古い『ベストカー』の読者にはお馴染み、かつての連載執筆陣であり、夫婦そろってラリードライバーの小出久美子選手(通称「コクミ」)と秋間忠之選手(通称「くまちゃん」)。全日本ダートトライアル選手権ではボディに大きく「ベストカー」とペイントされたランエボで参戦しており(創刊編集長より許可済み)、知る人ぞ知る名物夫婦であります。
草の根ラリー界では知る人ぞ知る名物夫婦から、このたび「東日本ラリー選手権を紹介したいので原稿を掲載してください!!」と熱いオファーがありました。え、出場したんですか? と聞くと「競技には出てないけど出場しました!!!」とのこと。ええと…どういうことでしょうか…??
ダイハツ愛がスゴイ!! 軽トラが全日本ラリーのサポートカーなんてアリ!?
文、写真/小出久美子(アイキャッチ写真左が小出久美子、写真右「ハチ公キャップ」がトレードマークの地元秋田県大館市の福原淳嗣市長。ベストカー読者だそうで、一度編集部へ遊びに行きたいとのこと、お待ちしております!!)
■中・上級者にも、初心者にも、最適なラリー選手権
「JAF東日本ラリー選手権」をご存じでしょうか。シリーズ全7戦(1年間)で構成されており、(全日本ラリー選手権の下位カテゴリーという位置づけで)「モータースポーツに興味があるので始めてみたい」といった初心者や、「昔ちょっと頑張って参加していたけど、久しぶりに楽しんでみたい」といったカムバック勢の受け皿となっています。
もちろんJAF公認戦で、各クラスの上位選手にはJMRCオールスターラリーの参加資格が与えられ、さらにJMRCオールスターラリー各クラス優勝者には全日本ラリー選手権1戦のエントリーフィーの半額が援助さるという太っ腹な企画も設けられています。
そんな東日本ラリー選手権の2023年第2戦(第1戦が中止となったため実質的な開幕戦)「どんぐりハチ公ウインターラリー(秋田県大館市)」(東日本ラリー選手権自体は中・上級者向けだが、今回は初心者・中級者向けの東北ラリーシリーズと共催)に、「ゼロカー」(セーフティカーとして競技参加者が走るコースを先導して走る車両&ドライバー。ゼッケン1番よりも前に走るからゼロカー)として参加してまいりました。
ラリー全体の安全性確保のため、重要な役割を持つ「ゼロカー」のゼッケン
大寒波襲来のなか2023年1月28~29日の日程で開催され、北海道からのエントリーもあり参加台数はなんと28台、次週開催の全日本ラリー選手権第1戦と同程度の台数で、大変盛り上がったラリーとなりました。
本来であれば(いつも参加者の皆さんから熱い声援を受ける)人気マシン「ベストカーカラーのランエボ」で参加したかったのですが、今回はメンテのためお休みで、主催者様が急遽用意してくださった4WDヤリスにて「ゼロカー」を担当。
大会は、地元秋田県大館市の福原淳嗣市長など、地元の後援もあって長年築かれた地域密着のラリーイベント。今回のラリーと主催する「チームどんぐり」さんは、秋間がラリーを始めて1年目に初遠征参戦の思い出のラリーでもあり、歴史のある名門チームなのです。
今回のラリーは、コース64.154km、SSトータル15,477km、SS6まであり、天候の関係で雪がいっぱいだったけれど、コース整備がなされていて、路面良好、約300mのストレートは大迫力!
結果は以下のとおり。
BC1クラス優勝は、渡辺謙太郎、伊藤克己選手/DIRTROADランサー
BC2クラス優勝は、佐々木松紀、遠藤誠選手/ふうりん510ミラージュ
BC3クラス優勝は、柳本弘信、多比良二三選手/ps24ファインSマジックヤリス
B4クラス優勝は、室田仁、蒲田雅樹選手/DUCちのねSPルート6BRIGVITS
エントラントの皆様、JMRC東北のスタッフの皆様、チームどんぐりの皆様、お疲れさまでした。
北海道から駆けつけてくださったコクミのラリー北海道での良友、帯広の大病院の副院長、金藤公人・河野功組ランエボは今回位クラス5位
■いま東日本ラリー選手権はどんなクルマが参戦している?
