レッドブルF1のクリスチャン・ホーナー代表は現在、女性スタッフに対する不適切行為があった疑惑で調査を受けている。F1は先日、この問題について早期に事態が解明されることを望んでいると表明した。
ホーナー代表はレッドブルがF1に参入した2005年からチームを率いてきたキーパーソンのひとり。しかし2024年シーズンの開幕が近づいている中、チームの女性スタッフに対する不適切行為があったという疑惑が持ち上がり、レッドブル本社が独自の調査を開始した。
■ホーナー代表の疑惑? 興味ないね……フェルスタッペン「関係はいつもどおり」と影響を否定
2月9日には外部の弁護士から数時間におよぶ事情聴取を受けており、現在レッドブルはその分析や、必要な行動を決定するプロセスを進行中だ。
レッドブルも新車発表イベントを終え、プレシーズンテストが目前に迫ってきている。そうした中、このチャンピオンチームを揺るがしている問題は大きな注目を集めており、開幕戦に向けて今後もさらに耳目を集めることになると見られている。
そして2月18日、F1側もついにこの問題に言及。短い声明を発し、これらの問題ができるだけ早く解決されることを望んでいると伝えた。これはレッドブルに対して「F1の新シーズンへ悪影響が与えられることを懸念している」というメッセージを伝えたと受け取ってよいだろう。F1の声明は以下の通りだ。
「我々はレッドブル・レーシング内部の疑惑について、レッドブルが独立した調査を開始していることを把握している」
「公正かつ徹底したプロセスを経て、できるだけ早期にこの問題が解決することを我々は望んでいる。現時点で、これ以上のコメントは差し控える」
ただF1はこうした問題に対してチーム側に行動を強制できる正式な権限は保持していない。
それらは統括団体であるFIA(国際自動車連盟)の権限となり、FIAの基準に反する不正行為の証拠があった場合に関与してくるかもしれない。
なおその場合、国際スポーツ規則の第12条2.1fにある「モータースポーツの利益やFIAが持つ価値観に関して道徳的な損害や損失を与えた言動や文章」に違反したとみなされる可能性がある。
またF1の声明が出される数日前には、レッドブルがパワーユニット開発でパートナーシップを組んでいるフォードも、この問題に反応。フォード・パフォーマンス・モータースポーツのグローバル責任者であるマーク・ラッシュブルックが次のようにコメントした。
「非常に高い行動基準と誠実さを持つファミリービジネスとして、我々はパートナーにも同じことを期待している」
「レッドブルは今回の事態を非常に深刻に受け止めているようだ。もちろん、彼らも自分たちのブランドを大切にしている」
「だから独立した調査が行なわれている。その結果を見るまではこの件についてコメントするのは時期尚早だと思う」
なお15日に行なわれたレッドブルの新車発表イベントで、ホーナー代表はこの問題が及ぼしている影響について尋ねられた際には、チームは団結していると答えた。
「必然的に気が散るようなことになったが、チームは非常に団結している」
「みんなが、シーズンに向けて集中している。だから通常通りだ。サポートは素晴らしいよ」
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