はじめに
誰もが知るクルマやそのメーカーが、内燃エンジンから電気モーターへ今後数年の間に移行していくのを見ていると、おそらく奇妙な気分になるだろう。動揺すら覚えるかもしれない。マーケットの展望が新しくなるにつれ、今まで馴染み信じられてきた自動車市場の真理や常識の多くが変わっていくだろう。
そして、そうしたものがまたひとつ消えようとしている。アウディが、電動車マーケット攻略の本格的な先兵を投入してきたのだ。それこそ、今回のテスト対象となるQ4 e-トロンである。
インゴルシュタット発のEVとしては、これが第3弾となる。大型SUVのe-トロンがデビューしたのは2018年で、今年初めには4ドアのスポーツモデルであるe-トロンGTが英国上陸を果たした。しかし、後輪駆動の量販EVは、このQ4 e-トロンが最初だ。
1930年代から前輪駆動を手がけ、1980年代にはクワトロと銘打った4WDを開発したアウディだが、こと後輪駆動となると、スーパーカーカテゴリーのR8を販売したのみだ。一般的な乗用車ラインナップにおいては、競合する高級車メーカーが広く採用する伝統的なレイアウトを採用してこなかった。頑ななまでに、FRモデルの導入を何十年にもわたって避け続けてきたのだ。
今回、初投入する手頃なEVに目新しい点が多くある中で、おそらくアウディは、この駆動方式が、これまで検討しながらも挫折し続けてきた技術的な要素であることには気付かれたくないだろう。さもなくば、そんなことは気にしないでもらいたい、といったところか。
結局これは、インゴルシュタットの新たな電動化時代の幕開けなのだ。内燃エンジン車について、4年以内に最後のモデルを発表するというアウディは、2032年までに生産を終えるとも表明している。今後、アウディの新車を紹介する機会があれば、その多くがEVになるということだ。今回のロードテストは、そんなアウディのこれからがどうなっていくのかを、われわれに教える最初のケースとなるだろう。
意匠と技術 ★★★★★★★☆☆☆
Q4 e-トロンはバッテリー駆動の中型クロスオーバーSUVで、室内スペースや車載テクノロジー、そしてもちろんゼロエミッション車らしく洗練されていてレスポンスのいい走りが身上だ。
動力性能やハンドリング、デザインの魅力も重要な強みだと、アウディは主張する。ただし、それらの点に関して、われわれは疑問を感じているのだが。それについては、追い追い説明していこう。
ベースとなっているのは、フォルクスワーゲングループの戦略面で生命線となるEV用プラットフォーム、MEBだ。生産はドイツ国内ながら、アウディの工場ではなく、関連性の強いID.4をフォルクスワーゲンが製造しているツヴィッカウ工場で行われる。
全長と全高は、ほぼ完全にQ3とQ5の中間に位置する。ホイールベース内の床下には、ほとんど前後左右いっぱいに駆動用バッテリーが敷き詰められているので、重量はエンジン車のQ3とQ5を上回る。公称スペックでは、テスト車の仕様が2050kg、最上位グレードでは2135kgに達する。
メカニズムのバリエーションは3種類で、そのうちふたつは永久励起同期モーター1基をリアアクスル上に置き、後輪のみを駆動する。エントリーモデルの35グレードでは、最高出力が170psで、バッテリー容量のネット値は52kWh。テストした40グレードは204psで、使用できる電力は77kWhにアップする。最大トルクは、両車とも31.7kg-mだ。
トップグレードの50クワトロは、40と同じバッテリーだが、フロントに非同期モーターを追加し、合計で299ps/46.9kg-mを発生し、四輪を駆動する。最高速度は180km/h、0-100km/hは6秒をわずかに超える程度だ。テストした40の場合は159km/hと8.5秒で、テスラには見劣りしてしまう。
インゴルシュタットでは、Q4をアウディの最新デザインにフィットさせ、プレミアム物件として際立ったものに仕上げようと努めた。例の八角形グリルは当然のようにフロントの大面積を占めるが、大部分を封じた前面にいつまでも据え付けていることに、テスターの多くが違和感を覚えた。ボディの各部はアウディらしく、要素がうるさく、エッジが効いている。
