げられた足回りのせいで超低速域は笑っちゃうほどにひどい乗り心地ですが、街乗り程度の速度域は慣れれば問題ない程度。
超高速域ではピッチングが少し気になりますが、この車格ならば仕方ないところでしょう。※ボディの補強パーツでかなり改善します。
静粛性は推して知るべしといったところですが、風切音は予想外に少なめです。

積載性

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このサイズで期待できるものではありませんが、2人乗車で後席を倒せば、そこそこ積めます。

燃費

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元気なエンジンにもかかわらず良好です。街乗り12-14km/l, 遠乗り16-18km/l程度が期待できます。
燃料タンク容量が35Lしかありませんが、遠乗りで400-500km程度の航続距離があるので問題ないでしょう。

価格

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故障経験

現在のところなし。