燃料代が、ガソリン価格が高い。
全国的にで2021年10月頃から大きく上がり、2022年1月17日現在でもレギュラーが平均168.4円で高止まりしている。この状況下、ガソリン価格値下げのためにトリガー条項発動を望み、よりおトクなクルマ選びをしたくなるのは自然なこと。
2030年までにEV30車種投入!! トヨタ怒涛の戦略に驚き震えろ!!
そこで今回、代表的な国産ハイブリットコンパクトカーについてランキング形式で評価を行い、どのクルマがオススメかについて検討した!
文/渡辺陽一郎
写真/トヨタ、日産、ホンダ
[gallink]
■ベストなハイブリッド車選びとは?
ガソリン価格は依然として高い。2021年12月8日の全国平均価格は、レギュラーガソリンが168.0円、ディーゼルが使う軽油も147.8円だ。昨今の高価格には、新型コロナウイルスが影響を与えており、この動向は年が明けた今でも見通せない。ガソリン価格の高騰も、いつ終息するかわからない状況だ。
そうなると、なるべく燃料代の安いクルマを買いたいと考えるユーザーも多いだろう。そこで注目されるのがコンパクトなハイブリッドモデル。小さくて軽いボディにハイブリッドシステムを搭載することで、燃費性能が優れている。
しかもコンパクトハイブリッドのカテゴリーでは、2020年から2021年にかけて複数の新型車が登場した。そこで主力車種について、実用性や経済性を比べてみたい。そのラインナップと買い得グレード(2WD)は以下のとおりだ。
●コンパクトハイブリッド車のラインナップ
・トヨタアクアG(223万円/2021年7月発売)
・トヨタヤリスハイブリッドG(213万円/2020年2月発売)
・日産ノートX(218万6800円/2020年12月発売)
・ホンダフィットe:HEVホーム(211万7500円/2020年2月発売)
■燃費性能ランキングはやはり、ヤリスハイブリッド強し!
まず、最も気になる燃費性能と燃料代を比べる。レギュラーガソリン価格は、高値が続く最悪の状況を想定して、冒頭で述べた1L当たり168円で計算する。実用燃費はWLTCモード燃費だ。そのランキングは以下のようになる。
●コンパクトハイブリッドの低燃費ランキング
・1位:トヨタヤリスハイブリッドG(WLTCモード燃費:35.8km/L・1km当たりの燃料代:4.7円・1万km:4万7000円)
・2位:トヨタアクアG(WLTCモード燃費:33.6km/L・1km当たりの燃料代:5.0円・1万km:5万円)
・3位:ホンダフィットe:HEVホーム(WLTCモード燃費:28.6km/L・1km当たりの燃料代:5.9円・1万km:5万9000円)
・4位:日産ノートX(WLTCモード燃費:28.4km/L・1km当たりの燃料代:5.9円・1万km:5万9000円)
コンパクトハイブリッドの低燃費ランキングは上記のとおりだ。WLTCモード燃費をベースに計算すると、1年間に1万kmを走行したと仮定して、1年間の燃料代はヤリスハイブリッドGが4万7000円、アクアGは5万円、フィットe:HEVホームとノートXは5万9000円になる。
比率に換算すると、ヤリスハイブリッドGの燃料代は、フィットe:HEVホームやノートXの80%に収まる。燃料代に20%の差が生じるわけだ。
ライバルに対し、燃料代で20%有利なヤリスハイブリッド。距離を走る人にとっては強力な相棒となる
この損得勘定をどのように行うかはユーザー次第だが、クルマでは当然ながら、燃費以外の機能も重要になる。主要な機能についてもランキングしておきたい。