参戦車両は、コクミの良友でありラリーのために帯広へ移り住んだ大病院の副院長、金藤公人選手によるAPRCラリー北海道参戦のグループN車両をはじめ、全日本ラリーを目指すランエボなどハイパワーマシン&ドライバーたち、GRラリーチャレンジクラス参戦中のドライバー&マシン、オートマクラスの常連のドライバーたち、はたまた激レアなクラウン(S180系?)のラリー車など、どんなモデルでも参戦できる敷居の低さ、いろんなクルマが見られるところもこうした草の根モータースポーツの魅力であります。
クラウンをラリー車に仕上げて参戦の津田・ホリ組はクラス14位
ちなみに、くまちゃん秋間が初めてラリーに参戦した40年前、東日本ラリー選手権は、東北地区ラリー選手権と関東地区ラリー選手権に分かれていて、参加受理されるのが大変だったそうです(20年くらい前に東北と関東が合体して東日本ラリー選手権となったとのこと)。
今回なぜ「ゼロカー」で参加することになったかの経緯をすこし説明します。わたくし小出久美子、この40年間(!!)ダートトライアルがメインでしたが、夢で参戦したWRCラリージャパンでは、リエゾンで迷子になりそうになったり、右も左も分からなく不勉強を痛感、そんなことから2018年より東日本ラリー選手権のセロカーとしてラリーの勉強とお手伝いを兼ねて参加させていただいております。
ゼロカーはゼッケン1番の前を走るのですが、ただ走るだけではなく、競技速度の60%以上で走行し、コース状況をHQに無線で報告するという使命があります。今回は、夜明けとともにオフィシャルの方々とコースコンデイションを確認するなど、大変大事な仕事だと痛感しました。
こうしたオフィシャルの準備もあって、今回はクラッシュが一台もなく終了。ありがたい話です。
サービスカーの「爺や」号と、今回「ゼロカー」で使用したヤリス
■今後のコクミのモータースポーツ活動は?
わたくしコクミ、」モータースポーツ参戦も今年で40数年を迎えましたが、昨年同様、全日本ダートトライアル選手権をメインに全国各地区ダートトライアル選手権、そしてAPRCラリー北海道にも参戦予定です。
次戦の参戦スケジュールは、2023年3月5日に全日本ダートトライアル選手権最終戦が開催される「テクニックステージタカタ」の予習を兼ねて、JAF中国地区ダートトライアル選手権第1戦に参戦します。
来週2月11日は、2022年度JAF中国地区モータースポーツ表彰式が広島市内で開催され、くまちゃん秋間がDクラスシリーズ2位入賞のため伺わせていただき、わたくしコクミはチーム監督で参加、その次週2月19日はテクニックステージタカタで中国地区ダートトライアル選手権の予習練習開始。
今年は予習走行、テスト走行などの準備を今まで以上に取り組んでシーズン活動開始。
ベストカーステッカーを施したランエボで、女性現役ドライバーで一番年上となるわたくしコクミはまだまだ頑張りますので(ちなみにJAF公認競技現役最高齢ドライバーは、全日本ダートトライアル選手権V5、75歳でいまも速い櫛田正文選手です)、懐かしい主催者の方々に励まされながら、現役真っ只中のわたくし小出久美子。令和五年もどうぞよろしくお願いいたします。
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みんなのコメント
小出さん秋間さんと何度かご一緒させて頂きましたが、物凄く丁寧なフレンドリーな方でした。
本年も益々のご活躍とご健勝をお祈りいたします。
昨年は地区戦で79歳の方が走っていますよー。
今年はわからんですが。
男を蹴散らして入賞する小出さんを スゲー!って見てました。
競技後に小出さんと同乗体験をした友人から、爆走しながら自分で「キャーッ」と悲鳴をあげてたと聞きました。
変わらぬムートン小出さんのお姿を拝見して、いろいろ思い出しました。