しかしながら、ホイールベースが長く、キャブフォワードで、ボンネットが短いプロポーションのせいで、アウディのほかのラインナップと違和感なく馴染ませようという思惑を外してしまっている。どこから見ても、アウディのSUVとしては異色なものになっているのだ。
競合車が大胆で魅力的なエクステリアを好むユーザーを狙う中にあっては、そういうユーザーを生み出し育ててきたブランドとしては、このチョイスが不自然だという印象もある。クーペ風スタイリングのスポーツバックも用意されてはいるが、EVであるがゆえの特質の多くは変わらないと思ってもらって間違いない。
内装 ★★★★★★★☆☆☆
中級マーケットで競合する新規設計のEVには散見されることだが、Q4 e-トロンも室内はじつに広い。それはキャビンだけでなく、荷室にもいえることだ。
このクラスでもっとも実用的な部類の5座SUV、たとえばホンダCR−Vあたりと比べても、キャビンのスペースは肩を並べる。ヒップポイントは手頃な高さで、ルーフラインは高いので、前席は頭上も膝下も潤沢にある。後席も、大人が快適に過ごすに十分な広さだ。
荷室はSUVの水準からすれば浅めだが、これは床下にモーターやバッテリーを積むことによるもの。それでも、後席使用時のトノカバー下で520Lの容量を確保し、取り外しと折りたたみが可能なボードにより、シートを倒した際にはフラットな積載スペースが得られる。さらに、その下にも収納スペースを備えている。
運転席には調整幅が十分にあり、ドライビングポジションは快適で、サポート性にも優れている。しかし、このサイズのクルマとしては奇妙な感じを覚えるところもある。
ダッシュボードはバルキーでゴツく、角度の急なフロントウインドウの遠い基部から、乗員のほうへ伸びてきているような眺め。助手席側など、ダイニングテーブルのようにフラットで大面積だ。
また、Aピラーの傾斜もきつく、そのうえドアミラーが大きいので、前方に小さからぬ死角が生まれている。そのため、ラウンドアバウトやジャンクションで、全体を見回すのが難しい。いっぽう、短いボンネットは角を落としたアーチ形状なので、駐車や取り回しでノーズ先端位置の把握が非常にしづらくなっている。
いかにもアウディらしく、Q4の室内にはさまざまなテクノロジーが採用されている。また、アシンメトリックなダッシュボードが、階層をなす幾何学的形状であるのもアウディらしい。ルックスはスマートで、おおまかにみれば気分のいいインテリアだ。
しかし、素材のクオリティやフィッティングとフィニッシュは、4万5000ポンド(約630万円)級のプレミアムなファミリーカーに期待するレベルに達していない。ソフトタッチのマテリアルも使用されているが、ハードな部分は見た目も手触りも、驚くほどラフでプレーンだ。縁が尖ったところも少ないながらあり、これまでのアウディにはなかったようなパネル同士のギャップも、このクルマでは見つけられた。
走り ★★★★★★★☆☆☆
中級グレードのQ4 e-トロンの走りは、いたって平凡だ。ブレイクスルーを果たすためにもっとリスクを冒してきたほかの電動車に便乗し、それらより新たにやってみせようとしたことは少なめの第2世代EV、といった印象が拭えない。
0−100km/h=8.5秒という公称タイムは、いささか控えめな数字。われわれの実測では0-97km/hが8.1秒、48-113km/hが7.8秒だった。2019年にテストした、パワーが同等のキアe-ニロは、0-97km/hが1秒ほど早かったし、48-113km/hでの差はそれ以上。同じ頃に計測したテスラ・モデル3スタンダードレンジプラスは、さらに速かった。
また、このアウディは、傑出した走りよりもバランスのよさを追求したものに感じられる。驚きはないが、心地よくて安心感がある。そうした点では、おおむね成功している。それに、ライバルたちほど速くないとはいっても、エンジン車のSUVに比べれば、パフォーマンスでもレスポンスでも優位だ。しかも、あらゆる点で、ファミリーカーに求められるような、イージーでわずらわしくない操作性をみせる。