■取り回し性ランキングはフィットe:HEVに軍配
●コンパクトハイブリッドの視界&取り回し性ランキング
・1位:ホンダフィットe:HEVホーム
・2位:トヨタヤリスハイブリッドG
・3位:日産ノートX
・4位:トヨタアクアG
1位のフィットe:HEVホームは、水平基調のボディにより、この4車のなかでは視界が最も優れる。全長も4m以下に収まり、最小回転半径も4.9mだから運転しやすい。
視界に優れるフィット。視界もよく、取り回しに優れる
2位のヤリスハイブリッドGは、サイドウィンドウの下端を後ろに向けて持ち上げたから後方視界は悪いが、全長は3940mmで最も短い。最小回転半径も4.8mに抑えた。
3位のノートXは、水平基調のボディで後方を含めて視界はいいが、全長は4045mmと少し長い。最小回転半径は4.9mだから小回り性能に不満はない。
4位のアクアGはサイドウィンドウの下端を後ろに向けて大きく持ち上げたから、斜め後方の視界が悪い。全長も4050mmと長く、最小回転半径は5.2mだ。それでも一般的には運転しやすい部類に入るが、この4車のなかで比べると最下位になる。
■内装の質感はノートがいい
コンパクトカーのなかでは少し高めの価格設定でプレミアム感のあるノート。内装の質感も高め
●内装の質感ランキング
・1位:日産ノートX
・2位:トヨタアクアG
・3位:ホンダフィットe:HEVホーム
・4位:トヨタヤリスハイブリッドG
内装の質感では、ハイブリッド専用車が有利になる。ノーマルエンジンを用意する車種に比べて、内装のコストも上乗せしやすいからだ。質感は安全装備などのメカニズムとは異なり、付加価値に含まれる。低価格のノーマルエンジンを用意する車種では、コストを低減しやすい。
そこで1位はノートXになる。現行型はe-POWER(ハイブリッド)専用車だから、メーターを含めたインパネも上質に作り込んだ。2位のアクアGも、ハイブリッド専用車だから満足できる。
3位のフィットe:HEVホームは、ノーマルエンジンも用意するが、質感にも配慮した。前方視界を向上させるためにインパネ上部を平らに仕上げ、このデザイン処理は質感を維持するうえで不利だが、フィットe:HEVホームは見栄えも悪くない。4位のヤリスハイブリッドGはコンパクトカーの平均水準となる。
■室内空間最優はフィットe:HEV!
●前後席の居住性&荷室ランキング
・1位:ホンダフィットe:HEVホーム
・2位:トヨタアクアG
・3位:日産ノートX
・4位:トヨタヤリスハイブリッドG
1位はフィットe:HEVホームだ。居住空間はミドルサイズセダン並みに広く、身長170cmの大人4名が乗車して、後席に座る乗員の膝先には握りコブシ2つ半の余裕がある。
後席が広い代わりに荷室長(荷室の奥ゆき寸法)は少し短いが、燃料タンクを前席の下に搭載したから、後席は床面へ落とし込むように小さく畳める。後席の座面を持ち上げて、車内の中央に背の高い荷物を積むことも可能だ。
センタータンクレイアウトにより高い空間効率を誇るフィット。植木のような荷物もこのとおり
2位はアクアG。後席に座る乗員の膝先空間は、前述の測り方で握りコブシ2つ弱だ。シートアレンジはシンプルだが、ボディが比較的長いので、荷室長には余裕がある。
3位のノートXは、後席の広さはアクアGと同等だが、荷室長は下回る。居住性ではなく積載性で差を付けられた。
4位のヤリスハイブリッドGは、後席の足元空間が握りコブシひとつ少々と狭い。荷室長は相応に確保したが、ファミリーカーとして使うならアクアGを選びたい。
■動力フィーリングは?
