日本の道路を見れば必ずと言っていいほど見かけるスライドドアの車。しかし、輸入車でスライドドアを装備した車を見かける機会はあまりありません。言ってしまえば日本で普及した独自の機構とも言えます。なぜここまで日本でスライドドアは普及したのか?今回はその理由を考察していきます。
●スライドドアの歴史
そもそも自動車用のスライドドアはいつ頃から普及したのでしょうか? 日本でスライドドアが誕生したのは1960年代ごろで、現在のミニバンのようにバンタイプの車を個人所有の乗用車として乗ることはほとんどなく、商用バンを中心に採用されていました。
乗用車にスライドドアが普及し始めたのは1980年代。このころから日産プレーリーや三菱シャリオとといった乗用専用モデルのスライドドア車が登場し始めます。ボディタイプとしては、現在のような背の高いバンタイプではなく、ステーションワゴンにスライドドアを装備したような出で立ちの車たちでした。
●交通事情やイメージ
こうして誕生した乗用スライドドア車は利便性や快適性、高級感など様々な要素を求めて進化していき、今日は軽自動車にも当たり前に採用されるようになりました。しかし海外では日本ほどの広がりを見せていません。
理由は様々ですが、まず欧州ではスライドドアは商用車としてのイメージが強く、パーソナルカーの選択肢にはあまり入らないようです。例えば日本市場で親しまれる欧州生まれのスライドドア車にルノー カングーがありますが、この車も本来は商用車。日本市場では色とりどりのカラーバリエーションがあってオシャレなイメージの車ですが、日本導入当初、本国では日本の商用車人気が不思議だったと言われています。
アメリカ市場は欧州よりも乗用スライドドア車はありますが、こちらでも商用車的イメージが強い様子。またスライドドア車はお母さんが子供たちの送り迎えに使うためだけの車というイメージが強いそうです。
●ドアの開け方の違い
しかし、ここまで抵抗なく日本市場でスライドドア車が受け入れられたのは、建築物のドアの開け方の違いもあるのではないかと思います。西洋の文化が発達し、建築物でもヒンジを中心に前後に開閉するドアが一般的になっていますが、元々日本の建築物は左右に移動して開閉させる引き戸が一般的。そうした文化的背景も日本市場でスライドドアが普及した理由なのではないでしょうか。
軽自動車でも多くのモデルがスライドドアを装備している今、「生まれた時からずっと後席はスライドドアだった」という世代や層が増えてきています。そういった層にはむしろ、後席がヒンジドアであることの方が違和感があるのかもしれません。
文:西川昇吾
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