走行モードはアウディの定例通り、コンフォートからダイナミックまでの設定だが、レンジという新たなモードが加えられた。これはモーター出力と最高速度を制限し、周辺機器の電力消費も抑えて、航続距離を最大限延ばすことを目的としたものだ。
どのモードでも、踏みはじめのスロットルエスポンスは比較的穏やかで、ライバルの中にはもっと反応のいいものがある。しかし、市街地の速度域やそれ以上に入ると、ドライバビリティと速さのバランスが絶妙だ。常に規則正しく賢明な走りだが、必要とあれば法定速度の上限まで力強く加速してくれる。
エネルギー回生は、エフィシエンシーアシストと銘打たれたシステムが自動的に制御する。前方センサーやナビゲーションシステムの情報を用いて、セッティングを調整するものだ。また、シフトパドルを用いてドライバーがコントロールすることもできる。
自動セッティングの場合、ジャンクションに近づくにつれ回生ブレーキはまさしく徐々に上乗せされていくように介入してくる。最初は驚くかもしれないが、その制御はほかのEVよりやや上だ。
そうはいっても、テスター陣の間ではマニュアル調整のほうが好みだという声が大勢を占める。また、可能とあればコースティングも用いて勢いを自然に保ち、効率を高めるようなドライビングも楽しめた。
残念だったこともある。そのひとつに、ブレーキのペダル操作に対する効き具合が挙げられる。摩擦ブレーキと回生ブレーキの組み合わせ方がややぎこちなく、ソフトでスポンジーナタッチだと思っていると、次の瞬間にガツンと効いたりする。
このクルマを運転するなら、道が空いているときにでも、このブレーキに慣れておいたほうがいい。ひどい渋滞の中では、明確さが足りずムラのあるこのペダルが、フラストレーションのもとになる。
使い勝手 ★★★★★★★☆☆☆
インフォテインメント
Q4 e-トロンの車載テクノロジー装備は上々だが、多くは有償オプションだ。
フルデジタルのメーターパネルは機能性に優れ、表示はクリアでキレがいい。これと、10.1インチ画面を備えるインフォテインメントシステムのMMIナビゲーションプラスとは標準装備だ。
AppleとAndroidのスマートフォンに対応するミラーリング機能も標準搭載だが、ワイヤレス充電はオプションだ。
センターのタッチ式ディスプレイは、ダッシュボードのかなり高い位置に、スムースにインストールされている。しかし、伸ばした手を置いて安定させるような場所はどこにもないので、使い勝手は思ったほどよくない。
いくつかの機能は、オン/オフに正確なスイッチ操作が必要だ。ところが、走行中に画面内の小さなエリアを左手で的確に押すのは難しい。実体スイッチがもう少し多くあれば、もっと使いやすくなると思うのだが。
ヴォルスプラング仕様か、+1200ポンド(約16.8万円)のテクノロジーパック装着車であれば、ARヘッドアップディスプレイが追加される。これは、ナビゲーションの矢印を、フロントウインドウ上に投影するデバイスだ。実際に使ってみると、その説明から想像するほど気を散らすものではなく、しばしば脇道やラウンドアバウトの出口をわかりやすくしてくれる。
燈火類
Q4にはLEDヘッドライトが標準装備され、上位機種にはフルアダプティブタイプのマトリックスLEDが搭載される。テスト車は後者だ。明るさは十分だが、悪天候時にも他者を眩惑させることはなさそうだ。
ステアリングとペダル
運転席の足元は広く、十分なサイズのフットレストが左端に設置される。ペダルは、右足操作に適した配置だ。ステアリングコラムはテレスコピックもチルトも、テスター陣が求める以上の調整幅がある。
操舵/安定性 ★★★★★★★★☆☆
アウディがQ4 e-トロンに用意したサスペンションは3種類あるが、いずれも車高調整機能のないスティールスプリングを用いる。エントリーグレードは、パッシブダンパーのコンフォート仕様で、中間グレードはそれより硬いローダウン仕様。トップエンドのヴォルスプラングは、アダプティブダンパーを装着する。
しかし、テスト車はそれら標準装備のいずれにも当てはまらない。装備されていたのは、オプション設定されるアダプティブダンパーだ。
ハンドリングは守備範囲が広く、どこまでも安心感がありコントロールされた、ややよそよそしさも感じる、ほどほどに硬い乗り心地の、いかにもドイツ車らしいテイスト。最新のアウディにわれわれが期待するとおりだと言ってもいい。