●動力性能&走行安定性ランキング
・1位:日産ノートX
・2位:トヨタアクアG
・3位:トヨタヤリスハイブリッドG
・4位:ホンダフィットe:HEVホーム
走りの1位はノートX。e-POWERではモーターがホイールを駆動するので、適度な瞬発力があって加速は滑らかだ。操舵感も機敏でよく曲がり、峠道などではスポーティな走りも楽しめる。
最大トルク280Nmのモーターをフロントに搭載するノート。4WDではさらに、リアへ100Nmのモーターが追加される
2位はアクアGで、ヤリスハイブリッドGよりも、実用回転域の駆動力に余裕を感じる。駆動用電池を進化させたからだ。操舵感は穏やかだが、後輪の接地性が高く、走行安定性も優れている。
3位はヤリスハイブリッドG。機敏でスポーティな運転感覚に特徴がある。落ち着いた印象は乏しいが、峠道などは軽快に走る。
4位はフィットe:HEVホームだ。運転感覚は穏やかで特徴は乏しいが、扱いやすい。
■乗り心地、静粛性のアクア
●乗り心地&静粛性ランキング
・1位:トヨタアクアG
・2位:ホンダフィットe:HEVホーム
・3位:日産ノートX
・4位:トヨタヤリスハイブリッドG
1位はアクアG。ヤリスハイブリッドGに比べると全長とホイールベース(前輪と後輪の間隔)が長く、上級の位置付けでもあるため、乗り心地と遮音性に配慮した。5ナンバーサイズに収まるコンパクトカーとしては快適性が高い。
静粛性、乗り心地に優れるアクア。防音性や快適な走りのフィーリングでライバルに勝る
2位はフィットe:HEVホーム。モーター駆動が中心のハイブリッドは加速が静かで滑らかだ。3位はノートX。乗り心地は少し硬く気になるが、滑らかさと静粛性は満足できる。
4位のヤリスハイブリッドGは、転がり抵抗を抑えた低燃費指向のタイヤの影響もあり、路上の細かなデコボコを伝えやすい。アクセルペダルを踏み込むと、3気筒エンジン特有の粗いノイズも響きやすい。
■コスパはフィットが1番
●価格の割安度ランキング
・1位:フィットe:HEVホーム
・2位:アクアG
・3位:ヤリスハイブリッドG
・4位:ノートX
割安度の1位はフィットe:HEVホームだ。価格は211万7500円に抑えられ、衝突被害軽減ブレーキと運転支援機能に加えて、ほかの車種ではオプション設定にすることの多いLEDヘッドランプも標準装着した。前述のとおり居住性が快適で、シートアレンジも多彩だ。1.3Lノーマルエンジンを搭載するホームとの価格差を34万9800円に抑えたことも含めて、買い得感が強い。
2位はアクアG。価格は223万円だから特に安くないが、衝突被害軽減ブレーキと運転支援機能に加えて、100V・1500Wの電源コンセントも標準装着する。災害時にも役立つ装備とあって注目度は高い。前述の通り乗り心地や静粛性も優れているので、割安度を強めた。
3位はヤリスハイブリッドGだ。価格は213万円に抑えたが、居住性などの機能と装備の違いを考慮すると、アクアGよりも割高になってしまう。
4位はノートX。価格は218万6800円に抑えたが、運転支援機能のプロパイロットとLEDヘッドランプはセットオプションとして設定される。このふたつを標準装着すると、価格が270万円を超えてしまう。
■総合結果
●総合ランキング
・1位:フィットe:HEVホーム
・2位:アクアG
・3位:ノートX
・4位:ヤリスハイブリッドG
総合1位はフィットe:HEVホームだ。燃費性能は上位ではないが、実用的な機能と価格のバランスでは最も買い得だ。後席も広く荷室の使い勝手も優れているから、ファミリーユーザーに推奨できる。
2位は僅差でアクアG。実用性はフィットに劣るが、動力性能、走行安定性、乗り心地、内外装の質感といった満足度が高い。燃費性能も優れている。価格も割安なので、セダン的な快適性を重視するユーザーに適する。
3位はノートXだ。乗り心地は硬めだが、運転感覚が適度にスポーティで内装の質も高く、クルマ好きのユーザーに向いている。ただし、価格が割高だ。装備を充実させるなら、実質的に16万円の上乗せで内外装の質感や運転感覚が向上するノートオーラが買い得になる。特にスポーティなノートオーラNISMOは格安だ。バリエーション選びに注意したい。
4位はヤリスハイブリッドG。ほかの3車種に比べると、居住性、内装の質、乗り心地で見劣りする。それでも燃費性能は最優秀だから、走行距離が伸びるユーザーであれば選ぶ価値がある。アクアが登場した今、ヤリスで選ぶべきはハイブリッドではなく、1.0Lと1.5Lのノーマルエンジン車になった。
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