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ぶつけちゃったのは「クルマのせい」かもしれない! 「運転しやすいクルマ」を決める5つの条件とは

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ぶつけちゃったのは「クルマのせい」かもしれない! 「運転しやすいクルマ」を決める5つの条件とは

 この記事をまとめると

■運転しやすいクルマにはさまざまな要素がある

料金所に合流に車線規制! 初心者キラーの高速道路の「鬼門」5つと克服法

■小さいクルマを指すと思っている人も少なくないが、決してそれだけではない

■運転しやすいクルマの条件を5つピックアップして紹介する

 運転席に座った時の感覚が重要

「運転しやすいクルマ」と聞くと、「小さいボディサイズのクルマ」のことを指すと思っている人も多いのではないでしょうか。それは一見正解のようですが、完全なる正解とは言えません。もちろん、狭い道を走る際には小さいサイズというのも条件の1つにはなります。でも、小さくても運転しにくいクルマ、疲れたり操作ミスをしやすいクルマというのもあります。ではいったい、ボディサイズに関係なく「運転しやすいクルマ」とはどんなクルマなのでしょうか。今回はその条件をピックアップしたいと思います。

 まず1つ目の条件は、何の装備も使わず、ただ運転席に座っただけで広い視界が確保されていること。死角がなるべく少ないこと。運転中、ドライバーはとても多くの情報を「目」から得ていますので、一度に必要な情報が多く得られるほど、運転がラクに正確になり、安心して走れるようになります。自動車メーカーもそこはよくわかっていて、日々、広い視界を確保するための技術を磨いています。とくに世界中を驚かせたのが、通常Aピラーと呼ばれるフロントピラーとは別に、A’ピラーと呼ぶべき2本目のフロントピラーを作ることで細さと衝突安全性能を両立した、現行のホンダ・フィットの新構造フロントピラー。なんと、従来の116mmからわずか55mmという細さを実現して、圧倒的に広いパノラマ視界を達成して見せました。今までは見えにくかった左右の斜め前や、上下方向の視角も大きく取れて、別格の安心感をもたらしています。

 2つ目の条件は、その視界の広さを存分に享受するために欠かせない、適正な運転ポジションが取れること。身長など体格によって適正な運転ポジションは人それぞれ変わってくるので、シートやステアリングの調整機能を使って、自分で合わせる必要があるため、正しい知識がないと適正に合わせるのは難しいものです。また、軽自動車やコンパクトカーなど低価格のクルマになるほど、コストの関係もあって調整機能が簡素になっていることが多いのも事実。無段階での調整ができるシートよりも、ピタリと合った運転ポジションが取りにくくなってしまいます。

 これは今後、さらに改善してほしいところですが、メルセデス・ベンツではCクラスなどに「シート位置自動調整」という機能が搭載されています。この機能は、自分の身長を画面に入力して「位置調整を開始」というスイッチを押すだけで、シートがその人の体型をスキャンしはじめ、最適なシートポジションに合わせて自動調整してくれるというものです。これなら誰でも、適正な運転ポジションに合わせやすくなっていいですね。

 運転のしやすさに大きく関わる最新機能も!

 3つ目の条件は、ペダル位置が合っていること。運転ポジションをせっかく適正に合わせても、ペダル位置がずれていると身体がねじれるような姿勢になってしまい、正確な操作がしにくく、ふとした時に操作ミスをしやすくなってしまったり、足が疲れやすくなってしまうのです。マツダなどは早くから、人間工学や人間の骨格の研究によって適正なペダル位置を定義し、それに添ったクルマ作りをしてきていますが、まだまだそこまで進んでいないクルマもあります。

 ペダル位置が自分に適正かどうかを簡易的に知るには、運転席に座り、適正な運転ポジションを取った時に、自分の身体の中心から伸ばした線より右側にブレーキペダル、アクセルペダルが配置されているかどうかです。もし、中心線の真上にブレーキペダルがあったり、線より左側にペダルがあるような場合は、多くの人は右足でペダル操作をするわけですから、常に足が捻じ曲がるような状態でペダル操作をしなければならないということ。これが知らず知らずのうちに姿勢や足の関節などに悪影響を与え、疲れやすくなったり、操作ミスをしやすくなったりすると言われています。もともとは左ハンドルだった輸入車を、右ハンドルに作り替えた際に、どうしてもペダル位置が左寄りになってしまうこともあるので、しっかりチェックしてほしいところです。

 4つ目の条件は、ヒヤリとしがちなシーンでサポートしてくれたり、思いもよらない危険を事前に知らせてくれる機能があることで、とくに助けられるシーンが多いのがブラインドスポットモニター。これはメーカーによって多少、名称が変わる装備ですが、機能としては車線変更や合流などの際に、サイドミラーには映りにくい、ちょうど死角に入ってしまっている他車の存在を検知し、警告灯の点灯などでドライバーに知らせてくれるものです。

 車線変更や合流の際にはしっかり首を回して目視することが奨励されていますが、多くの人はサイドミラーで確認してウインカーを出すと思います。その際に、まったく存在に気がついていなかった車両やバイクが、いざハンドルを切り始めたらいきなり真後ろに迫っていて、ヒヤリとした経験がある人もいることでしょう。最悪の場合は、相手も気づかずにそのまま加速してきて、衝突してしまうリスクもゼロではないはずです。ブラインドスポットモニターがあれば、警告灯が点灯している間は車線変更するタイミングではないのだなとわかりやすいし、雨の日などなかなか目視で確認しにくい時でも、死角にいる車両などがわかるので安心。この安心が、運転しやすさにつながっていると思います。

 5つ目は、多くの人が苦手だったりヒヤヒヤしたりすることの多い、駐車を飛躍的にスムースにしてくれる、360度モニターです。これも日産ならアラウンドビューモニターと言ったり、パノラマビューというメーカーもあったり、名称はマチマチですが、機能としては自分のクルマの真上から俯瞰して車両の位置や周囲の状況を見ているような映像が画面に表示されて、自車がどの向きなのか、タイヤはどんな角度なのか、死角になっているところに障害物がないかどうか、そうした駐車に必要な情報がひと目でわかるようになっています。

 この装備が出てくる前は、斜め後方や地面に近い低い場所にある縁石などの障害物は、勘に頼るか、いちいちクルマから降りて目で確認してから、再び駐車の操作に戻るような状況でした。歩行者や自転車が横切ったり、ポールが出ているかどうかが気になったり、なかなか一筋縄ではいかないこともあり、これでぶつけたせいで運転がイヤになった、という人も多かったものです。この360度モニターが装備されるようになってから、駐車の際の安心感がグッと高まったのは言うまでもありません。軽自動車の販売店などで、「ナビはいらないからこのモニターだけほしい」というリクエストがあるというのも、納得ですね。

 ということで、ただサイズが小さければいいというわけではない、運転しやすいクルマの条件。まだ運転に慣れていない初心者や、運転がどうも苦手だという人は、ぜひこの条件に見合うクルマを選んでみてほしいと思います。

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