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GT-Rはもはや敵じゃない!? まさに怪物!! [三菱・ランエボIII]がガチで速すぎた

掲載 更新 31
GT-Rはもはや敵じゃない!? まさに怪物!! [三菱・ランエボIII]がガチで速すぎた

 数々の大会で結果を残してきた三菱が生んだモンスター、ランサーエボリューションシリーズ。某アニメの有名なセリフも生んだこともあり、あんまりクルマに詳しくない方でも知っている方は多いのではないだろうか。今回は、そんなシリーズの中のランエボIIIについて記事をリバイバルし、過去を振り返っていく。

※この記事はベストカー1995年3月10日号(著者は竹平素信氏)を転載し、再編集したものです

GT-Rはもはや敵じゃない!? まさに怪物!! [三菱・ランエボIII]がガチで速すぎた

■これ以上の進化は不可能…

ベストカー1995年3月10日号、三菱 RS ランエボIII 初試乗記事より

 ランサー最強のエボリューションモデルと噂される”ランエボIII”が、ついにデビューした。WRCで勝つことを目標に三菱が放ったランサーのスペシャルモデルは92年に第1弾が、そして94年1月に第2弾のランエボがデビュー。

 それから一年で早くも3弾目のデビューだ。250馬力でデビューしたエボIは、エボIIでさらなるパワーアップとサスの改良を受け、大幅にポテンシャルアップ。制動性能、ハンドリングともに最高にご機嫌であった。もちろん、ラリー、ダートラといったモータースポーツでは最強のコンテンダーでもあったのだ。

 2Lターボで260馬力を発揮し、車重はわずか1180kg(RS)のエボIIは、とにかく強烈であった。エボIからエボIIに乗り換え、ダートラに参戦していたボクもその圧倒的な動力性能には時としてもてあますこともあったほど。

 BC読者の記憶にはゼロヨン12秒21というBC計測史上最速データが焼き付いていると思う。データをマークした僕自身も、あの時の鮮烈なイメージは今でも残っている。

 そして、このエボIIIである。ランエボIIにして、これ以上のエボリューションモデルは考えられない、と思っていたが、さすが元気印の三菱、さらなる進化ぶりを見せた。

 外観上で大きく異なるのは迫力ぶりがさらに増したリアスポイラー、よりマッチョになったエアダムバンパーだ。もちろん、一見してランエボIIIとわかる勇ましいアピアランスである。

 中身は、エンジンがさらにパワーアップ。タービン径のアップ、排気系の改良、圧縮比アップなどで270馬力! というすさまじさ。車重増加はわずか10kgだから、ランエボII以上のポテンシャルの持ち主であることは疑う余地なし。ボディ、シャシーはエボIIのままだ。



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■タイヤの容量アップで11秒台も可能

レッドゾーンはエボIIより250回転高められている。その結果、トップエンドの伸びが良くなった

 テストフィールドはいつもの谷田部。快晴の早朝だ。気温は0度あたり。ちょっと寒すぎるが、ターボ車にとってよいコンディションである。まずは6000回転あたりでクラッチミート。ダッシュを試す。

 が、なんと、激しくホイールスピン。4輪のグリップ性能が強烈なパワーに追いつかないのだ。結局、5000回転プラスあたりでミート。それでも一気にアクセルを開けるとホイールスピンが増加し、ベストなトラクションが確保できない。

 4WDでありながら、スタートダッシュでホイールスピンのコントロールを強いられるとは、まったくの驚きで、エボIIでも多少コントロールの必要はあったが、エボIIIはさらに激しい。エンジンは、中速(4000回転あたり)から上の吹け上がり、パワー感が一段と増している。

 厳密にいえば、トップエンドの伸びが300~400回転ほど向上し、そのぶん低回転からのパワーの立ち上がり回転も高くなった。ランエボの武器である広いパワーバンドが、そっくり高回転側に移ったともいえる。

 それにしても、こいつのパワーはハンパじゃない。エボIIも強烈だったが、エボIIIはスペックの差以上のパワフルぶりを体感したのだ。ゼロヨンデータは、スタートダッシュのトラクションコントロールのわずかなミスで12秒62にとどまってしまったが、それでもメチャ速い。

 装着タイヤは205/60R15だが、これはランエボIIIにとって容量不足。ワンランクのサイズアップはしたい。そうすれば11秒台も可能だ。4WDにとって、速さの要であるエンジンがさらに性能アップしたランエボIIIだが、正直なところ、サス、タイヤが追従できないほどのレベルアップぶりだ。

 ストリートユースでもサスチューン、加えてLSDチューンもやりたい。ランエボIIIは、4WDランサー究極のエボリューションモデルであり、ランエボIVの登場は考えられない。



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■いちアルバイトスタッフより

 ベストカーweb読者の皆様、こんにちは。アルバイトスタッフのOです。いつもご愛読いただきありがとうございます。

 今回はランエボIIIの新車販売当時の試乗記事を取り上げました。ランエボ第一世代の最終形態であり、WRCで初めてチャンピオンを取った記憶に強烈に残る個体ですね。

 記事中特に印象的だったのが”激しくホイールスピン。4輪のグリップ性能が強烈なパワーに追いつかないのだ。4WDでありながら、スタートダッシュでホイールスピンのコントロールを強いられる”というところですね。

 4WDでありながらダッシュ時にホイールスピンの対応を強いられるという…エボIIIのパワーのレベルの違いがここからも伝わってきますね。なんせ2Lターボで1180kg(RS)という驚異の車重ですからね。

 ですが、”4WDにとって、速さの要であるエンジンがさらに性能アップしたランエボIIIだが、正直なところ、サス、タイヤが追従できないほどのレベルアップぶりだ。”ここまで有識者の方に言わせるクルマはほとんどないのでは?? 開発部からしたら最高の誉め言葉ですね。

 きっと背中を蹴られるような感覚になるハイパワーなんだろうなと思うと、一度でいいから経験してみたくなってしまいますね笑(なんせパワーのないクルマに自分自身乗っているものですから尚更です)

 そんなエボIIIは、中古車相場で200~300万ほどで取引されている個体が多く、まだまだ新車並みの価格で売られるほど人気が高いことがわかりますね。こんだけ速くてスカイラインGT-Rよりも全然安いので、今買い目のスポーツカーかもしれませんね。

 ただ、自分にはそんだけ踏む度胸がまだ備わっていないので、今は低パワーのクルマをべた踏みして楽しみたいと思います(笑)

 

 

 

 

 

 

 

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みんなのコメント

31件
  • ハンフリー
    ライトチューン同士で比較したら第二世代GTR の圧勝だった。エンジンのキャパが違う。
  • ham
    サーキット走行で比較するならどうしてもパワーウエイトレシオが重要
    軽量なランエボとインプが有利なのは当たり前
    第二世代GT-Rは出力を抑えての存在でしたからね

    そしてニュートラルからアンダーステアで安定しているランエボ
    オーバーステア気味でスピンしようとする車体をAWDで前に進めるインプ
    特徴ある特性を乗りこなすのが腕の見せ所であった時代
    お助け電子装備がロクになかった時代ですからね
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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