この記事をまとめると
■ライター陣が愛車をインプレッションする連載
やっと「MINIに乗っていい」と自分に許可! モータージャーナリストの愛車インプレ【まるも亜希子編】
■今回はまるも亜希子さんのスズキ・ジムニー
■車両はターボエンジン+5速MTの仕様
20年ぶりにフルモデルチェンジしたジムニーを購入
1970年からの長い歴史を誇る、軽自動車で唯一の本格オフローダーであるスズキ・ジムニー。一度は愛車として楽しんでみたいと思いつつも、なかなか奥が深いため二の足を踏んできたのですが、20年ぶりのフルモデルチェンジとなった4代目の現行モデルはとくに魅力的で、ついに購入へと踏み切ることができました。最初はディーラーへ出向き、新車の購入を検討したのですが、いまだ納期は1年半かかると言われ、それならと走行距離の少ない中古車を探し、走行4kmというピカピカの中古車を発見。メールでのやり取りで即決し、はるばる兵庫県から夫が自走で帰ってきました。ま、ちょうどいい慣らし運転になったと思います。
すでに仕事で何度も試乗していたので、走りにも使い勝手にも文句はナシ。先代より居住性や安全性をアップデートしつつも、悪路走破性をさらに高めているのが心動かされたポイントです。ジムニーたる所以となっている、屈強なラダーフレームや長いストロークを確保する3リンクリジットサスなど、基本構造が受け継がれている上に、フレーム剛性の強化や操舵機構の改良が施されているのです。
運転席に座ってみると、前後スライド量が240mmに拡大して、適正なポジションが取りやすくなっています。シンプルだけど、さすがは本格クロカンと納得するような工夫がたくさんあるインパネ。とくに、助手席の前に大きなグリップがあるのは、ひっくりがえりそうな傾斜の路面をスイスイと走ってしまうジムニーらしいところでしょうか。
3人での長距離ドライブも余裕!
そして、独身時代はまったく考えなかったのが、「自分が後席に座る」というシチュエーション。娘が助手席が好きなので、家族で出かけると必然的に私が後席に追いやられるのですが、ヨイショと乗り込んでしまえば、スペースは十分に広いし、左右のちょうどタイヤハウスがあるところが荷物置き場にピッタリ。私の大荷物が入っているバッグがちょうど置けて、ゆったりと座ることができました。これなら長距離ドライブもぜんぜんOKです。が、荷室容量はやっぱり軽規格を感じさせる小ささ。家族3人分のスキー旅行の荷物は、ちょっと無理かもしれないなぁ……。2人ならなんとかいけそうかな、という印象です。
また、購入したグレードは、シート表皮が撥水加工となり、シングルフォールディングリヤシートとなるXL。ドリンクホルダーや小物入れなどがやや少なめなので、アクセサリーを購入して自分で装着しました。ディスプレイオーディオも社外品を夫が1日がかりで装着。おかげで街乗りから遠出まで快適に使えます。
パワートレインはターボエンジン+5速MT。副変速機付きパートタイム式4WDです。舗装路での走りは、先代よりかなり微振動が減って快適性がアップしているものの、ほかの乗用SUV、たとえばハスラーと比べるとやはり乗り味は古典的。コーナリングではビヨンと深く沈むし、段差を乗り越える時はドタンバタンという感じです。ステアリングの遊びも大きいし、いっぱい回さないと曲がれないのも最近のクルマとは真逆。速く走ろうという気は失せ、どこでものんびり行こうという気持ちになるクルマです。
でもその代わり、ひとたびオフロードにステージを移すと、まるで別人級にイキイキとしてきます。自分のジムニーではまだ走ってないんですが、以前オフロードコースで試乗した際には、路面の凹凸を乗り越える際のドタバタが抑えられ、モーグル路を軽やかにかわす際のねじれ感も小さく、障害物をクリアしていく楽しさは先代以上だと感じたほど。先日、夫が袖ヶ浦のオフロードコースを走ってきたのですが、かなり楽しかった模様。私もそのうち、行ってみたいなと思っています。
ただ現状は、あまりにラクなクルマに慣れきってしまい、パワーの小さいマニュアル車の運転が下手になりすぎました。コツコツと練習して、ジムニーの実力をしっかり出し切れるようになるのが当面の目標です。
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