2018年10月から日本市場での販売を開始した「レクサス ES」。レクサスブランドが設立された1989年から海外市場ではずっと販売され続けていましたが、日本市場での販売は現行型の7代目が初めてでした。(トヨタブランドで「ウィンダム」として販売されていたことはあります)。しかし、それまでレクサスの中でミドルサイズセダンのポジションを担っていた「GS」が2020年にラインアップから消えてしまったという背景もあり、今やこのクラスの希少な国産モデルです。
ESは爆発的に人気という訳ではありませんが、サイズ感とセダンというボディ形状から一定以上の需要は見込めるモデルで、GSの販売が終了した後もESが継続して販売されていることからも、一定の需要があることが見て取れます。
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パワーユニットは1種類のシンプルなグレード構成
ESのグレードは3種類でパワーユニットは2.5Lのハイブリッドのみで、燃費はWLTCモードで22.3km/L。4WDの設定もないので非常にシンプルなグレード構成となっています。それぞれのグレードと価格は以下の通り。
ES300h:602万円~(ベースグレード)
ES300h“Fスポーツ”:654万円~
ES300h“バージョンL”:718万円~
素のベースグレード以外の2つのグレードのコンセプトとしては、Fスポーツがスポーティな仕様、バージョンLがラグジュアリーさを重視した豪華な仕様となっています。
高級ブランドレクサスのミドルサイズセダンというだけあって、ベースグレードでも基本的な機能&快適装備は備わっています。標準で備わらない装備の中で、このクラスのクルマならば欲しいという声が多そうな装備としては、ハンズフリーパワートランクリッドくらいでしょうか。なおこの装備はFスポーツでもオプション設定となっていて、金額は7万7000円です。
ベースグレードと他2グレードと標準装備で違う代表的なポイントを挙げるとすればヘッドライトです。他のグレードはLEDターンシグナルランプ付の三眼フルLEDヘッドランプが標準装備され、それに伴ってヘッドランプクリーナーやマルチウェザーライト、ブレードスキャンアダプティブハイビームシステムといった機能も備わります。こちらはベースグレードでは22万円のオプションとなります。
その他、各グレードのコンセプトに沿った専用装備はありますが、基本的な機能&快適装備ではベースグレードとFスポーツは大きな差はありません。
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バージョンLの特権
ベースグレードとFスポーツの差はさほど大きくないですが、バージョンLは唯一スタートが700万円を超えるということもあり、他のグレードではオプション設定のものでも標準装備されていたり、豪華な専用装備などもあったりします。
駐車時の運転支援であるパノラミックビューモニターや後方歩行者もカバーするパーキングサポートブレーキ、ITSコネクトやカラーヘッドアップディスプレイといった先進装備、アクセサリーコンセントなどがバージョンLでは標準装備となっていますが、他のグレードではオプション設定となっています。
また、バージョンLの特権として挙げられるのはシートです。セミアニリン本革シートが装備されるのはバージョンLのみで(他はL texと呼ばれる素材を使用したもの)運転席の調整機構もバージョンLは多くなっている他、後席の電動リクライニング機構はバージョンLにのみ装備されています。またリア周りのサンシェードもバージョンL専用装備です。なお、ベースグレードやFスポーツでバージョンLとの装備差を埋めようとすると以下のオプション金額がかかります。
・パーキングサポートブレーキ&パノラミックビューモニター(6万7100円)
・ITSコネクト(2万7500円)
・カラーヘッドアップディスプレイ(8万8000円)
・アクセサリーコンセント(4万4000円)
これらのオプションを全て選択した場合の合計金額は22万6600円。バージョンLとFスポーツの価格差は64万円、ベースグレードとの差は116万円となっています。こう書くとバージョンLが割高に感じてしまいますが、各種専用装備の存在を考えると一概に割高とは言えません。Fスポーツはスポーティな仕立てにしたい人が選択するグレードですが、新車購入時にESのキャラクターらしくラグジュアリーなセダンとして仕立てたいと考えた場合、ベースグレードかバージョンLどちらを選ぶかという選択は、専用装備を選びたいか否かで考えるべきと言えます。
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ライバルと比べるとリーズナブルながら満足感
下記のように調整しています。※ちなみに、メルセデス・ベンツ で表記します。
現在、日本市場でESのライバルを考えた場合。GSのポジションを実質的に担っていることを考えると「BMW 5シリーズ」(768万円~)や「メルセデス・ベンツ Eクラス」(814万円~)などが挙げられるかもしれません。しかし、これらのドイツ車ミドルサイズセダンとはキャラクターが異なるのがESの特徴。GSもそうですが、このクラスのセダンはFRレイアウトを採用しているのが多いのに対し、ESはFFレイアウトを採用しています。走りの良さという面で言えばFRレイアウトを採用しているドイツ車に軍配が上がります。もっともESも走りや乗り心地が良くないということはありません。
対して、ESのメリットは価格の安さと燃費の良さ、そしてリアシートの広さにあります。新車価格700万円に届こうかという高級車であることは間違いないですが、このサイズ感と上質さを持っていながらのESの価格設定はお買い得感があると言えるでしょう。また、ストロングハイブリッドシステムを採用していて、燃費性能(WLTCモードで22.3km/L)は頭一つ抜けていると言えます。
走りにこだわるならば他の選択肢が魅力的に見えますが、ミドルサイズセダンのESという選択肢はイニシャルコストとランニングコスト共にお値段以上の満足感を得ることができます。そう考えるとESはコスト的に賢い選択肢と言えるでしょう。
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文:西川昇吾
写真:
1枚目:レクサス ES300h“バージョンL”
2枚目:レクサス ES300h“Fスポーツ”
3枚目:レクサス ES300h
4枚目:レクサス ES300h内装
5~6枚目:特別仕様車グレイスフル エスコート内装
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みんなのコメント
残念だが、ESはEクラスと5シリーズのライバルではない。
ESはカムリベース。せめてクラウンベースのGSを残して欲しかった。
といってもクラウンもFFベースになってしまったが。