後輪駆動シャシーであっても、明らかにインゴルシュタットは、中級マーケットのファミリーカーにおける運動性のチューニングの方向性も、ユーザーの好みの見極めも変えていない。果たして彼らが、前後どちらが駆動輪か知らないか、もしくは気にしないかはまだわからないのだが。
アウディにしてみれば、それより重要なのはQ4をイージードライブなクルマに仕上げることだ。安定した、度を越さず正確なレスポンス、著しく直感的なコントロール性といったものを備えるクルマにすることで、おおむねそうなっている。
ステアリングはほどほどのギア比設定で、初期レスポンスは穏やかだが、切るほどに速さを増していく。手応えは、走行モードに応じて変化するが、重すぎることは決してない。手元に伝わるフィードバックも、それほど多くはないのだが。
ボディコントロールは、中型SUVとしてはなかなか優秀。グリップレベルはやや高めで、飛ばすのにも十分。しかし、乗り心地は思ったより硬いと感じるかもしれないが、アグレッシブなダンピングではない。コンフォートモードならば、不正路面を低速で走る際にもしなやかだ。
もちろん、2t級の背が高いクルマに、横方向のボディの動きはつきものだ。思いのほか高く座らされ、バッテリーは予想したロール軸より低く搭載されるので、ピッチも頭の上下動も穏やかに感じられ、小さな動きにも気づける。
ただしアウディらしく、クルマ自身が適切に一貫したコントロールと挙動を示す。ただし、それほど熱い走りは期待できない。
快適性/静粛性 ★★★★★★★★☆☆
Q4の完成度が高い運動性は、EVの穏やかな洗練性と静粛性を求めるファミリーユーザーにフィットしている。騒音計測では、テスラ・モデル3と比較して、48km/hと80km/hでは2dB、113km/hでは3dB低かった。ジャガーIペイスも、少し前にテストした8万8000ポンド(約1232万円)のe-トロンSも、静粛性でこれを上回るものではなかった。
運転席はクッションが硬めだが、座面の長さも含めた調整幅が大きい。テスター陣は軒並み快適に過ごせた。オプションの20インチホイールと、前が50扁平、後が45扁平のタイヤを履いても、たいていの路面では静かだったが、荒れた舗装では、ややロードノイズが気になった。
路面状況を別にすれば、キャビンの穏やかな環境を乱しそうな唯一の要因は、フロントアクスルの動きだ。サスペンションに負荷がかかる大きめで鋭めの入力があると、唐突に打撃音が響いて、足元のすぐ近くまで迫ってきたように感じるのだ。
そういうケースは極めてレアだ。それでも、Q4がややアウディらしくないと思わされる要素のひとつに数えられる。
購入と維持 ★★★★★★★☆☆☆
中間グレードのQ4 e-トロン、バッテリーの現実的な容量は77kWhで、テスラ・モデル3やポールスター2、メルセデス・ベンツEQAの航続距離がもっとも長いバージョンに引けを取らない。テストでの現実的なエネルギー効率と良好な急速充電対応もあって、EVを所有する上での実用面においてもっとも気になる制約に関して、強みを発揮する。
テスト車の電費は、高速道路での113km/h巡航で4.8km/kWhで、長距離移動における一充電あたりの航続距離は少なくとも354kmほどにできる。80km/h巡航では6.3km/kWhへさらに向上し、480kmを超えることになる。直接的な競合モデルでこれを上回るのは、テスラ・モデル3とフォード・マスタング・マッハEくらいのものだ。ただし、Q4は最大125kWの急速充電に対応するが、フォードにはそれがない。
Q4 e-トロンの価格帯は4万ポンド(約560万円)をわずかに切るところから始まるが、その場合のバッテリー容量は50kWh少々で、チャージは100kWまでの対応となる。中間グレードに妥当なオプションを加えると、5万ポンド(約700万円)近くなる。
客観的にみれば、プレミアム物件としての独自性を主張しきれないところのあるクルマとしては高価だ。似たような仕様のフォルクスワーゲンID.4やスコダ・エンヤックiVと比較した場合、アウディの優位性は見つけにくい。
スペック
レイアウト
