先代を超えるパフォーマンスと快適な乗り心地が評判の新型メガーヌR.S.。実は開発にあたり日本の道路環境が重要な役割を果たしていたことをご存知だろうか?PHOTO◎田村 弥(TAMURA Wataru)
先日、日本での発売が開始された3代目ルノー・メガーヌR.S.。先代はニュルブルクリンク最速量産FF(現在はホンダ・シビックタイプRがタイトルホルダー)など、走りのパフォーマンスを主に訴求したスポーツモデルだったが、新型はそれまでのイメージからの脱却を目指したのが特徴だ。
先代が3ドア&MTだったのに対し、新型メガーヌR.S.は5ドア&DCTの組み合わせとなり、ファミリー層や女性をもターゲットにしているという。また4輪操舵システムの4コントロール(低速域では逆位相、高速域では同位相)を採用することで俊敏性、乗り心地、高速安定性を実現しているのも話題のひとつだ。
現在WEBや自動車誌で、その高性能な走りと意外なほどに快適な乗り心地が絶賛されている新型だが、開発にあたり日本の道路やサーキットが重要な役割を果たしたことは、あまり知られていない事実だろう。
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実は新型メガーヌR.S.は開発段階から日本でテストを行っており、首都高速道路や箱根などのワインディング、富士スピードウェイ&鈴鹿などのサーキットを走り込んでセッティングされたのだ。
ルノー・スポール開発ドライバーのロラン・ウルゴンさんに話を聞く機会があったが、彼曰く「日本の道路やサーキットはかなり特殊です。欧州には首都高のような継ぎ目段差や箱根などの広大なワインディングロード、路面μの高いサーキットはほとんどありません。4コントロールを始め、メガーヌRSのセッティングは日本の道路環境によって煮詰めることができたといっても過言ではありません」と語っている。
先代を超えるパフォーマンスを実現しながら、快適な乗り心地を実現していると評判の新型メガーヌR.S.。その走りの原点には、日本の道路環境が寄与していたのだ。フランス生まれの日本育ち。それが新型メガーヌR.S.なのである。
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