輸入車 [2023.11.04 UP]
フォルクスワーゲン「ID.4」家族の期待に応えるフル電動SUV!
《国産EV&PHEV大図鑑-8》外国車/フォルクスワーゲン・ID.4ほか
新車価格:514万2000円~648万8000円 (ID.4 全グレード)
VOLKSWAGEN ID.4【グーワールド コラム/ニューモデル】
文と写真●ユニット・コンパス
問い合わせ:フォルクスワーゲン・カスタマーセンター TEL:0120-993-199
URL:https://www.volkswagen.co.jp
(掲載されている内容はグーワールド本誌2023年12月号の内容です)
フォルクスワーゲンらしい家族にも喜ばれるフル電動SUV
昨年のデビュー時こそ、コロナ禍や半導体の影響で台数がかぎられていたフォルクワーゲンのID.4。その後、積極的な輸入元の努力で、今では早期納車も可能な状態になっているというではないか! そんなわけで、今回改めてじっくり試乗させてもらうこととなった。
ID.4は、サイズが全長4585mm×全幅1850mm×全高1640mm。実車を前にすると、じつに堂々としたスタイリングなのだが、これがこのクルマの強みに直結している。つまり、ユーティリティ性がすこぶるご機嫌なのだ。運転席、助手席はもちろん、後席のゆとりを知ると、家族みんなに愛されるクルマづくりを真摯に行っているフォルクスワーゲンらしさが滲み出ている。ラゲッジも余裕たっぷりで、流行りのキャンプにも活躍してくれそうだ。ちなみにホイールベースは2770mmで、このパッケージングには、大容量のバッテリーを搭載できるメリットもある。
RR(リアモーター・リア駆動)を採用しているID.4は、乗り味も新鮮。EVというと、アクセルを踏み込んだ瞬間からドーンと加速していくイメージがあるのだが、このクルマの場合は、立ち上がりは力強くもややマイルド。聞くと、ガソリン車から乗り換えても違和感のないようにセッティングされているとのこと。
グレードは、Pro(648万8000円/航続距離618km)とLite(514万2000円/航続距離435km)。この2車がまた悩ましく、Proは20インチタイヤを装着した上級グレードで、パノラマガラスルーフやマッサージ機能付きシート、トラベルアシスト(アダプティブクルーズコントロールとレーンキープアシストシステムの複合機能)を標準装備。Liteは18インチタイヤを装着したコストパフォーマンス重視のグレードで、Cピラーやルーフレールもブラックになっている。タイヤサイズからもわかるように、乗り味がProよりソフト方向なのが人によっては美点となるだろう。
市場の反応は好調。約半数が他ブランドからの乗り換え(普段は新車販売の約7割が同ブランドからの乗り換え)で、そのなかでもEVからの乗り換えでは、ドイツ車らしいしっかりした走りが評価されているとのこと。
プレミアムチャージングアライアンス(フォルクスワーゲン・ポルシェ・アウディの3ブランドのディーラーを中心に展開する90-150kW級出力のCHAdeMO規格急速充電器ネットワーク)も広がる今、ID.4は、特にファミリーニーズの期待にこたえる1台だと実感した。
ライバルがひしめくなか、そのユーティリティ性の高さがID.4のキャラクター。後席のゆとりは、たとえばチャイルドシートの装着にも有利。ラゲッジスペースは543~1575Lと非常に充実している。
バッテリーをボディ下部に搭載し重心が低いため、山道でも安定した走り。EVは室内も静かなため、大自然のなかでは鳥のさえずりもよく聞こえる。
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