フォルクスワーゲンID.4やスコダ・エンヤックのように、Q4 e-トロンはフォルクスワーゲングループのEV専用プラットフォームであるMEBがベース。主流はリアモーターの後輪駆動だが、上位機種にはフロントモーターを追加した4WDが用意される。
サスペンションは四輪独立懸架で、スティールのコイルスプリングを使用。車両重量の前後配分は、実測で48:52だ。
パワーユニット
駆動方式:リア横置き後輪駆動
形式:交流同期永久磁石電動機
駆動用バッテリー:水冷式リチウムイオンバッテリー、82kWh(グロス値)/77kWh(ネット値)
最高出力:204ps
最大トルク:31.7kg-m
許容回転数:16000rpm
馬力荷重比:99ps/t
トルク荷重比:15.5kg-m/t
ボディ/シャシー
全長:4588mm
ホイールベース:2764mm
オーバーハング(前):854mm
オーバーハング(後):970mm
全幅(ミラー含む):2110mm
全幅(両ドア開き):3780mm
全高:1632mm
全高:(テールゲート開き):2120mm
足元長さ(前):最大1100mm
足元長さ(後):最大790mm
座面~天井(前):最大1040mm
座面~天井(後):最大950mm
積載容量:520~1490L
構造:スティールモノコック
車両重量:2050kg(公称値)/2112kg(実測値)
抗力係数:0.28
ホイール前/後:8.0Jx20/9.0Jx20
タイヤ前/後:235/50 R20 100Y/255/45 R20 101Y
ブリヂストン・トランザ・エコ・エンライテン
スペアタイヤ:なし(パンク修理キット)
変速機
形式:1速リダクションギア
ギア比
リダクション比:13.1:1
1000rpm時車速:10.6km/h
電力消費率
AUTOCAR実測値:消費率
総平均:4.7km/kWh
ツーリング:4.8km/kWh
動力性能計測時:2.4km/kWh
メーカー公表値:消費率
混合:5.8km/kWh
公称航続距離:509km
テスト時平均航続距離:359km
113km/h巡航時航続距離:372km
80km/h巡航時航続距離:483km
CO2排出量:0g/km
サスペンション
前:マクファーソンストラット/コイルスプリング、スタビライザー
後:マルチリンク/コイルスプリング、スタビライザー
ステアリング
形式:電動、ラック&ピニオン
ロック・トゥ・ロック:2.5回転
最小回転直径:10.2m
ブレーキ
前:330mm通気冷却式ディスク
後:279mmドラム
制御装置:ABS
ハンドブレーキ:電気式(センターコンソール中央にスイッチ配置)
静粛性
アイドリング:-dBA
全開時:70dB(145km/h走行時)
48km/h走行時:58dBA
80km/h走行時:63dBA
113km/h走行時:66dBA
安全装備
ABS/ESC/HBA/EBD/AEB/LDW
Euro N CAP:テスト未実施
乗員保護性能:成人-%/子供-%
歩行者保護性能:-%
安全補助装置性能:-%
発進加速
テスト条件:ほどほどの降雨/気温12℃
0-30マイル/時(48km/h):3.1秒
0-40(64):4.4秒
0-50(80):6.0秒
0-60(97):8.1秒
0-70(113):10.9秒
0-80(129):14.6秒
0-90(145):19.7秒
0-100(161):34.2秒
0-402m発進加速:15.5秒(到達速度:135.5km/h)
0-1000m発進加速:30.7秒(到達速度:160.5km/h)
ライバルの発進加速ライバルの発進加速
フォード・マスタング・マッハE エクステンデッド・レンジ RWD(2021年)
テスト条件:ほどほどの降雨/気温14℃
0-30マイル/時(48km/h):3.1秒
0-40(64):4.2秒
0-50(80):5.4秒
0-60(97):6.8秒
0-70(113):8.7秒
0-80(129):11.0秒
0-90(145):13.9秒
0-100(161):18.7秒
0-402m発進加速:15.4秒(到達速度:151.6km/h)
