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ミニバン食いで成功「マツダCX-8」 今、変化が必要なワケ 大幅改良 背景にCX-80?

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ミニバン食いで成功「マツダCX-8」 今、変化が必要なワケ 大幅改良 背景にCX-80?

CX-8が「大幅」改良

マツダがこの時期に、「CX-8」の商品改良をおこなった。しかも「大幅改良」と銘打つほどの力の入れようだ。

【画像】CX-8が大幅改良【CX-60やCX-5と比較】 全219枚

なぜ、このタイミングなのだろうか? そこには深いワケがある。

すでに、CX-8というクルマについて詳しい方も少なくないと思うが、今回の大幅改良という「タイミングのワケ」を知るうえでも、あらためてCX-8とはどんなクルマなのかをご紹介しておこう。

CX-8の歴史はあまり長くない。初登場したのは、いま(2022年)から5年前の2017年である。

登場の背景には、当然だがCX-5の存在がある。端的にいえば、CX-8はCX-5の3列シート車なのだから。

そのCX-5だが、初代が登場したのが2012年だった。

この時、マツダにとってCX-5は、まさにエポックメイキングな存在だったといえるだろう。

マツダの商品世代でいえば、2012年からが第6世代と呼ばれる。単純に、「第5世代の次」なのではなく、マツダ史上最大の商品ラインアップ大変革期の始まりだった。

今ではすっかり馴染みになって、スカイアクティブエンジンや、魂動デザインなどは第6世代を契機に一斉に世に出たマツダのモノづくりにおける理念である。

マツダにとっては、起死回生の大きな賭けだった第6世代への転換は、マツダの心配をよそにグローバル市場でのCX-5大成功で幕を開けた。

そのCX-5が2017年から第2世代の販売が始まった。これを追うを形でCX-8も登場した。

ミニバン層取り込みの使命

CX-8の誕生の背景について、今回の大幅改良に関するオンライン会見でマツダ側が2017年当時の市場環境を振り返った。

それによると、第6世代に登場によってそれまでマツダをまったく知らなかった新しい顧客がマツダ車を楽しむ時代になっていた。

CX-5を皮切りに、「アテンザ」や「デミオ」は商品イメージが刷新され、新顔の「CX-3」も加わった。

そして、マツダの真骨頂である人馬一体を極めた「ロードスター」も第4世代NDへと見事に進化していた。

そうした第6世代を楽しむ顧客に対して、CX-5の乗り換えだけではなく、別の選択肢を提供しようというのがCX-8開発の狙いだった。

CX-8は、マツダ第7世代に向けた架け橋だったといえるだろう。

もう1つの視点は、ミニバン顧客への対応だ。

CX-8登場前に、マツダの新ミニバンに対するうわさが立ったことがある。スカイアクティブと魂動デザインを用いた、MPVの後継車というイメージでだ。

ところが、実際に登場したのはCX-5の3列シートのCX-8であり、これは北米向けCX-9とは違う、日本市場を意識したモデルだった。

まだ市場が小さかった3列シート上級SUVで上級ミニバンに対抗しようという試みだったのだ。

マツダは、3列乗用車=スライドドアミニバンというそれまでの常識を破ろうとしたのだ。

マツダの狙いは当たった……

こうしたCX-8の挑戦の結果はどうだったのだろうか?

まず販売台数でみると、販売計画は月1200台で導入翌年には年間3万台を突破。

その後、販売は2万台前後で推移し、直近2022年9月まではモデルライフ後期ということもあり販売のペースはやや落ちている状況だ。

次に、CX-5と顧客層を比較すると、既婚で子どもがいるユーザーが78%となりCX-5の44%を大きく凌ぐ。

マツダの調べでは、CX-8では実際に乗車人数が5人の場合が多く、しっかりと3列シートを活用しているユーザーが多いのだという。

CX-8のオーナー年齢については、40代以下が半数以上を占め、最も多いのが30代だ。

その背景には、やはりCX-8購入検討時の比較対象車の存在がある。

1位と3位が国産最大手メーカーのSUVであり、2位は同社の大型ミニバンだ。モデル名は伏せられているが、十分に想像がつくだろう。

つまり、商品企画上のCX-8の狙いは想定どおりに見事当たっていることになる。

また、自社モデルからの下取り車は、CX-8が最も多く、次にCX-5という結果だ。

CX-8ユーザーは、CX-8を国産3列シートSUV市場の開拓者という唯一無二の存在として認めているのだと思う。

また、エンジンのチョイスについては、ディーゼルのスカイアクティブD 2.2のシェアが65%と圧倒的だ。

大幅改良の背景にCX-80?

さて今回おこなわれた2022年の大幅商品改良は、初代登場から5年目という2回目の車検を迎えるタイミングである。

狙いは「商品の世界感を広げ、キャラクターを明確化し、多様なライフスタイルに応えるとともに、CX-5/CX-60とあわせ、3つの最新SUVラインナップでお客さまのニーズに幅広く対応する」という。

近い将来、CX-60の3列シート版であるCX-80が国内市場に導入されることが決まっている。

だが、CX-5/CX-8と、CX-60/CX-80は、FFベースとFRベースという差だけではなく、商品性も違うため互いに食い合いをすることなく、しばらくの間は並存していくことになりそうだ。

大幅改良を受けたCX-8は、最上級の「エクスクルーシブ・モード」、スポーティな「スポーツ・アピアランス」、「ブラック・トーン・エディション」、レジャー向けの「グランド・ジャーニー」、そしてエントリーモデルの「スマート・エディション」というグレード構成となる。

これにより、Lパッケージとプロアクティブは廃止される。

エクステリアとインテリアともにリファインされて、さらに上質で高級さを増した印象だ。

また、サスペンション設定変更で、ドライバーだけではなく、2列目・3列目の乗員に対しても乗り心地を改善している。

発売は2022年12月下旬で、現状で納期は3~4か月ということだ。

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みんなのコメント

85件
  • MPV、プレマシー、ビアンテのユーザは、他車に乗り換えないとスライドドアを選べない。
    マツダから子育て層がいなくなったと思う。
  • ミニバンイーターなんかになってないだろ。爪の先ほども影響してないと思う。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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