なぜ電動化するのか
ロールス・ロイス初の市販BEVとなるスペクターが、日本で披露された。「世界初のウルトラ・ラグジュアリー・エレクトリック・スーパークーペ」と謳うスペクターは、現代アートやヨットにインスパイアされた2ドア4座ファストバック・デザインを備える。
【画像】ついに日本上陸したロールス・ロイスのBEVスーパー・ラグジュアリー・クーペ、スペクター 全36枚
ロールス・ロイス社は、電気自動車への参入をリーダーシップの証しとして重要な責務と考えている。スペクターは2030年までに同社の全モデルが電動化される幕開けとなるモデルである。電動化を進める背景には、英国政府が温暖化対策の一環として、ガソリンとディーゼル・エンジンを搭載する車両の新車販売を2030年までに禁止すると発表したことがある。
あわせてヨーロッパ連合(EU)も、2035年以降に販売できる新車はBEVや燃料電池車のみにすると発表し、世界的に電動化の流れが加速していることも後押しする。これまでのICE(内燃機関)で対応することは不可能なことから、ロールス・ロイス社は積極的に超高級BEVの開発を進め、スペクターが送り出されたのである。
スペクターはこんなクルマ
スペクターはファントム・クーペの精神を受け継ぐ、新たに開発された電動専用モデルで、2ドア4シーターのファストバック・スタイルのBEVクーペとなる。モデル名のスペクターは妖怪、幽霊を意味するもので、ゴースト、ファントムからの流れを受け継いだロールス・ロイスらしい名だ。
ボディサイズは、全長5453mm、全幅2080mm、全高1559mm、ホイールベース3210mm。ファントム・クーペに較べ159mm短くされている。フロントの流気を良くするために設計されたイルミネーションを備えるパンテオン・グリルや、延べ830時間に及ぶデザイン・プロセスと風洞実験により、スペクターはロールス・ロイス史上最も低いCd値0.25を達成している。
電動モーターは前後に配され4輪を駆動する。前輪に190kW、後輪は260kWのパワーが与えられ、統合最高出力は430kW=584ps、最大トルクは91.77kg-mを発揮。0-100km/h加速4.5秒、最高速度250km/hと、ロールス・ロイスの名に恥じぬ俊敏なパフォーマンスを発揮する。バッテリー容量は120kWhで、航続距離は530kmと発表。充電は8.0kWまでの家庭用交流普通充電と、最大で195kWまでの直流急速充電(CHAdeMO規格)に対応する。
オール・アルミニウム製スペースフレーム「アーキテクチャー・オブ・ラグジュアリー」を採用。アルミ押出材を使い、バッテリーを車体構造に組み込み剛性を30%向上。走りの面で重要な役割を担うのはプラナー・サスペンションで、路面状況とドライバーの入力をモニターし、ロールス・ロイスを象徴する「魔法のじゅうたん」の乗り心地を実現する。
インテリアは、近年のロールス・ロイス特別仕様車に共通する「夜空」をイメージしたモチーフが特徴。オプションのスターライト・ドアパネルは、5876個のミニLEDライトで星を表現。助手席前のパネルには、停車中に5500個以上の星が車名を囲むように表示される。
価格は4800万円から
会場に展示されたスペクターは、「プロフェシー」と呼ばれる特別な仕様。創業者ヘンリー・ロイス卿ゆかりの地であるウェスト・ウィッタリング・ビーチにインスパイアされたウィッタリングス・ブルーを基本に、マンダリンのショルダー・ラインを配したエレガントな仕立てだった。
ロールス・ロイス・モーター・カーズのアジア太平洋地域ディレクターのアイリーン・ニッケインは、「スペクターは、ブランドの革新的な電気自動車の時代の始まりを告げ、スーパー・ラグジュアリーさとエレガンス、そしてエンジニアリングを兼ね備えた新たなロールス・ロイスの幕開けとなるモデルです」と述べた。
本社で電動化スペシャリストのフレッド・ウィットウェル氏も来場。「スペクターは初のBEVですので、エモーショナルな存在にするため既存のモデルと競合しない2ドアクーペにしました」と語る。電動モーターを前後で出力を変えている理由を聞くと、「FR車のリアから押し出す感覚を、BEVにも取り入れたかったからです」と答えてくれた。
スペクターの車両本体価格は4800万円と発表された。同じポジションにあったファントム・クーペが5435万円だったことを考えると絶妙な価格設定といえる。既に受注を開始しており、2023年第4四半期から納車が始まるという。なお、スペクターがスタートしたことによる増産は考えておらず、年産約6000台をキープするという。
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