レイズの高い技術力に支えられた安全・安心のホイールを世界に発信
12月14日から3日間、中国・東莞市(とうかん)の広東現代国際エキジビジョンセンターで行われた「ALL in TUNING 2018」で日本のホイールメーカー「レイズ」が現地販売代理店・販売店向けのブリーフィング&内覧会を開催。拡大する中国市場に対する今後の展開やグローバル企業としての展開について同社の三根茂留代表取締役社長が語った。
スタッドレスタイヤを履かせる「アルミホイール」本当にそれでいいの?
「ALL in TUNING 2018」は、年々拡大する中国のカーカスタマイズ市場を象徴するイベント。多くの来場者が集まり、カスタマイズしたクルマへの関心は「熱い」とひしひしと感じさせる。「中国は年間生産2900万台とアメリカの1700万台を凌ぐほど、世界先進国の中で急激な自動車生産が伸びている。それに伴い、カスタマイズマーケットも大幅に拡大。この需要に貢献していきたい」と三根社長は語る。
このイベント内で「レイズ」は現地販売代理店・販売店向けのブリーフィング会場に、VOLK RACING(ボルクレーシング)、gram lights(グラムライツ)、VERSUS(ベルサス)、HOMURA(ホムラ)、DAYTONA(デイトナ)、WALTZ FORGED(ヴァルツ フォージド)の各ブランドより42本のホイールを展示(新商品10アイテムを同時発表)。各ブランド担当者が商品のプレゼンを行うなど、中国市場に対する意気込みを感じさせた。
レイズといえば、海外生産のホイールが95%という日本市場で「made in JAPAN」にこだわり、時代の最先端の技術と卓越したデザインを基にホイールを生産している。さらに、日産GT-Rやスバル・インプレッサ、レクサスを代表とする自動車メーカーへホイールをOEM供給。オリジナルホイールの販売のみならず、OEM供給を行うのは、自動車メーカーが求める厳しい品質基準を達成することで、結果的に自社の生産技術を高めることになるからだという。
また、モータースポーツ活動がレイズの技術力を高めることになっていることも事実。軽量化と高剛性、高い耐久性といった両立することが難しい要件を高い技術力で実現した結果、今年はル・マン24時間レースにてレイズ製マグネシウム鍛造1ピースホイールを装着したトヨタのTS050が総合優勝を果たしている。
「2018年度の振り返り、前年度では売り上げが伸びており、海外からの注文も増えているが、手のかかるモノ作りのため、需要への対応は完全にはできていない。そのため2016年度より新たな設備投資を行い、2018年にはさらなる鋳造ホイールの生産体制は完了。2020年までに鍛造ホイールでも完了する予定です。2019年度については、”The concept is racing.に基づき、モータースポーツ活動の技術を市販商品にフィードバックを行なっていきたい」と三根社長は言う。
しかし、中国市場にはいくつかの課題がある。まず中国は規制が厳しく、過度のカスタマイズは車検が通らないこと。それに対して三根社長は「過去の日本も同じだが、徐々に規制が緩和されてきた。中国も今後そのように推移されるのではないかと考えている。ホイールは車両を横から見たときに占める割合が大きく、車両のイメージを変えるのに重要なパーツ。まず、安全を担保したうえで、優れたデザインの商品を提供していく」。
レイズ製品を「ALL in TUNING 2018」のブースに36本も展示した現地有力卸商社「ZERO RACING」のヤン社長は、「近年中国でもカスタマイズの需要はどんどん増えている。中でもレイズ製ホイールは性能、品質が良い割にリーズナブルな価格でユーザーの人気が高い。ただし、中国・アジアではホイールのコピー商品も多い。でも、それは人気のある証拠だと捉えています。このような展示会を機に多くのユーザーがレイズ商品に直に触れることで、本物の製品を見極めができるようになり、より本物志向になっていくことを期待しています」と中国ならではの課題とレイズホイールに対する感度の高さ語っている。
グローバル化が進む自動車系産業において、「made in JAPAN」だから可能となる高レベルなジャパンクオリティを実現する「レイズ」の技術力は、中国のみならず世界から求められていると感じた。
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