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3代目[コスモ]発売当時は衝撃が走った! [マツダ]の本気っぷりに感無量

掲載 21
3代目[コスモ]発売当時は衝撃が走った! [マツダ]の本気っぷりに感無量

 3代目コスモ…この名前だけで感傷に浸ってしまう人も少なくないのではないだろうか。当時はセリカ XXやピアッツァなどと鎬を削りあい、スペシャルティーカーという部類に属するクルマであった。そんなコスモの当時発売された時点での試乗記が見つかったので、皆でリバイバルしていこうではないか!!

この記事はベストカー1981年11月号(著者は徳大寺有恒氏)を転載し、再編集したものです。

3代目[コスモ]発売当時は衝撃が走った! [マツダ]の本気っぷりに感無量

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■迫力? エレガント? 感じ方は人それぞれ

3代目となるコスモ。デザインが一新されている。

 NEWコスモはセリカと同様に完全なスポーティ・スポーツに生まれ変わってしまった。低く滑らかなラインで構成されたボディシェルは空気抵抗値、なんと0.32を達成したといわれる。国産車最高の驚くべきものだ。

 フルリトラクタブルヘッドライトは角4灯で、迫力もの。残念なのはVIPS(バリアブル・インダクション・ポート・システム)仕様の新12B型ロータリーエンジンが間に合わなかったことで、エンジンはMA型の2000cc(EGI&キャブレター仕様)のみ。

 ”ロータリーじゃないコスモなんて”という人も心配無用。空気抵抗0.32という驚異的な数値は最高速度を10km/hはアップさせることを保証する。

 本命12B型エンジン搭載車は11月に発表される予定で、さらにサルーンと呼ばれる4ドアHTも10月に追加発売される予定だ。

 サスはもちろんIRS。絶妙の味付けで、その姿態に恥じない走りを見せてくれる。



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■うおぉぉ! インテリアも良いじゃん!

こちらはインテリア。モダン風な印象を抱く

 室内に目を移すと、LEDメーターが目に飛び込んでくる。中でも特徴的なのは、LEDの速度計がアナログメーターのようにレイアウトされている点。さらに各スイッチがピアッツァのようなサテライトに配置されており、操作性は抜群。

 サテライトの採用によって空にいたセンターコンソールにはオーディオセットがドーンと置かれている。この他、8項目の調整が可能なシートが体をピッタリフィットさせる。



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■さて、そろそろ肝心の走りを見ようではないか…

空力モンスターは、どういった走りを見せるのか

 我がテスト班はCd 0.32に敬意を表して、4シリンダー、OHCエンジンでしかないコスモのスピードメーターケーブルを外し、180km/h以上の最高速度を想定した。

 結果は176.69km/hであったが、これはツウィンカムでもターボでもない2L級のエンジンを持つクルマの最高記録である。

 0~400mは18秒82、0~100km/hは15秒35という絶対加速力はけっして速いものではない。

 いやむしろテスト中(箱根で、谷田部で)いつも”本当に120馬力かいな”と疑うぐらいマイルドなエンジンなのである。にもかかわらず最高速度だけ速い。

 これは空力以外のなにものでもあるまい。176.69km/hはタコメーターが5500rpmあたり(このへんのところが非常に読みにくいのは改良を要す)であった。

 ストレートの安定感は5度というキャスターが効いてけっして悪くないが、そのフィールは同行のライバル車ピアッツァやセリカXX2000に決定的な差をつけるものではなかった。

 ニュースカイラインと比べると160km/h以上の安定感ではスカイラインに軍配が上がる。全体にシャープなクルマに仕上がっているピアッツァと柔らかにセッテイングされているセリカXXとの中間的フィールである。

 ピアッツァはすでに14000kmも走っていたが、ようやく調子を出してきたか4500rpm以上の力強さはツウィンカムの香りを漂わせた。そして、その高速域での力強さがストレートの安定感を強めていた。

 ただ、それは周回コース上のことで、曲がったリブレーキを踏んだりするとコスモの敵ではなかった。特に少々荒れたところでの強いブレーキングに大きな差がついた。セリカXXも2000となるとかなリマイルドになる。

 このクルマの特徴はあの好評ライト6、IG-EUにある。最高速は170.14km/hだったが、これは例によリフルスロットルにすると、サードヘシフトダウンするので、少しスロットルを上げてオーバードライブレシオのトップを使っての計測である。

 コスモの4シリンダーに比べると圧倒的にスムーズ静かなことがセリカXXの優位なところであるしただ、ややサスペンションはソフトでコスモに比べダンピング不足のように思われた。

 2000cc級の他のスペシャルティカーを持ち出せばトヨタのソアラと国産のレパードがある。特にレパードは4ドアハードトップボディを持ち、コスモともろにぶつかり合う。

 この両車もやはリストレート6エンジンと4の差である。コスモのように高価で、当然、高級なクルマには4シリンダーはチトつらい。



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■好き嫌いがはっきりと分かれるクルマ!?

どのクルマにも言えることだが、感じ方は人それぞれだ

 懸念された高めのギア比は谷田部のような全力加速、全力走行では問題ない。ほとんどレッドゾーン直前でめいっぱいとなるトップギアのレシオが、それを証明している。もっとも、これが40~50km/hの市街地ドライブとなるとそうはいかないのだが。

 全体として、ロータリーエンジンをまだ得ていないコスモはシャシの勝ったクルマで、安心して走らせることができる。

 特にブレーキは良く、最高速から一気にフルブレーキングするのだが、とても良い効き味を持っていた。現在のところコスモは胸のすくような加速を持つクルマではないが、充分に先発の高級スペシャルティカーに伍してやっていけるだけのものを持つ。

 問題は、その好き嫌いのはっきり分かれるスタイルにあるだろう。BCG編集部でも意見は明確に割れている。

 レパード、ソアラ、ピアッツァ、セリカなどそれぞれ目新しいラインで、それなりにバランスの良いスタイルを打ち出している。

 コスモは確かに強い個性を持つのだが、そのスタイル、特にグリーンハウスはやりすぎの感がする。

 この日、私は谷田部でほかのテスターが乗るコスモの走る姿を見て、大分見慣れてきたのだが、ピアッツァの美しく、しかもシャープな姿と比べるとどうもしっくりこないものを感じた。



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みんなのコメント

21件
  • カーズの一味
    このコスモはタイトル通りなマツダの経営に衝撃が走る販売台数でしたね。
  • マンティシィズム
    何でこんなに改行多いの?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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