0-1000m発進加速:28.4秒(到達速度:173.0km/h)
キックダウン加速
20-40mph(32-64km/h):2.3秒
30-50(48-80):2.9秒
40-60(64-97):3.8秒
50-70(80-113):5.0秒
60-80(97-129):6.5秒
70-90(113-145):8.9秒
80-100(129-161):19.2秒
制動距離
テスト条件:ほどほどの降雨/気温12℃
30-0マイル/時(48km/h):10.1m
50-0マイル/時(64km/h):27.4m
70-0マイル/時(80km/h):55.5m
60-0マイル/時(97km/h)制動時間:2.85秒
ライバルの制動距離フォード・マスタング・マッハE エクステンデッド・レンジ RWD(2021年)
テスト条件:ほどほどの降雨/気温14℃
30-0マイル/時(48km/h):10.4m
50-0マイル/時(64km/h):29.6m
70-0マイル/時(80km/h):57.0m
60-0マイル/時(97km/h)制動時間:3.33秒
結論 ★★★★★★★☆☆☆
このアウディQ4 e-トロン、2021年時点においてもっとも話題に上るEVではなさそうだ。パフォーマンスが際立っているわけでもなければ、ホンダeやヒュンダイ・アイオニック5、そして注目のルノー5のように漫画に出てくるようなデザインのおもしろみもない。
その代わり、動作面にアウディらしい円熟味や洗練性がある。実用性はすばらしく、キャビンのテクノロジーは充実。加えて、マーケットでの競争力十分なエネルギー効率と航続距離が、完成度をより高いものにしている。
ところが、アウディの顧客が高い金を払う理由といっていいプレミアムな部分は、それほどでもないと感じるはずだ。キャビンのクオリティも、大胆で彫りの深いスタイルも、本当にアウディらしいとはいえない。高級車らしい外観のプロポーションに関してもそうだ。
もしも購入者がQ4 e-トロンに納得できなければ、フォルクスワーゲンやスコダの兄弟車と乗り比べて、どれくらい関連が密接なのか探ってみる気など起きないだろう。それでも試してみれば、電動化時代の共用プラットフォームで、アウディのようなブランドがプレミアム性を備えたクルマ造りをするのがいかに難しいかわかるはずだ。
アウディにとって、Q4は自動車市場における戦略的に重要なパートの足掛かりであり、出発点でもある。ここから始まって、この先広がっていくのだろうが、その計画を先導するようなクルマではない。
担当テスターのアドバイス
マット・ソーンダースインテリアの角張らせたデザインテーマは上下をフラットにした非円形ステアリングホイールにまで及ぶ。最初は好きになれなかったが、乗っているうちに好きになった。長距離を走る際には、下側の角が手を添えておくのにちょうどいいのだ。
リチャード・レーン残念だったのは、兄貴分のe-トロンにあったボンネット内の充電ケーブル置き場を、アウディがこのQ4には用意しなかったことだ。Q4のボンネットの下には、実用に充てられるスペースがまったくない。リアではケーブルが荷物の下敷きになってしまうことも多いので、ぜひともフロントに収納部を設置してもらいたい。
オプション追加のアドバイス
エディション1とヴォルスプラングの各仕様はかなり高額なので、スポーツかSラインがおすすめグレード。40スポーツ、それも乗り心地がよくルックスが控えめな標準仕様の19インチホイール装着車がイチオシだ。これをベースに、1295ポンド(約18.1万円)のコンフォート&サウンドパックと、1200ポンド(約16.8万円)のテクノロジーパックを追加したい。
改善してほしいポイント
・フロントグリルの後付け感をもっと抑えてほしい。
・ボディ表面のデザインはシンプルにしてもらいたい。マッチョなルックスにしなくてもいいクルマというのもある。
・キャビンのディテールのクオリティを、既存のアウディ購買層が喜ぶレベルまで引き上げてほしい。
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みんなのコメント
早く警察に相談に行かなきゃ、ほれ、アットウテキダ^^警察行け!警察!